居間塵(imagine)

居間塵、と書いて、イマジン。その日その時、流れゆく時の川から、思いつくままに掬いあげる。絵図とポエムの棚

台風とインターネット

2011-09-17 12:09:18 | 絵とポエム

(絵は関係ありません)

台風とインターネット

 

今朝

カーテンをあけると

いぶし銀の空に

毛糸のようなほっそりとした

青空が

とおくの 

とある街のように

ぼくをながめている

ときどき黒いけむりのような雲が

エキスプレスのように

ノンストップで通過してゆく

 

熱い海のうえには

目を剥いて北への旅に出発した

台風がうまれた

 

彼女が目にみえたなら

メデューサの髪の毛が

逆立って

猛スピードでさかまいているのが

この目にみえるのだろう

 

進駐軍というアメリカの占領軍が

この国を占領していたころの話

台風に 

女の名をつけていた

ジェーン、キティー、などは

猛烈な勢力で

列島を横断したり縦断したりで

おおいに

荒れた

 

今は番号をつけて

台風15号 16号 とよんでいるが

おおいに荒れるのはかわらない

 

気象衛星がとらえる映像は

大昔の台風もいまの台風も

同じ形をしているのだろう

 

昨日 吹きつぶされた

窓辺のヨシズを

ボソボソ かたずけていて

ふと思った

こんな些細な被害なら

どうっていうこともないけれど

家がひっくり返ったりしたら

ノアの方舟にも乗り遅れて

天国か地獄か

どちらかに

メールみたいに

転送されるのだろうなあと

 

そんな時は

インターネットが

故障してくれるといいのだが

故障してほしくない時には

故障して

故障してほしい時には

故障しないのが

インターネットというものだ