如意樹の木陰

古い記事ではサイババのことが多いです。
2024年に再開しました。

スピーカーにツイーターを追加する

2024-09-15 17:52:23 | 音楽

もうずいぶん長い間次の写真のようなスピーカーを使っています。




使っているアンプはPanasonicのフルデジタルAVコントロールアンプSA-XR55。フルデジタルで評価の高かったアンプです。
デジタル音声信号を入力して5.1chまたはDualAmpで使っています。
サブウーファはDENONのDSW-33(写真の下の部分)。アンプ内蔵バスレフ型で15cmコーンユニットを1台に2個つかったタイプです。これを左右1台ずつ、ローパスフィルターとアッテネータを通さずに使っています。クロスオーバーは150Hzです。
フルレンジスピーカーはFostexFE127E(写真の上の部分)。12cm径のフルレンジです。クロスオーバー150Hzで使っているので、低音の信号は入っていません。フルレンジスピーカーは低域の信号を入れないでスコーカー的に使うと音が良くなります。
このほかに5.1ch用に横の壁に1個ずつ10cmフルレンジのスピーカを設置しています。
以上のシステムで、ずっと満足して聞いていたのですが、ふとツイーターを追加して見たくなりました。
理由の一つは、サブウーファのレベルをひとつ上げてみたのですね。そうすると、今度は高域が物足りないように感じてしまう。そんなものです。
もともとFE127Eは、その周波数特性を見るといくぶん高域が不足しています。単品のフルレンジとして使うのであればバランスが良く問題ないのですが、サブウーファで低域を延ばすと、その分高域も延ばしたくなるのです。


  FE127Eの周波数特性

ということで、手持ちのかなり古いツイーターFostexFT7RPを載せてみることにしました。
このRP方式のツイーターはFostex独自の方式です。音としてはリボンツイーターに近いと言われていたように思います。
実は何年も音を出していなかったのですが、いちおう使えるみたいです。


  FT7RPの外観


  FT7RPの周波数特性

これを1μFのコンデンサー1個で使います。インピーダンス8Ωなのでカットオフ周波数が20KHzくらいになります。
フルレンジにツイーターを追加するのであれば、こんな方法が無難だと思います。コイルやアッテネータはなるべく使わないようにしています。なお使ったコンデンサーは、昔買った岡谷のVコンです。
追加するツイーターによっては1μFでは高域が強すぎるかもしれません。その場合は0.68μFにすれば-3dB、0.47μFにすればさらに-3dBくらいレベルが下がるようです。
当然ツイーターを置く位置によって周波数特性は大きく変わるはずですが、測定器を持っているわけではありませんので、自分の好みの音??になるように前後に動かします。私はよく分からないので、正相で接続してユニットの振動面の位置を合わせる感じに設置しています。なお、20KHzの音波の1波長は17mmです。

ツイーターを追加して聞いてみると、ちょっとハイファイになったような気がします。昔の用語でいえば「音の粒立ち」が良くなって、リアルさが増した感じです。
とか言ってますが、もう私の耳もあてにならなくなりつつあります。家系的には高齢になると補聴器が必要になる人が多いです。
もうすでに私も、少しずつテレビの音量が大きくなっているかもしれません。いやホントに。ですから、まあいちおう聴こえているつもりでいるうちに、最後の悪あがきをしているということです。


《 Anker SoundCore mini (コンパクト Bluetoothスピーカー) 》


  Anker SoundCore mini (円柱状の黒い塊)

上の写真は、大きさが実感できるようにいろいろな物が写っていますが、要するに充電池内臓の小さいスピーカーです。amazonで2990円で手に入ります。
主な用途はBluetoothを使ってスマホなどの音楽を大きな音量でならすためのアクティブスピーカーらしいです。
入力としてはBluetoothのほかにAUXとmicroSDカードが使えます。FMラジオもいちおう聞けます。
音楽ファイルのフォーマットはMP3のみです。
私がこれを買ったのは、ラジオ体操の音源が欲しくて、安価なものを探していてこれになりました。microSDカードにラジオ体操を入れて、好きな場所で使っています。
microSDカードには音楽も入れていますが、操作スイッチがシンプルで前後に1曲ずつしか移動できないので、曲数が多いとラジオ体操に戻るのがたいへんになります。
microSDカードでの音は、女性ボーカルなどを聞く限りでは、サイズと値段から想像するより良いと思います。
なお、FMラジオは周波数の表示がないので使いづらいです。

小さいので、登山のときの熊除けにも使えそうです。いちおう15時間連続再生とは書いてあります。
山に持ってゆく場合は、YouTubeからダウンロードした落語などもよさそうです。

《 追記 》 パソコンにBluetoothが付いていたので、少し離れた場所で作業する時に音楽やAFNのストリーミングを聞くのに使っています。Anker の電源を入れると音声出力がAnker側に切り替わり、Ankerの電源を切ると元の音声出力機器に戻ります。
やはり、音に不満はありますが、このサイズですからしかたないですね。
先日の登山には落語と浪曲を持っていきました。三遊亭圓生「中村仲蔵(52:35)」、京山幸枝若「竹の水仙(27:53)」。どちらも本物の名人芸です。何度聞いても「うまいなぁ」と思います。YouTubeには同じ人の同じ演目が複数あるので、私がよいと思うものの録音時間を入れてあります。なお時間は表示によって1~2秒違うかもしれません。名人でも、いかにも気持ちよく軽妙に演じているものと、ちょっと堅い感じがするものとあるようです。


Masukatto

2024-09-15 16:05:40 | 音楽

日曜日の昼、刑事ドラマの再放送を見ていたらエンディングに流れていました。


平原綾香が歌っても、玉置浩二の作品であることがわかると思います。
かなり官能的な曲ですが、エレガントに歌っています。
録音がいいので、ついつい音量を上げて聞きたくなる曲です。
ドラマは《警視庁特命刑事☆二人2》でしたが、女性刑事役の山本未来がとてもよかったです。


無題(討論会、通報者保護、通信機殺人)

2024-09-12 20:30:15 | Weblog

《 アメリカ大統領選挙テレビ討論会 》
日本時間2024年9月11日に行われたアメリカ大統領選挙テレビ討論会を見ました。
私に英語力はありませんから、同時通訳を見ての感想です。

ハリス副大統領の印象は、オバマ元大統領をイメージして練習してきたのかな、という感じでした。話の内容も、起業家や中小企業を支援し、住宅取得に補助金を出すとか、明るい未来をイメージさせる内容でした。
トランプ前大統領は、少し硬い感じでした。どちらかといえば防御する側だったように見えました。政策についての具体的な内容はほとんどなくて、ただ「現状は最悪だから、良い案ができたらそれをやる」というようなイメージだけのお話が多かったです。輸入品に大きな関税をかける話はしていました。
しかし結局記憶に強く残ったのは「ペットを食べられてしまった話」。もしかするとこれはトランプの得意な話なのかもしれません。たしかにインパクトだけはあります。
トランプは、流入してくる移民が治安を悪くするということをずいぶん強調していました。これは副大統領としてのハリスは何もしなかったではないか、ということにつながるわけで、トランプがハリスを攻撃する主要な論点はそこにありました。
「ロシアがウクライナに侵攻したのは、ハリス副大統領と彼女の上司がいかに無能であるかをロシアが知ったからだ」とも言っておりました。これには少しだけ同感してしまいました。
ハリスは、「トランプは真実でないこともたくさん話しますから、その点注意しましょう」というようなことを言って、注意喚起していました。確かにトランプの話には、根拠のはっきりしない大げさな話が多かったように思います。
今回の司会はABCニュースだったようで、わずかに民主党寄りだったのかもしれません。少なくとも2回くらいトランプの話の内容に訂正を入れていました。ペットを食べられた話と犯罪が劇的に増加している話についてです。

この討論会は、いくぶんハリスにプラスだったように思います。このあとは10月に副大統領候補同士の討論会が行われるようです。


《 公益通報制度 》

< H県職員公益通報制度(H県のホームページより) >
公益通報者保護法の趣旨に即し、職員等からの公益通報を受ける制度を創設し、法令遵守の徹底を図り、県民の公益の保護に資するとともに、組織の活性化、健全化を図ることにより、より透明で公正な県民に信頼される県政を推進します。
1.専用の受付窓口を設けるなど、秘密を守り、通報したことによって、通報者が不利益を受けることがないよう、事案の処理にあたっては、十分留意します。
なお、通報者の氏名、通報した内容など通報者個人が特定又は推定されることとなる情報は、情報公開条例及び個人情報の保護に関する法律施行条例上非公開の取扱いとなります。
2.通報事案に関する是正措置等の対応が必要な場合は、弁護士等外部の有識者の参画を得て設置する「公益通報委員会」に意見を聴取したうえで、是正措置等の対応について決定します。(end)

まだ出来立ての制度だからかもしれませんが、つっこみどころがありそうです。
いちばん気になるのは、是正措置等の対応が必要かどうかを誰が判断するのかが明確でないことです。知事や副知事をその対象とした通報は想定されていないようにも見えます。それで今回の場合、知事が是正措置の対応は不要と判断し、公益通報委員会は機能しなかったのでしょう。
それを考えると、通報者がマスコミ等に情報を送ったのも致し方なかったように見えます。

通報の内容は、聞こえてくる範囲ではパワハラとか贈答品とかの話らしいです。それだけなら、辞職しなければならないほどの内容とも思えないのですが、知事が犯人捜しを指示し、さらに通報者の処分をしてしまったこと、およびそれを今でも正当化し続けていることを考えると、職務の継続は難しいでしょう。
通報内容に知事や副知事の事が書かれていたのであれば、たとえその内容がどんなものでも、知事は自分で動かずに委員会を招集し判断を委ねるべきでした。
今回の問題は、「本来知事が判断すべきでない事案を知事が判断してしまった」ということに尽きるように思います。それにしても、周囲に知事にしっかり意見を言える人がいなかったのでしょうかね。

公益通報者保護法を理解している人が客観的に見れば「公益通報」でも、「こんな怪文書が出回っている」と言って渡されたコピーに「自分を批判するような内容があることないこといろいろと」書かれていたら、冷静ではいられません。とっさに考えるのは「誰がどんな目的で」ということです。それは批判された当事者としては自然な反応です。公益通報ではなく、県庁内の勢力争いの一環とみてしまったという話もありました。

《 追記 》 百条委員会の内容など、わかりやすい記事がありましたので、リンクを貼っておきます。

兵庫県の斎藤元彦知事、早期処分検討の指示「記憶ない」 百条委 - 日本経済新聞

告発された当事者である知事がもう一人の当事者である副知事に「誰がどのような目的で告発文を書いたのか徹底的に調査するよう指示」したようです。
それから消費者庁の公益通報ハンドブックを見ると「不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的で通報した場合は、公益通報にはなりません」と書いてあります。しかし通報すれば、それによって多かれ少なかれ誰かが不利益を被ることになる場合がかなりあるのではないかと思います。通報の目的がどこにあるかなんて誰がどう判断するのでしょうか。
今回の場合、当事者である副知事が通報者捜しをして、通報者と思われる人物が使っているパソコンまで回収して取り調べ
、どういう理由かはっきりしませんが公益通報ではないと判断したようです。これが容認されてしまうなら、今後だれも公益通報などしようと思わないでしょう。かりに通報者がいろいろな思いを持っていたとしても、その中に県政をよくしたいという思いがあったのであれば、それで充分に公益通報に値すると思います。

《 追記 》 公益通報の通報先について(公益通報ハンドブックより)
 「通報先は三つ」です。①事業者内部、②権限を有する行政機関、③その他の事業者外部のいずれかです。 -(中略)-
 通報先としての「その他の事業者外部」とは、「その者に対し当該通報対象事実を通報することがその発生又はこれによる被害の拡大を防止するために必要であると認められる者」です。(通報対象事実による被害者又は被害を受けるおそれのある者を含みます。)
 例えば、 ・報道機関、消費者団体、事業者団体、労働組合  ・周辺住民(有害な物質が排出されている場合等)などが該当します。
 なお、ライバル企業など「役務提供先の競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがある者」は除かれます。
 ※通報先ごとに保護を受けるための要件(保護要件)が異なりますので、注意してください。
☆☆☆☆☆☆

私にいくぶんの勘違いがあったのですが、通報文書をその他の事業者外部(今回の場合では報道機関や県会議員)に送った場合、それも公益通報として認められるということがはっきり書いてありました。

《 追記 》こんなニュースもありました。リンクを貼っておきます。

 

「もう1回聞くけど作ってないんかい」兵庫県知事“パワハラ疑惑”の告発者を追いつめた、犯人捜しの詳細記録を独自入手【報道特集】 | TBS NEWS DIG (1ページ)

兵庫県の斎藤元彦知事をめぐる内部告発問題。私たちは犯人捜しの詳細を記録した文書を独自入手しました。告発者はどのように追い詰められ、亡くなってしまったのか。実態を...

TBS NEWS DIG

 

このなかに、こうあります。【 斎藤知事の疑惑をA氏はどのような思いで告発したのだろうか。告発の1か月前、県のホームページに掲載されたA氏のメッセージがある。 県民局長メッセージ(2月) 「 気がつけば、権力者の周囲には二流、三流のイエスマンが主流を占めている状況に。(中略)そのような組織の腐敗・内部崩壊も外部にはなかなか伝わりにくく、不祥事、事件の発生といった出来事でようやく世間の知るところとなるのです」 】 
これだけ読めば、県庁内の現状を批判しているように見えますが、県庁のホームページ上ですからそんなはずはありません。この前に文章があります。記事にあるこのメッセージの写真を見ると、これは、ある本の「組織は必然的に劣化する」という仮説に関連しての一般論として書かれていたようです。
残念なことに、このメッセージを含めこの県民局長の書いた令和6年2月以前のメッセージは削除されています。

《 追記 》 結局百条委員会は、目的を果たせたのでしょうか。中途半端な感じもします。百条委員会の結果として不信任案が提出され全会一致で可決されたということで充分なのかもしれません。不信任案の可決は議会が知事に対して出来る伝家の宝刀です。
斎藤知事は失職して知事選に出馬するという道を選びました。これは百条委員会の頃から描いていたストーリーのひとつなのだと思います。百条委員会の頃からすでに、選挙戦に向けてのイメージづくりをしていたように思います。百条委員会という注目の集まる舞台で選挙運動をしていたわけです。テレビ番組をハシゴして自説を展開したり、26日の会見を出馬表明の場のように利用したり、そういったところはすごいと思います。
ただ、高校生からの励ましの手紙を利用して、それで出馬の決意をしたというのはあまりいただけないです。もちろんその高校生はすごく優秀で県政にも詳しいのかもしれませんが、もしかすると、断片的な情報を見て思い込んでいるだけかもしれません。若々しく純粋な高校生というイメージを利用しているようにどうしても感じてしまうのです。まあいいですけど。
選挙ということになれば、どうなるかは誰にもわかりません。知事に不信任を突きつけた勢力が候補者を絞れるなら斎藤知事が再選されることはないでしょうが、候補者がドングリの背比べのように乱立すれば、四面楚歌に見えている斎藤知事にも勝機が生まれる可能性があります。『悪名は無名に勝る』とも言います。
さてさて、今回の百条委員会で出てきた事柄で法令違反になる可能性があるのは ①公益通報者を保護しなかっただけでなく、重い懲戒処分を行った件 ②優勝パレードへの寄付金を出させるめに補助金を大幅に増額した件 
①についてですが、県には『兵庫県懲戒処分指針』というのがあるようです。これが公益通報者保護法の観点から見た時にこのままでよいのかという問題なのかもしれません。このようにルールには不完全なものが多いわけで、その不備を補うのもトップに立つ知事様のお仕事なんですけどね。
②については、刑事告発されたようですが、今後捜査がされるのかどうかはわかりません。この優勝パレードに県の公金は出さないという建前があったようで、県が窓口となって寄付金を集めていたのですが全然集まらなくて、結局県の上層部が動いて、金融機関に寄付金を出させる代わりに県からの補助金を増やす(当初1億の予算だったものが4億になった)ということをしたのではないかという疑惑です。これが事実だと背任にあたるらしいです。ただ裁判で有罪に出来るのかどうか、私には分かりません。こういう具体的なやり取りは書類では残さないでしょうし、録音してあったとしてもすでに消去されているはずです。ただパレードがすでに終わっているにもかかわらず、多数の金融機関がそろって多額の寄付を出したのは事実ですから、地元の金融機関に影響力を持つ県の上層部からなんらかの働き掛けがあったのは間違いなさそうです。
 これからあとは兵庫県民の判断です。兵庫県民の総意はだれを選ぶのでしょうか。

《 追記 2024.11.18 》 選挙結果は斎藤前知事の圧勝でした。
☆☆☆☆NHKのニュースによれば ☆☆☆☆
斎藤自身も話しているとおり、SNSが再選の原動力になったとみられる。
NHKの出口調査で、投票する際に何を最も参考にしたか聞いたが、「SNSや動画サイト」が30%と、テレビや新聞よりも多くなり、このうちの70%以上が斎藤に投票したと答えている。
また、投票で重視したこととして「政策、公約」や「改革姿勢」といった回答が「県政運営の安定」よりも上位に来ていて、いずれも半数以上が斎藤に投票したとしている。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
私のようにスマホを持たずSNSの知識もない者にはわからないのですが、今の一般市民が参考にする情報源は「SNSや動画サイト」のようです。これをうまく活用して世論を誘導し盛り上げることができたということらしいです。
たしかに選挙中のニュース映像でも、斎藤前知事の周囲が異様に盛り上がっているのは感じられました。その時はなぜそうなっているのかわからなかったのですが、SNSによる情報の拡散というのが背景にあったようです。
それにしても、有効投票数の45.2%を獲得したのですから、圧勝と言ってよい数字です。

なお、まだ百条委員会は継続中らしいです。ということは百条委員会の途中で、県議会が不信任案を全会一致で可決したということだったのですね。百条委員会は今後結論を出すことになるらしいですが、どんな結論になるのでしょうか。

《 追記 2024.11.25 》 どうも百条委員会の結果としての不信任案ではなかったようなので、追記しておきます。
11月24日のABEMA的ニュースショーで元衆議院議員の宮崎氏がこの百条委員会などについて取材した事を話していました。
それによると、『停職3ヶ月の懲戒処分が決まり、元局長も受け入れた。百条委員会が設置され、元局長はそこで証言する気満々だったそうだが、その最中で亡くなってしまった」としつつ「県議会の中にパレード募金キックバック問題に触れて欲しくなかった人がいる。この問題が刑事事件になったら困ると。県議会側が元局長に『百条委員会で証言するな』と言っていたのではないかなど、いろんな疑惑がある」と解説した。この問題の黒幕については「斎藤氏は絡んでいないかもしれない。あくまでも“お神輿”と言ったら失礼だが。最終責任者であるため責任はあるが、知らない間に県庁や県議会が勝手に動いていた可能性がある」と推察した。』ということです。
「県庁の職員も県議会議員も利害関係者ですから、利害関係のない第3者委員会の調査に期待したい」と某弁護士さんがおっしゃっていました。このまま藪の中に消えて行ってしまうのでしょうかね。

《 追記 2024.12.01 》 この記事もだいぶん古い記事になってしまったので、今後この件に関連しての書き込みは、11月23日の「公職選挙法における運動買収」にしてゆきたいと思います。
これから、百条委員会がパレード募金キックバック問題を深く追及しないで終わってしまうとすれば、結局斎藤知事は安泰ということで、県議会はなんで不信任したんだろうという話になりそうです。
今話題になっているPR会社によるSNSを使った選挙運動についても、PR会社の社長が勝手にボランティアとして突っ走ってしまったのかもしれません。選挙前の予想では斎藤氏が当選する確率は低そうでしたし、そういった状況でポスターの作成などを依頼され、以前から既知の間柄でもあったので、ついつい肩入れしたという理解も成り立つでしょう。

あとは社長以外のPR会社の従業員がSNSの運用にどの程度関わったかによって、違反になる部分があるかもしれませんが、この違反については斎藤知事までは影響しないのではないかと思います。

《 通信機殺人 》
【毎日新聞 2024.09.18 :  ポケベル導入、モサドが仕向けたか 識者「周到な準備が必要」】
 中東レバノンで17日、イスラム教シーア派組織ヒズボラの戦闘員ら12人が死亡、約2800人が負傷した攻撃では、「ポケットベル」のような無線通信機を一斉に爆発させるという手法がとられた。軍事ジャーナリストの黒井文太郎さんは、イスラエルの情報機関モサドが関与した疑いがあるとし、ヒズボラがポケベルの導入を決めた段階でイスラエル側の工作が始まっていた可能性があると指摘する。(end)
◎まだ詳細はわかりませんが、これが戦争であれば「悪質な戦争犯罪」ですし、戦争でなければ「悪質な無差別大規模テロ」です。

【チューリヒ 2024.09.18 ロイター】
  国連のターク人権高等弁務官は18日、レバノンを拠点とする親イラン武装組織ヒズボラ戦闘員らの通信機器が爆発し死傷者が出た事件を巡り、独立調査を行うよう求めた。
 ターク氏は声明で、機器の所持者やその所在が不明のまま数千人を同時に標的にしたこの事件は、国際人権法、さらには国際人道法に違反する可能性があると表明。爆発の状況について、独立かつ徹底した、透明性のある調査を実施しなければならず、「こうした攻撃を指示し、実行した者たちは、責任を問われる必要がある」と述べた。(end)
◎ 2回目の一斉爆発は、「ICOM」のシールの貼ってある無線機だったようです。ICOMは日本にある大手の通信機器メーカーです。ということはやはり、通信機器メーカーとヒズボラの間にいた供給業者のどれかがモサドだったということでしょうか。あるいはヒズボラの倉庫に入ってから配るまでの間に仕込んだ可能性もあります。独立調査はどの機関に要請したのでしょうか。
◎ 報道されているICOMの無線機は10年前に販売を終了した機種だそうで、コピー品が出回っていたという情報もありました。コピー品かどうかはメーカーが現物を確認すればさすがにわかるのではないかと思います。プリント基板の印刷内容とか、使われている個々の部品とか、100%同じではないでしょうからね。
 非常に悪質で大規模な無差別殺人です。犯人は罰せられなければなりません。
ポケベルや無線機に爆発物を仕込んだのです。そのポケベルや無線機は一緒に食事をする子供の目の前に置かれるかもしれず、使わなくなればそれを子供がおもちゃにするかもしれません。そういったことを承知の上で、犯人はこの犯罪を実行したのです。

「密教とは何か(松長有慶)」より

2024-09-04 19:27:06 | Weblog



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 「密教とは何か(松長有慶)」より

 -(前略)-
 弘法大師は『弁顕密二教論』のなかで、秘密の意味を二つに分けておられます。受け取る側の能力に応じて公開する秘密を如来の秘密といい、受け取る側の宗教体験のあるかないかによって理解できるか、できないかがきまる秘密を、衆生の自秘と名づけられています。密教の秘密という言葉の本当の意味は、衆生の自秘にあるとみてよいと思います。
 < どのようにすればものの奥底を見通す目が持てるか >
 ものごとをうわべだけの姿や形にまどわされないで、核心を衝く見方は、どのようにして身につくのであろうか。本を読んだり、すぐれた人の話を聞いたり、荒行をやったり、そういった知識とか苦行をいくら積み重ねても、直接、本当のものを見通す目はできてきません。われわれが日常生活をおくるとき、大小とか、善悪とか、高低とか、優劣とか、こういった対立的な見方を基礎にして、判断を下している。ところがこういった相対的な観点からものを見るだけでは、ものごとの本当の姿が見えてこないのです。対立したものの考えに支配されず、大局的に全体を見通す立場から、すべてのものの相互の繋がりのなかで眺めることによって、ものの本質が見えてくる。-(中略)-
 現実世界だけでなく宗教的な生活のなかでは、さらに一段と高い仏さまの立場からものを見る目を育てなければならないでしょう。
 密教の根本のご本尊である大日如来とは、このような日常性を越えた目をもった仏さまであります。大日如来は過去、現在、未来を通じて永遠で、しかもあらゆるところにいらっしゃる普遍的な仏さまで、宇宙全体を包みこんだ大きな命の根元といってよいでしょう。仏教では現実世界にあるものは、永続的な実体があるものとはみないで、それはもともと空なのだと説きます。密教ではこのような空の境地を、本不生といいます。つまり過去、現在、未来と通じて、生じたり滅したりすることの本来的にないことが空であり、それだけにそこは時間と空間に支配されない自由自在な働きの可能な場所でもあります。それは大日如来そのものであり、大宇宙の大きないのちのもとといってもよいでしょう。この場合、いのちといっても、母胎から生まれ、やがて死んでいく人間とか生きもののいのちではなく、生物、無生物を含めた大自然が本来もっている宇宙的な規模のいのちを指す言葉なのであります。
 こうした観点からすれば、現実世界の一切のもの、人間とか動物、さらには山川草木にいたるまで、すべてがこの宇宙のいのちの一部であることがわかります。われわれの肉体も精神も、自分一人だけのもののように思いがちであります。けれども自分も他人も、鳥も獣も、もともと同じ宇宙のいのちのあらわれなのです。
 我々一人ひとりのいのちが、宇宙の大きないのち、大日如来のいのちの一部であるとともに、われわれ個々の存在の中に、如来の大きないのちが宿っている。こういった関係は、われわれの日常使っている論理でもって、納得のいく説明をえるのは困難なことです。それは理性の働く理屈の範疇ではなく、宗教的な直観の領域だといえましょう。
 仏教ではこうした直観を、瞑想によって身につけます。禅定とか瑜伽といわれるものがそれに相当します。-(後略)-

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 この本の出版当時、著者は高野山大学の教授にして、真言宗の伝灯大阿闍梨ということです。
中公文庫の200ページくらいの文庫本です。そのなかで、この部分がいちばん真言密教の本質に迫る部分だったかなと思いコピーさせていただきました。こういう内容をこのようにわかりやすく説明している文章はなかなかありません。
 この文章の大日如来をブラフマンに置き換えてもほとんど違和感がないと思います。ただ仏教ですから「空」の概念との関係が書かれています。『空の境地は本不生であり、空は大日如来そのものである』と書いてあるようにみえます。
 終わりの方に『宗教的な直観の領域』とありますが、最新の物理学の宇宙観がこのような世界観にかなり近いものであることを考えると、これを理解するのにかならずしも宗教的直観に頼る必要はないのかもしれません。
 瞑想は自分自身を知るために有効であり、自分を知ることが宇宙を知ることにつながるということだと思います。
 それから『仏さまの立場からものを見る目を育る』とあります。これはよい言葉でした。1段も2段も3段も高い視点から自分を見、世界を見ることができれば、この世界は空であり、まさに大日如来そのものなのかもしれません。