中野笑理子のブログ

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風待月

2019年07月03日 | 日記
7月に入り週末は七夕ですが、陰暦ではまだ6月に入ったばかり。
この陰暦6月に風待月(かぜまちづき)という名前がついていることを知ったのは、山口恵以子さんの時代小説「風待心中」を読んでからでした。

蒸し暑い日が続くと風を恋しく思い、ほんのささやかな風にも喜びを感じることができることから、この時期を風待月というそうです。
この名前がついた頃の日本の風は、エアコンや持ち歩きのできる扇風機がある今の風と違って、きっと草木の香りや雨の匂い、海のそばなら潮の香りの濃い清々しい風であったことだろうなと想像します。

風待月もそうですが、今の黄昏の語源である「誰そ彼」など日本語というのは素晴らしいなと思わずにはいられません。
去年あたりから頻繁に社内で飛び交う「ローンチ」「リスケ」「ビジョナリー」なんて味もそっけもない言葉を横目に、つくづく思うのでありました。