●記者会見で、岸田に「(李強首相に)即時禁輸撤回を求めたのか?」と質問したら、はぐらかして答えない。ヘタレだからなあ。面と向かっては言えなかったのだろう。
高橋先生のご高説の揚げ足を取る前に、昨日(2023.9.6)のASEAN首脳会議で気になった報道について、少し寄り道をしてみよう。
日本の一方的な汚染水海洋放出で確執を続ける日中。そのような最中、日中の首脳、岸田と中国の李強首相とが初めて対面できる舞台ができた。ASEAN首脳会議。「メディアの目を避けて岸田と李強首相が立ち話をした」という。そして詳しい内容は明らかにされてませんが、岸田側(おそらく外務省側の用意されたプレス向けコメント)からは、
「建設的かつ安定的な日中関係を構築することが重要だ」
「処理水についての考えも改めて説明した」
という。
だが、その後、岸田の記者会見で、記者から重要な質問が投げられた。
記者「水産業者さんが気になっていることは、禁輸の即時撤回を求められたかどうか、ですが」
「もちろん申し上げました」と回答すると思ったら、返ってきた答えは、
「日本の立場を申し上げた」とこわばった堅い表情で切り捨てた。食い下がる記者が畳みかけて訊いた。
「おっしゃれないのはどういう理由でしょうか?」
(肝っ玉がないヘタレ男。 報道ステーション2023.9.6)
するといら立った岸田は持っているファイルブックで会見卓をトントンと叩きながら、
「日本の立場を申し上げた。これは今申し上げた通りです」
だが納得できない記者は引き下がらなかった(今時珍しく根性のある記者だ。たぶん後で降ろされるかも)
「禁輸撤回を求めたというお言葉がなかった。それも包括されているということか?」
岸田は不愉快な表情をあらわにして、吐き捨てるような口調で、
「日本の立場を説明いたしました。日本の立場は再三申し上げているとおりであります」
首相官邸HPに立ち話の経緯と内容について掲載されているが、「処理水の我国の基本的立場を説明」とだけだ。
やはり記者の質問にまともに答えず、はぐらかしたということは、やはり言えなかったのだ。
また李強首相側の立ち話の内容も発表されているが、
「禁輸を即時撤回していただきたい」と岸田が要求した気配はない。
だがゴミ売り系のTVやニュース記事では、「岸田が禁輸撤回を求めたが」という誤解を誘導する表現報道があった。
大体、こんな時だけ「中国との仲を取り持ってちょうだい」と冷遇した二階に泣きついていく気概もない対抗策もない腑抜け男を、恥ずかしくもなく支えようとするもんだ。間違いは間違いと報道しないと岸田はもっととんでもないことをしでかすぞ。
●恐れながら、高橋先生のご高説、間違いだらけです。
9月4日、「トリチウムの生体濃縮の危険性」について書き込みした社会学者の宮台真司氏を、「生体濃縮はしないことは専門的に示されている」、「ド文の社会学者だからな」とバッサリ切り捨てた、とする記事が目に入った。
また9月6日には、サンデーモーニングでジャーナリストの松原耕二氏が語った「デブリに触れた処理水は、普通の原発の水とは違う」と発言したことに嚙みついて、「基本化学知識がないことがバレた」、「単なるド文だからなあ」と「失笑し」、「ぶった切った」という記事が出た。まるで松原氏らの書き込みや説明が非科学的であることを、高橋先生が痛快に論破したような論調だ。
(デイリースポーツ2023.9.6)
興味深い内容なので、調べてみよう。
まずwikiで高橋先生の略歴から。
東大出身、経済学者。数々の有名な世界的研究機関に所属。・・さすが立派な経歴でいらっしゃる。自民や維新の学術的顧問のようなこともされている。大したもんだ。
えっ!窃盗容疑で東洋大学から懲戒処分!
風呂屋で鍵のかかっていないロッカーから現金5万円、高級腕時計を盗んだ疑い、か。Wikiに載るぐらいだからなあ。
先生も人間、出来心。お金に困っていたのかな?でも普通ならこの時点で学者としての社会的生命は終わるはずだが、今もTVにNETに顔を出して活躍されている。前向きなんだ、先生は。尊敬してしまう。
まあ高橋先生の概要は了解した。
Youtubeに今回話題になったNET動画「高橋洋一チャンネル」を発見。
●「ALPSでは検出できるやつは全部除去している」 ではトリチウムや炭素14は検出できるけどなぜ除去しないのでしょう?
「日立の(ALPS)は凄いんだ。(デブリに触れて)色んな核種が出るのは間違いない。でもALPAはそれを全部除去する。それで62種除去する。そういうと62種しか除去しないだろうという。(鼻で笑いながら)他のは検出できない。だから検出できるやつは全部除去しているわけ。出てくる核種は全部除去しているから、他のは検出できないし、何だったらこのデータはどこでもあるよ。」
「(人によっては)デブリに触れたから未知のもの(放射性物質)が出てくる。(バカにしたような口調で)教えてくれよって話。(大笑い)。ここまできたらホラーでしかない」
恐れながら矛盾と間違いだらけです。先生。
・検出できても除去していないものがあること。例えばトリチウム、炭素14。
・ホラーではなく、除去しない核種がある。それらはそのまま海に投棄されている。
原子力規制委員がNETで公開している参考資料がある。「参考A ALPS除去対象核種選定の考え方」
この参考資料Aの中の頁「参考A-3」に記述されているフローチャートの部分が下図である。
ALPSで処理されないで、海にそのまま投棄されている核種が存在するのである。ホラーではありません、先生。
●「高度な反論の仕方:生体濃縮するなら簡単に高純度のトリチウムがとれるでしょう。なら核融合の財源ができるということ。画期的な発明だね、と反論すればいい(だからトリチウムは生体濃縮しない)」。
先生は消化の仕組みをご存じないのでは?これが高度な反論ですか。
舞台回し役の質問者「(笑いながら)宮台さんのトリチウムが生体濃縮するという」
高橋先生「いやー、あれも傑作だったな。ド文の人ってどうやって反論するか知らないのね。・・トリチウムが濃縮するなら、そこら辺の魚を取ってくれば、凄く高純度のトリチウムがとれるということでしょ。そうしたら核融合の財源簡単にできる。(皮肉っぽく)「画期的な発明だよ!」と言ってあげればいい」
舞台回し役の質問者「(感心したような声で)あー(なるほど)」
高橋先生「でもこれは高度な反論の仕方だから」
恐れながら、先生は消化の仕組みをご存じないのでは?
食物連鎖で上位捕食者が下位捕食者を消化する場合も仕組みは同じである。消化酵素で低分子まで分解して吸収するのである。
下位から上位へ、そして頂点捕食者の人間へと生体濃縮される。
だが消化酵素で、トリチウムという元素レベルまで選択して分解分離し、一か所に濃縮するという消化の新科学的知見は聞いたことも見たこともない。
そのような仕組み、消化酵素があるなら、それこそ、先生、大発見じゃないですか!
失礼ながら、先生は「ウラン濃縮」=「生体濃縮」という語尾だけを引っかけて、付和雷同する「だから処理水は安全」派の方たちを、「科学的」と称して誤誘導しようとお見かけいたしますが?
筆者も物理を少しかじっただけの「ド物」のものですから、失礼をお許しください。
●「みんな科学に弱いんだな。トリチウムは基本的な性質って水に似てる。だから(体内に)溜まらない。水俣病は金属だから溜まる」
先生、トリチウムは水とは全く似ていません。性質は水素です。タンパク質やDNAは「水素結合」で繋がっていて、トリチウムも同じ作用をします。だから水の形態のトリチウム水FWT(自由水型トリチウム)、有機化合物内のOBT(有機結合型トリチウム)が問題になっています。この2つは体内での挙動が違います。
「(自分以外の人を小馬鹿にしたような口調で)みんな科学に弱いんだなあ。トリチウムは基本的な性質って水に似てるから、だから、水に似ているから、(体内に)溜まんないだよ。水に似ているやつは溜まらなくて、生物的半減期という言い方があってね、体内にどの位留まるか、どのくらいで出ていくかがわかるわけ。・・水俣病は金属だから溜まるんだよ。・・基本化学知識がないというのはバレるんだよな。・・どうしてド文の人は、もうちょっと中学、高校とで勉強しないとダメだと思うよ」
「トリチウムは水に似ている」というお言葉から、恐れながら先生はFWTとOBTをご存じないか、あるいは区別ができないのではと、少々心配です。
先生のお言葉に逆らうようですが、次のような資料があります。
筆者の記事に何度も引用されているもので、10年ほど前(2013.12.25)に政府の「トリチウム水タスクフォース」が設置され、東電、JAEAなどの関係機関とが会合した際に、トリチウムについての情報共有のため、説明配布された資料のようです。その中には、米SRNL(サバンナリバー国立研究所)等を訪問した際の資料と思われる英語資料も添付されています。SNRLはご承知のように米核施設の1つで、水爆用のトリチウム製造を行っています。資料の中には、トリチウム分離抽出設備らしき資料も存在します。まだNETに残っているので、どなたでも閲覧できます。もちろん高橋先生でも。後学のため、ご高覧いただければと老婆心ながら出しゃばったことをして失礼をお許しください。
資料「参考資料1 トリチウムの物性等について」2013.12.25 JAEA 山西敏彦
の中の「参考資料4 トリチウムの水産物への影響評価について」2014.2.7 (独)水産総合研究センター 森田貴己」の資料2頁目に、タイトル「放射性セシウムとトリチウムの比較」があります。
ご覧のように海底海鮮類、特に軟体類、海藻類の半減期に注目するとOBTは体内に長くとどまることが分かる。
例えば、軟体類ではOBTの生物的半減期はmaxで190日。
「なんだ、半年ちょっとじゃないか」と即断するなかれ。半減期だからこれを10倍した「1900日」くらいで影響が軽視できると判断すべき。
半減期だから1/2になるのが190日。そのまた半分の1/4になるのが380日(190日×2)。1/8、1/16、・・1/1024。
つまり1024分の1と、ほぼ影響がなくなるとみられるのは、1/2の10乗で、「1900日」である。5.2年もかかるのである。その間にDNAに結合したトリチウムが崩壊して、β線による損傷、分子崩壊(トリチウムがヘリウムに壊変するから)によるダメージを修復できなければ、トリチウム研究でよく知られている染色体異常により、脳腫瘍、ダウン症、白血病、新生児死亡率増加といった悪影響が出てくる。
海産魚類の半減期は掲示されていないが、資料の注釈にあるように、淡水魚より1日最大体重の20%を飲水するので、トリチウム汚染は深刻になると推定される。乱暴な推計をすると、淡水魚のOBTの半減期max8日の20%増し、「9.6日」が海産魚類の半減期とみなすことができる。これは取り込んだFWTからの移行分だけであるので、上記注釈にあるように、食物連鎖でOBTを直接取り込んだ場合は、「見かけの濃縮係数」が非常に高くなると表記されている。
●「汚染水」、「処理水は危険」と言うだけで、寄ってたかって袋叩きにする仕組みができつつある。
ボンクラ大臣の野村農水大臣が処理水のことを「汚染水」と失言したことで、何度も謝罪と撤回の釈明を繰り返した。自民党内だけにとどまらず野党からも非難ごうごうで袋叩き状態。すかさず中国の「真実の言葉だ」と言われ面目なし。
マスゴミTVからは、政治家による「食べて応援」パフォーマンスが流れ、庶民もそれに倣って日本全国の企業の食堂や学校給食でも「食べて応援」をしようという空気が充満し始めた。「処理水は安全」国策強制運動。令和の大政翼賛会発動だ。
岸田の間違いを正当化するために、日本人全員を被ばくさせるつもりか?一億総玉砕せよ!ごめんだね。岸田が海洋放出止めます、と言えばすべてが治まる。漁業者も助かる。無駄な予備費も使わなくて済む。
危険な暴走をする岸田には早く辞めてもらいたい。辞めないなら物価高、燃料費高騰をなんとかしろ。いつまで異次元の金融緩和を続けるつもりだ。マイナ保険証を強制するな。
ジャニーズ事務所事件ではメディアの沈黙が指摘され、どこの局もしおらしく「メディアの責任を感じる」と口先ではいうが、本心とは思えない。「海洋放出事件」では、「日本の言うことを信じない中国が悪い」の大合唱。国民総被ばくの危機を止めようともせず、むしろ国策に加担しようと全マスゴミが歩調を揃える。恐ろしい国になったもんだ。
高橋先生のご高説の揚げ足を取る前に、昨日(2023.9.6)のASEAN首脳会議で気になった報道について、少し寄り道をしてみよう。
日本の一方的な汚染水海洋放出で確執を続ける日中。そのような最中、日中の首脳、岸田と中国の李強首相とが初めて対面できる舞台ができた。ASEAN首脳会議。「メディアの目を避けて岸田と李強首相が立ち話をした」という。そして詳しい内容は明らかにされてませんが、岸田側(おそらく外務省側の用意されたプレス向けコメント)からは、
「建設的かつ安定的な日中関係を構築することが重要だ」
「処理水についての考えも改めて説明した」
という。
だが、その後、岸田の記者会見で、記者から重要な質問が投げられた。
記者「水産業者さんが気になっていることは、禁輸の即時撤回を求められたかどうか、ですが」
「もちろん申し上げました」と回答すると思ったら、返ってきた答えは、
「日本の立場を申し上げた」とこわばった堅い表情で切り捨てた。食い下がる記者が畳みかけて訊いた。
「おっしゃれないのはどういう理由でしょうか?」
(肝っ玉がないヘタレ男。 報道ステーション2023.9.6)
するといら立った岸田は持っているファイルブックで会見卓をトントンと叩きながら、
「日本の立場を申し上げた。これは今申し上げた通りです」
だが納得できない記者は引き下がらなかった(今時珍しく根性のある記者だ。たぶん後で降ろされるかも)
「禁輸撤回を求めたというお言葉がなかった。それも包括されているということか?」
岸田は不愉快な表情をあらわにして、吐き捨てるような口調で、
「日本の立場を説明いたしました。日本の立場は再三申し上げているとおりであります」
首相官邸HPに立ち話の経緯と内容について掲載されているが、「処理水の我国の基本的立場を説明」とだけだ。
やはり記者の質問にまともに答えず、はぐらかしたということは、やはり言えなかったのだ。
また李強首相側の立ち話の内容も発表されているが、
「禁輸を即時撤回していただきたい」と岸田が要求した気配はない。
だがゴミ売り系のTVやニュース記事では、「岸田が禁輸撤回を求めたが」という誤解を誘導する表現報道があった。
大体、こんな時だけ「中国との仲を取り持ってちょうだい」と冷遇した二階に泣きついていく気概もない対抗策もない腑抜け男を、恥ずかしくもなく支えようとするもんだ。間違いは間違いと報道しないと岸田はもっととんでもないことをしでかすぞ。
●恐れながら、高橋先生のご高説、間違いだらけです。
9月4日、「トリチウムの生体濃縮の危険性」について書き込みした社会学者の宮台真司氏を、「生体濃縮はしないことは専門的に示されている」、「ド文の社会学者だからな」とバッサリ切り捨てた、とする記事が目に入った。
また9月6日には、サンデーモーニングでジャーナリストの松原耕二氏が語った「デブリに触れた処理水は、普通の原発の水とは違う」と発言したことに嚙みついて、「基本化学知識がないことがバレた」、「単なるド文だからなあ」と「失笑し」、「ぶった切った」という記事が出た。まるで松原氏らの書き込みや説明が非科学的であることを、高橋先生が痛快に論破したような論調だ。
(デイリースポーツ2023.9.6)
興味深い内容なので、調べてみよう。
まずwikiで高橋先生の略歴から。
東大出身、経済学者。数々の有名な世界的研究機関に所属。・・さすが立派な経歴でいらっしゃる。自民や維新の学術的顧問のようなこともされている。大したもんだ。
えっ!窃盗容疑で東洋大学から懲戒処分!
風呂屋で鍵のかかっていないロッカーから現金5万円、高級腕時計を盗んだ疑い、か。Wikiに載るぐらいだからなあ。
先生も人間、出来心。お金に困っていたのかな?でも普通ならこの時点で学者としての社会的生命は終わるはずだが、今もTVにNETに顔を出して活躍されている。前向きなんだ、先生は。尊敬してしまう。
まあ高橋先生の概要は了解した。
Youtubeに今回話題になったNET動画「高橋洋一チャンネル」を発見。
●「ALPSでは検出できるやつは全部除去している」 ではトリチウムや炭素14は検出できるけどなぜ除去しないのでしょう?
「日立の(ALPS)は凄いんだ。(デブリに触れて)色んな核種が出るのは間違いない。でもALPAはそれを全部除去する。それで62種除去する。そういうと62種しか除去しないだろうという。(鼻で笑いながら)他のは検出できない。だから検出できるやつは全部除去しているわけ。出てくる核種は全部除去しているから、他のは検出できないし、何だったらこのデータはどこでもあるよ。」
「(人によっては)デブリに触れたから未知のもの(放射性物質)が出てくる。(バカにしたような口調で)教えてくれよって話。(大笑い)。ここまできたらホラーでしかない」
恐れながら矛盾と間違いだらけです。先生。
・検出できても除去していないものがあること。例えばトリチウム、炭素14。
・ホラーではなく、除去しない核種がある。それらはそのまま海に投棄されている。
原子力規制委員がNETで公開している参考資料がある。「参考A ALPS除去対象核種選定の考え方」
この参考資料Aの中の頁「参考A-3」に記述されているフローチャートの部分が下図である。
ALPSで処理されないで、海にそのまま投棄されている核種が存在するのである。ホラーではありません、先生。
●「高度な反論の仕方:生体濃縮するなら簡単に高純度のトリチウムがとれるでしょう。なら核融合の財源ができるということ。画期的な発明だね、と反論すればいい(だからトリチウムは生体濃縮しない)」。
先生は消化の仕組みをご存じないのでは?これが高度な反論ですか。
舞台回し役の質問者「(笑いながら)宮台さんのトリチウムが生体濃縮するという」
高橋先生「いやー、あれも傑作だったな。ド文の人ってどうやって反論するか知らないのね。・・トリチウムが濃縮するなら、そこら辺の魚を取ってくれば、凄く高純度のトリチウムがとれるということでしょ。そうしたら核融合の財源簡単にできる。(皮肉っぽく)「画期的な発明だよ!」と言ってあげればいい」
舞台回し役の質問者「(感心したような声で)あー(なるほど)」
高橋先生「でもこれは高度な反論の仕方だから」
恐れながら、先生は消化の仕組みをご存じないのでは?
食物連鎖で上位捕食者が下位捕食者を消化する場合も仕組みは同じである。消化酵素で低分子まで分解して吸収するのである。
下位から上位へ、そして頂点捕食者の人間へと生体濃縮される。
だが消化酵素で、トリチウムという元素レベルまで選択して分解分離し、一か所に濃縮するという消化の新科学的知見は聞いたことも見たこともない。
そのような仕組み、消化酵素があるなら、それこそ、先生、大発見じゃないですか!
失礼ながら、先生は「ウラン濃縮」=「生体濃縮」という語尾だけを引っかけて、付和雷同する「だから処理水は安全」派の方たちを、「科学的」と称して誤誘導しようとお見かけいたしますが?
筆者も物理を少しかじっただけの「ド物」のものですから、失礼をお許しください。
●「みんな科学に弱いんだな。トリチウムは基本的な性質って水に似てる。だから(体内に)溜まらない。水俣病は金属だから溜まる」
先生、トリチウムは水とは全く似ていません。性質は水素です。タンパク質やDNAは「水素結合」で繋がっていて、トリチウムも同じ作用をします。だから水の形態のトリチウム水FWT(自由水型トリチウム)、有機化合物内のOBT(有機結合型トリチウム)が問題になっています。この2つは体内での挙動が違います。
「(自分以外の人を小馬鹿にしたような口調で)みんな科学に弱いんだなあ。トリチウムは基本的な性質って水に似てるから、だから、水に似ているから、(体内に)溜まんないだよ。水に似ているやつは溜まらなくて、生物的半減期という言い方があってね、体内にどの位留まるか、どのくらいで出ていくかがわかるわけ。・・水俣病は金属だから溜まるんだよ。・・基本化学知識がないというのはバレるんだよな。・・どうしてド文の人は、もうちょっと中学、高校とで勉強しないとダメだと思うよ」
「トリチウムは水に似ている」というお言葉から、恐れながら先生はFWTとOBTをご存じないか、あるいは区別ができないのではと、少々心配です。
先生のお言葉に逆らうようですが、次のような資料があります。
筆者の記事に何度も引用されているもので、10年ほど前(2013.12.25)に政府の「トリチウム水タスクフォース」が設置され、東電、JAEAなどの関係機関とが会合した際に、トリチウムについての情報共有のため、説明配布された資料のようです。その中には、米SRNL(サバンナリバー国立研究所)等を訪問した際の資料と思われる英語資料も添付されています。SNRLはご承知のように米核施設の1つで、水爆用のトリチウム製造を行っています。資料の中には、トリチウム分離抽出設備らしき資料も存在します。まだNETに残っているので、どなたでも閲覧できます。もちろん高橋先生でも。後学のため、ご高覧いただければと老婆心ながら出しゃばったことをして失礼をお許しください。
資料「参考資料1 トリチウムの物性等について」2013.12.25 JAEA 山西敏彦
の中の「参考資料4 トリチウムの水産物への影響評価について」2014.2.7 (独)水産総合研究センター 森田貴己」の資料2頁目に、タイトル「放射性セシウムとトリチウムの比較」があります。
ご覧のように海底海鮮類、特に軟体類、海藻類の半減期に注目するとOBTは体内に長くとどまることが分かる。
例えば、軟体類ではOBTの生物的半減期はmaxで190日。
「なんだ、半年ちょっとじゃないか」と即断するなかれ。半減期だからこれを10倍した「1900日」くらいで影響が軽視できると判断すべき。
半減期だから1/2になるのが190日。そのまた半分の1/4になるのが380日(190日×2)。1/8、1/16、・・1/1024。
つまり1024分の1と、ほぼ影響がなくなるとみられるのは、1/2の10乗で、「1900日」である。5.2年もかかるのである。その間にDNAに結合したトリチウムが崩壊して、β線による損傷、分子崩壊(トリチウムがヘリウムに壊変するから)によるダメージを修復できなければ、トリチウム研究でよく知られている染色体異常により、脳腫瘍、ダウン症、白血病、新生児死亡率増加といった悪影響が出てくる。
海産魚類の半減期は掲示されていないが、資料の注釈にあるように、淡水魚より1日最大体重の20%を飲水するので、トリチウム汚染は深刻になると推定される。乱暴な推計をすると、淡水魚のOBTの半減期max8日の20%増し、「9.6日」が海産魚類の半減期とみなすことができる。これは取り込んだFWTからの移行分だけであるので、上記注釈にあるように、食物連鎖でOBTを直接取り込んだ場合は、「見かけの濃縮係数」が非常に高くなると表記されている。
●「汚染水」、「処理水は危険」と言うだけで、寄ってたかって袋叩きにする仕組みができつつある。
ボンクラ大臣の野村農水大臣が処理水のことを「汚染水」と失言したことで、何度も謝罪と撤回の釈明を繰り返した。自民党内だけにとどまらず野党からも非難ごうごうで袋叩き状態。すかさず中国の「真実の言葉だ」と言われ面目なし。
マスゴミTVからは、政治家による「食べて応援」パフォーマンスが流れ、庶民もそれに倣って日本全国の企業の食堂や学校給食でも「食べて応援」をしようという空気が充満し始めた。「処理水は安全」国策強制運動。令和の大政翼賛会発動だ。
岸田の間違いを正当化するために、日本人全員を被ばくさせるつもりか?一億総玉砕せよ!ごめんだね。岸田が海洋放出止めます、と言えばすべてが治まる。漁業者も助かる。無駄な予備費も使わなくて済む。
危険な暴走をする岸田には早く辞めてもらいたい。辞めないなら物価高、燃料費高騰をなんとかしろ。いつまで異次元の金融緩和を続けるつもりだ。マイナ保険証を強制するな。
ジャニーズ事務所事件ではメディアの沈黙が指摘され、どこの局もしおらしく「メディアの責任を感じる」と口先ではいうが、本心とは思えない。「海洋放出事件」では、「日本の言うことを信じない中国が悪い」の大合唱。国民総被ばくの危機を止めようともせず、むしろ国策に加担しようと全マスゴミが歩調を揃える。恐ろしい国になったもんだ。