平成30年12月4日(火)、飯石森林組合波多製材工場にて、雲南市発注の公共建築物に使用する市産材のスギ柱材13本、マツ梁・桁材19本について、工務店、建築士、雲南市、中山間地域研究センター、当事務所、総勢8名で強度試験(含水率、機械等級、目視等級)を実施しました。強度試験の方法説明と併せて当日の試験結果を報告します。
①含水率
体積と重量を計り供試体の密度を求めます。
密度の把握は含水率を測定する前段の手順になります。
含水率計で供試体1本あたり6カ所の含水率を計測します。
結果は、おおむね良好な値が出ました。
②機械等級
供試体の片側をハンマーで打撃し、反対側のヤング係数測定器で固有振動数を測定します。
測定した固有振動数をパソコンに入力して機械等級を求めます。
結果は、スギは目標とするE50以上に対して、1本がE50、12本がE70とE90でした。マツは目標とするE110以上に対して、2本がE110未満、17本がE110~E150でした。
③目視等級
木材の強度に影響する節、丸みや割れ等、目視によって評価できる因子を用いて、強度を1級・2級・3級に区分します。
参加者の判定では、全ての供試体で3級の基準を充たしていました。
今回の試験では、機械等級区分によりマツ材2本が除外品になりましたが、大多数の供試体が一定以上の強度を有しており、地元製材品の公共建築物への使用可能性が確認されました。