Ａ・ファーニス著 「死後世界地図」より

あの世の話を伝えてきた霊人：フランチェッツォ氏は、この世にいたときはイタリ
アの貴族として、何不自由なくまた放蕩暮らしをしてきたため、あの世では地表の
霊界をさまよったのち、希望の家と呼ばれる霊域に、案内役の霊人に伴われて訪れ
ます。


希望の家・・・霊人の更生施設ともいうべきところだったそうです。
「私が悩まされたのはこの場所の暗さでした。」と言っています。
弱々しいろうそくが一つともるような暗い部屋に、来る日も来る日も閉じ込めら
れているといった感じだったそうです。

地上にいたとき放蕩を重ね、人への思いやりさえ示したことのないような人間は
当然ながら霊的な発達が遅れたままで、こうした精神性の低い、霊的にも低い者
たちは、それに見合った暗い世界にいるしかないそうです。

・地上生活でのあらゆる見せかけの姿が剥ぎ取られ、自分自身の生の姿に直面させ
られる。
・恥ずかしさと悲しみを覚えながら過去を反省し、将来必ずやそれらを償う努力を
すると決心する。
・地表をさまよう地表の霊界へ戻るのも自由。
・地上に親しい人々を残してきた者は自由に行ける。

そうです。

たそがれの国・・・視覚やその他の感覚はとても発達していて、しっかりと見た
り、聞いたり、話したりすることができる。
それでも「この国は、人生を利己主義と物欲に囚われて過ごしたために、魂が
まったく発達しなかった霊たちがいるところです。」
なのだそうです。

ここでは、自分の向上に繋がる仕事があるそうです。

「具体的には、地上人が夢を見ているときや夢想しているときに、私がかつて
経験したような良心の呵責からくる苦悩や恐怖、自己嫌悪を感じさせるように
します。」と言っています。
そして、彼（夢を見ている人）の心が罪を犯す恐ろしさに目覚めるまで、ずっと
働きかけるのだそうです。

「それ以外は、地表の指導霊として、地上を徘徊し誘惑する悪霊人から彼らを
守る仕事をしています。」と言っています。

・・・

このように、何層にもなる霊界を、高次へと進んでいくわけですが、
霊人：フランチェッツォ氏の見たさまざまな世界については、画像をご覧ください。

霊人：フランチェッツォ氏は、霊人に「希望の同胞団」に入りなさいと言われ、入
ることとなり、あらゆる世界を見ることになります。

なぜ、霊人：フランチェッツォ氏は入団したのか。
それは、次のような話を聞いたからです。

「この同胞団の人々は、みな善の道を追及しています。」
「あなたがまだ知らない新しい事柄も、彼らとともに学ぶでしょう。」
「同胞団の人たちは、あなたが彼女の心に働きかけることができるくらい自分を
高めるのを、きっと助けてくれるはずです。」

「そうしてあなたが自分を高め続ければ、地上にいる彼女がその生を終えて霊界
にやってきたとき、ともに過ごすことができるでしょう。」
「けれどそこに至るまでは生易しいものではありません。むしろ大変な労苦と苦
難をともなうものです。」
「それでも、この道だけが、最後に美しい幸福な世界へ導くものであり、そこで
はいまは想像できないほどの幸福と安息を享受できるとお約束しましょう。」
と言われたそうです。

霊人：フランチェッツォ氏は、この世に残した愛しき彼女といつか霊界で会うた
めに、霊を助ける仕事をあの世で選びました。

霊人：フランチェッツォ氏は、彼女のためにと、もう二度と会うまいとまで一時
はそう決めましたが、この世に残した彼女はフランチェッツォの死後も、彼を愛
し続け、また愛の念を送り続けました。

そして、霊人：フランチェッツォ氏は「私を愛するあの方に自分が生きているこ
と、ずっと愛していること、私を忘れないでほしいこと、私を思い続けてほしい
ことなどを伝えました。あの方の愛と助けがあってこそ、私は頑張れるのですか
ら。」と伝えてきています。

「いま自分は、はかなく頼りない存在となってしまい、彼女には見えなくなって
いますが、それでも彼女に対する思いは以前と何ら変わることはありません。
その思いを何とかして伝えたかったのです。」
※ここでの伝えるというのは、この世にいるスピリチュアリスト（いわゆる霊媒
師）のことです。

このような話を「死後世界地図Ⅰ」「Ⅱ」「Ⅲ」（Ⅰは、Ⅲを今風に読み安く
したようなものです）にて紹介されています。
その話は、全て、霊人であるフランチェッツォ氏が見た「あの世」の話です。


このフランチェッツォ氏が伝えてきた「仕事」こそ、「神のお使い」ではないで
しょうか。