※このブログは、2008年に違うサイトに載せたものを再編集したものです。
トーハク(東京国立博物館)で開催している<大琳派展>の『中期展示』を見に行きました。
東京国立博物館 <大琳派展 -継承と変奏-> 11月16日(日)まで
http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=559
再度行った理由は、28日から風神雷神図が4点同時公開なので・・・。(※風神雷神図が4点揃うのは、今回が初のようです。)
宗達、光琳、抱一の3点がそろったのは、2~3回あって、最近では2006年の出光美術館でありました。その前は、戦前か?戦後?の時のようです。
まずは、4点の風神雷神図を観た感想。(間違え探しになってしましましたが・・・。)
コの字型の展示で、その真ん中にいると4点すべてが観ることが出来まよ。ただし、混雑すると上の方しか観えないですが・・・。
1-44.俵屋宗達 風神雷神図屏風 国宝
この作品だけ雲の色が違うんです。解説によると、墨に銀泥を混ぜているそうです。構図も、雷神の太鼓がはみ出していて迫力がありますし、風神の体の色が他の作品より、深い緑色なんです。
他の作品と比べると、1番神々しい感じがしました。
2-01.尾形光琳 風神雷神図屏風 重要文化財
宗達の風神雷神図から約100年後の作品。すべてが全く一緒でなくて、構図は同じだけど、ちょっと違うし、(宗達のより、すべてがちょっと下にさがっている。)色合いも・・・。(色は、褪せて違うのかもしれないが・・・。)雲も黒々している。
あと、良く観ると、風神雷神の髪の毛色も違うのですよ。(宗達と比べて)
4-01.酒井抱一 風神雷神図屏風
光琳の風神雷神図から約100年後。この作品が、1番劣って見える?(偉そうで、すみません。)色もべた塗りっぽくみえるし、色調が明るいので、強い神様って感じがしない・・・。(でも、その当時の光琳の風神雷神図は、抱一のような明るい色調だったかも・・・?)
※比べて観ているので、そんな感じがするのです。1点のみで観たら凄いと思うのでしょうね。
4-46.鈴木其一 風神雷神図襖
左隻
右隻
前回、書きましたが、3点と比べると、雲を変えているのです。風神の方は、風神は風を舞上がっているように観え、雷神の方は、激しい雷雨になりそうな雲で・・・。他にも、なぜ絹地に描いたのか?とか、なんで襖なの?って、色々と疑問が湧いてくるのです。
私は、宗達→光琳→其一→抱一の順で好きです。
この4点が揃うのって、私達が生きている中でもう2度とないかと思ってしまいます。
風神雷神図以外でいいなぁ。と思った作品。
1-37.本阿弥光悦 群鹿蒔絵苗筒 重要文化財
1-68.伝 俵屋宗達 桜芥子図襖
1-75.俵屋宗達 双犬図
2匹の犬が可愛いいですよ。たしか、黒い犬は、たらし込みの技法を使ったいたような?
2-06.尾形光琳 中村内蔵助像 重要文化財
この中村内蔵助は、光琳のパトロンだったそうです。(←解説情報)
2-14.尾形光琳 秋草図屏風 重要美術品
菊の花が盛り上がって観える。(胡粉盛り?)
2-41.尾形光琳・乾山 銹絵布袋図角皿 重要文化財
3-03.小袖 染分紗綾地雲湊取り楓模様
4-14.酒井抱一 八橋図屏風
左隻
右隻
光琳の模写。光琳の作品は、ニューヨークのMET(メトロポリタン美術館)にあって、いつか見たい!!
4-18.酒井抱一 兔に秋草図襖
ナナメに薄い板を貼り、風を表現している。こんな技法がある知らなかった。
4-32.酒井抱一 波図屏風
光琳(2-18.波図屏風)の模写です。抱一の方が銀地でシブく、波の線が太く描かれているので、迫力があります。
隣に展示しているので、観比べることができますよ。
4-63.鈴木其一 群禽図
中央のフクロウが可愛いですよ。
4-65.鈴木其一 流水千鳥図
流水の表現がいい。解説には、デザイン化されていると書かれていたような・・・。
4-67.水辺家鴨図屏風
終りの展示の方は、鳥がいっぱいです。鳥好きになたまらないかも?
あと、2週間ほどの展示ですが、優れた作品がたくさんあるので、行かれた方がいいかと思います。私は、後期も観に行きます。
前回見たの前期の感想です。
http://blog.goo.ne.jp/dolci_ekou/e/bbb3656415f28e9c3de243e4f97acd9a
後日見た後期の感想です。
http://blog.goo.ne.jp/dolci_ekou/e/94567f1b84ef58199b5e8fee85e4871d
あと、常設展で11月16日まで、展示している、<親指のマリア(聖母)>を観てきました。
この後は、<土古里 上野バンブーガーデン店>でランチをしたのですが、そのことは、今度書きます。