1カ月半前に発表した702ixシリーズ、そろそろ登場してほしい
夏休み期間中だった人も多い今回のランキングは、どのキャリアの端末も大きな順位の変動は見られなかった。
この中で相変わらず強かったドコモ端末は「N702iD」。7月第1週の集計以来、連続首位記録を「6」に伸ばした。
続いて、前回3位から2位に上がった「SH902i」、そして「SH902iS」、「P902i」、「FOMAらくらくホンII」がランクインした。2005年末に発売された前モデル「FOMA 902i」シリーズの端末は今回も2位、4位、6位(N902i)、7位(D902i)を占め、その割安感(新規販売価格は2006年8月中旬現在で1万円前後)から今回も販売数を伸ばした印象だ。
ところで7月4日に発表した「702ix」シリーズは、7月21日に店頭へ並んだ「SH702iS」以外は発売日もまだ発表されていない。SH702iSは残念ながらトップ10圏内に入れずにいる状態だが、個性的な端末が揃う702ixシリーズ、例えばRAZRベースの薄型端末「M702iS」は前評判も高い。これらが登場することで、販売ランキングも活気付いてくることを期待したい。
auの2006年夏モデル、人気の分かれ目はminiSDかmicroSD?
auの販売ランキングもトップ10の顔ぶれは前回と同じで、大きな変動は見られない。
依然高い人気を集める「W41CA」に続き、2位に「W43T」、3位に「W44T」、4位に「W42K」、5位に「ウォークマンケータイ W42S」が入った。
ここ最近の傾向を見るとauの場合はドコモと異なり、W41CAは例外ながらも2006年夏モデルが順当にランクインしている。トップ10圏内に入っていない端末は「G'zOne W42CA」と「W42H」で、どちらも外部メモリがminiSDよりさらに小さなmicroSD対応のモデルであるのも興味深い。
今まで使用していた著作権付き楽曲データ(着うたフルのデータ)などは「機種変更前にmicroSDへバックアップをとる」ことで機種変更後も利用可能だが、容量単価が高いmicroSDを新たに買い直さなければならない=今まで使っていたminiSDがむだになるという心理的状況もmicroSD対応端末が敬遠される理由の1つと言われている。今後登場する端末では、microSD対応モデルが増えてくる可能性もあるが、いっそ512Mバイトほど(16Mバイトとか64Mバイト程度ではなく)のmicroSDカードを標準で添付してくれればよいのにと思ってみたりしている。
夏モデル、新色投入で延命?
ボーダフォン端末の顔ぶれも前回と同じく、薄型の「705SH SLIMIA」、ワンセグ対応「905SH」、VGA液晶の「904SH」がトップ3を占めた。
「番号ポータビリティの開始日は10月24日に決定」と発表された8月9日以降、携帯3社の動向には高い注目が集まっている。ソフトバンクは、携帯電話事業のブランド名をボーダフォンからソフトバンクに変更することに伴った新たなブランドロゴマークを公開し、現行機種の一部に新ロゴを配した「ソフトバンクモデル」を8月より順次発売すると発表した。
新ロゴに変更され、新色を用意する端末は「905SH」「904SH」「705SH SLIMIA」「705T」の4機種。いずれも2006年8月現在でトップ10圏内にある人気端末だ。905SHのブラックとホワイト、それに705SH SLIMIAの新色は8月19日から発売される。
なお、905SHのアクアマリン、904SHのバイオレット・ブラック・ブルー、705SH SLIMIAのシャンパンゴールド・ロイヤルブラック・シルキーピンク、705Tのスプラッシュピンク・ラッスルグリーンは在庫限りで販売終了となる。個人的にはガチャピンケータイのラッスルグリーン(写真)がなくなってしまうのはちょっと悲しい。
これらソフトバンクモデルは、カラーとロゴ、「ボーダフォンライブ!」ボタンが「Y!(ヤフー)」ボタンに変更される以外、機能は変わらない。そのため順位そのものに多大な影響を及ぼすとは考えにくいが、新カラーの投入がよい方向に進むことを期待したい。
携帯は新色で延命か、それともじらして投入か
携帯電話の新機種も夏休み状態で出ていない。価格変動もなければ、順位変動も起こりにくい。
したがって、三社ともベスト10の顔ぶれに変化はない。
DoCoMoはベスト10中7機種がFOMA90xシリーズと、相変わらずハイエンド機の人気が高い。そんな中で実に健闘しているのがFOMAらくらくホンⅡと言える。まもなくⅢが発売になるために、そろそろ在庫処分に入っているのかもしれないが実に息のない、隠れたヒット商品だ。
auは夏モデルが人気だが、気になるのはウォークマンケータイW42Sがジリジリと順位を下げている点だ。一時W41CAから首位を奪ったほどの勢いが感じられない。やはりAFなしの125万画素カメラでは物足りないと言う事なのだろうか?真のW31Sの後継機種と言えるAF付きの新機種の登場を待ちたい。
そして、完全な期待はずれとなってしまったのがWIN初の防水G’zOneW42CAだ。auではいち早くmicroSD対応したのがあだとなっているようだ。この不人気ぶりの影響でau端末のmicroSD対応化は足踏みしそうだ。
元記事には「いっそ512Mバイトほど(16Mバイトとか64Mバイト程度ではなく)のmicroSDカードを標準で添付してくれればよいのにと思ってみたりしている。」などと記者が書いているが、端末単価を低く抑えようと努力しているauの立場的には不可能な願望に過ぎない。
ソフトバンクは秋モデルの投入がすぐにはないために、まずは新色追加でごまかすいつもの作戦に出ている。それと同時に新色からソフトバンクブランドに切り替えるらしい。しかし、「705Tのスプラッシュピンク・ラッスルグリーンは在庫限りで販売終了となる。個人的にはガチャピンケータイのラッスルグリーンがなくなってしまうのはちょっと悲しい。」と思うユーザーは少なくはないのではないだろうか。アンケート調査結果などでもソフトバンクブランドが不人気なようなので、ボーダフォンブランドの端末が欲しかったら、新色に切り替わる前の今のうちにゲットしておくのがいいだろう。
それにしても「905SHのブラックとホワイト、それに705SH SLIMIAの新色は8月19日から発売される。」などと書いてあるが、905SHの新色にはブラックもホワイトもない。もっと正確な記事を期待したい。
それと、V304Tは発表になってかなり時間が経っているのに、いまだに発売の気配もない。そんなことしているうちに新色のソフトバンクブランド端末も発売になってしまうし、発売前に何か不具合でも発覚したのだろうか?
背面液晶とくーまんさえ搭載していれば、着ぐるみケータイから機種変更したいくらいなのだが、カメラも今時珍しい33万画素だし、外部メモリーも使えない点は残念でならない。プリペイド用機種という気もするが、今後ソフトバンクがプリペイドを積極的に展開するのか、それとも縮小していくのかも不明な点が気になる。
順位 | NTTドコモ | au | ボーダフォン |
1 | → | N702iD | → | W41CA | → | 705SH SLIMIA |
2 | ↑ | SH902i | → | W43T | → | 905SH |
3 | ↓ | SH902iS | → | W44T | → | 904SH |
4 | → | P902i | ↑ | W42K | ↑ | 803T |
5 | ↑ | FOMAらくらくホンII | ↓ | ウォークマンケータイ W42S | ↑ | V502T |
6 | ↓ | N902i | ↓ | W33SA II | ↓ | V604SH |
7 | → | D902i | ↑ | A5517T | ↑ | 904T |
8 | ↑ | P902iS | ↓ | A5521K | ↑ | 804SS |
9 | ↓ | D902iS | → | W41S | ↑ | 804SH |
10 | → | N701i | → | A5518SA | ↓ | 705T |