つがる市森田歴史民俗資料館。つがる市森田町森田月見野。
2022年9月25日(日)。
森田歴史民俗資料館は、今から約5500~4500年前、縄文時代前期~中期の青森県を中心に作られた「円筒土器」を展示している。資料館近くに位置する石神遺跡からの出土品219点は重要文化財に指定されており、人面付深鉢形土器をはじめ、多くの貴重な土器・土偶・石器などが展示されている。
石神遺跡は岩木山の北麓、津軽平野をのぞむ丘陵の先端の狄ケ館溜池内に突出した台地上に所在し、縄文時代前期・中期に栄えた円筒土器文化の代表的遺跡であり、各土器型式が層序的に出土している。
出土品は、114個の土器類を中心に、土偶残欠共9個、土製耳飾4個、土錘3個、異形土製品3個、石製垂飾12個、石製玦状耳飾残欠5個、玉類28個、異形石製品1個で構成される。
このうち、主体をなす土器類は、深鉢形土器を中心に浅鉢形、皿形と、各器形を含み、時期的にも東北地方北半の縄文時代前期・中期の土器型式である円筒下層式・円筒上層式のほぼ全てを網羅する。また箇々の復元箇体は、細部の補修・欠失はあるにせよ、全体的に遺存率がきわめて高い。
一方、主に円筒上層式期の土偶のうちには、いわゆる″十字形土偶″の完形品4個を含むほか、下辺が幅広く直線的な形態の石製玦状耳飾残欠や、石製小玉等の玉類および垂飾品類にも見るべきものが多い。
人面付深鉢形土器。
紡錘車の復元見本。
15分ほど見学、帰り際にスカンポの芦笛をもらって、岩木山北麓に位置する弘前市の世界遺産・大森勝山遺跡へ向かった。