マンション管理のお勉強日記+スピリチュアルなブログ:飯田史彦教授 江原啓之氏 坂本政道氏等の精神世界の書籍を読んで

先立った最愛の彼女といつか必ず逢いたい…彼女が枕元に置いて逝った江原啓之氏の書籍…Spiritualな世界の存在を信じて

「孤立死」と現代社会を考える

2014年02月09日 11時15分59秒 | □私の気になる記事
腐った遺体、大量のハエ、ゴミ屋敷…
「特殊清掃」の現場を見た

産経デジタル
2014.1.25 17

事件や孤立死では、かなりの時間が経過してから
遺体が見つかるケースがある。遺体は傷み、手つかずの部屋
は朽ちるように荒れ果てる。そんな室内を清掃・消毒して
原状回復し、遺品整理も請け負う仕事が「特殊清掃」だ。

大阪では昨年5月、「おなかいっぱい食べさせてあげられ
なくてごめんね」とのメモとともに母子が衰弱死しているの
が発見され、同11月には餓死とみられる30代女性の遺体
も見つかった。
いずれも死後数カ月が経過していた。誰もその「死」には気
づかなかったが、時間の経過とともに漂う異臭が“現場”
を教えた。

都会の喧噪の中にもかかわらず、誰にも気づかれずに
息絶え、長期にわたって発見されることもない孤独な死者。
そんな不条理と向き合う特殊清掃の作業に同行した。

 ■ゴーグル、マスク、防護服で作業

昨年11月下旬の早朝。「SCS特殊清掃・ケアサービス」
(大阪市天王寺区)のスタッフは社内にある神棚に手を
合わせ、静かに目を閉じた。作業に向かう際にいつも
行っている「作法」という。現場は大阪府内のある賃貸
マンション。この1室で数日前、身寄りのない高齢女性が
死亡しているのが見つかり、オーナーの依頼で室内の原状
回復を図るのだ。

マンションに到着し、女性の部屋のあるフロアに足を踏み
入れると、まだ廊下なのに強い臭いが鼻をついた。
スタッフたちは玄関前に立ち、手を合わせて深々と一礼した。
ドアを開けて入室すると手早く手袋、ゴーグル、マスクを
装着し、フード付の白い防護服に身を包んだ。亡くなった人
が生前、どんな病気にかかっていたか分からない。感染症
予防の対策だった。

遺体が見つかったのは浴室。室内に殺菌・消毒薬や殺虫剤
を散布してから浴槽の清掃にとりかかる。遺体はすでに運び
出されているが、浸かっていた風呂の水はそのままだった。

スタッフらが電動ポンプで水をバケツにくみ上げていく。
そのまま排水すればいいのにと思ったが、水回りの
配管にまで臭いが残ってしまうのだという。

浴槽が空になると、特殊な薬剤を使って洗浄し、丹念に磨き
上げていく。黒ずんでいた浴槽は見違えるような白さを取り
戻したが、さらにその上から薬剤を散布するなど、入念な作業
が続いた。

リビングは古新聞が散乱し、カレンダーは10年前のものが
そのまま張り付けてあった。ブラウン管型のテレビはほこり
をかぶったまま放置され、置き時計の針は動いていなかった。
この部屋だけ、時間が止まってしまったかのようだ。

テーブルは女性が使っていたとみられる大量の塗り薬や綿棒、
つまようじで乱雑に埋め尽くされていた。
傍らに手紙の束もある。ずっと読み続け、昔を懐かしんでいた
のだろうか。赤茶色に変色してしまっている。

特殊清掃では遺品の整理も行うが、今回は女性の遺族らを探し
ている最中ということもあり、スタッフらはこうした品々に
は手を触れず、部屋を後にした。

 ■「故人が浮かばれない」

同社は、大阪を中心に近畿各地で特殊清掃を手がける。約15年
前、社長の川上哲司さん(43)が中心と
なって立ち上げた。大阪市生野区の葬儀会社が実家で、家業を
手伝っていた20代のころ、遭遇した1人の男性の孤立死が
特殊清掃を始めたきっかけだったという。

「父親が死んだのですぐに納棺を済ませてほしい」

ある真冬の夜、実家にこんな電話がかかってきた。切迫した様子
だったため、すぐに駆けつけた。目の当たりにしたのは腐敗し
切った男性の遺体だった。

アパートの1室には強烈な異臭が立ち込め、大量のハエが飛び
回っていた。通常、冬は気温が低いため遺体の腐敗速度は遅い。
しかし、男性の遺体はこたつに入っていたため激しく傷んでいた。
骨まで露出した状態だったが、遺体を洗い清め、死に装束を
着せて納棺を済ませたという。

男性は生前、この部屋に一人で暮らしていた。
別居していた親族とは、ほとんど交流がなかったという。男性の
死亡に気づいたのはアパートの隣人が異臭について苦情を
申し立てたからだった。

「これでは、あまりにも亡くなった方が浮かばれない」。
痛切に感じ、特殊清掃の道を選んだという。

 ■希薄なコミュニケーション

死後数カ月が経過してミイラ化した遺体が見つかった部屋、天井
までごみで埋まるいわゆる「ごみ屋敷」…。
清掃に赴く現場はどこも極限状態にある。過酷さに耐えられず、
すぐに辞めてしまう社員も少なくないという。

だが、30代の男性スタッフは「現場に行けば行くほど、命の
ありがたみを感じる」と話す。以前はトラック運転手をしていた
が、東日本大震災で救援物資の搬送に携わり、「人の役に立つ
仕事をしたい」と転職したのだという。

孤立死といっても、死者は高齢者ばかりではない。
自分と同世代が亡くなった部屋を担当したこともあり、そのたび
にいたたまれない気持ちでいっぱいになったという。
最期の別れができなかった家族の嘆きを聞くのも数知れない。

 男性スタッフは「長い時間が経過した遺体は変わり果て、
別れすら十分にできなくなる。手遅れになる前に、親族や友人ら
は存在に気付いてあげてほしい」と語る。

川上さんは何度となく現場に足を踏み入れた経験から、孤立死
が後を絶たない現状に、現代社会の「コミュニケーションの希薄さ」
を感じているのだという。

「隣人であっても、どんな人が住んでいるかすら知らない。
社会全体が『自分は一人で生きている』と思い込んでしまって
いる。地域コミュニティーを復活させていかなければ悲惨な
孤立死はなくならない」

きょうもどこかで、命の灯がひっそりと消えている
かもしれない。やがて臭いを放つまで誰にも気づかれることも
なく…。

・・・

凄まじい光景。

また、このような清掃に従事する方々に頭が下がります。

記事の読み始めのときには、「新たな商売」「割高な料金で
の仕事だろう」などと思いましたが、読み終えた後「おカネ」
だけでは出来ない仕事だと痛感しました。

「あなたにできますか?」と問われると、とても出来る仕事
ではないです。

毎日、神棚に手を合わせ、現場では深々と一礼して清掃に取り
掛かる・・・また、働いている方も、それぞれ生きていること
への感謝を再認識しながら、思い思いの気持ちを持ちつつ
遺品を片付けていく。

「生」と「死」を、これだけ衝撃的に味わい、そして受けな
がらの作業は他にはないと思いました。

このような清掃作業をしてくれる方々がいるからこそ、その
空間は、また、元の静けさを取り戻せます。

しかし、一部屋、一部屋、故人が生きていた証が残る空間に
入る度に、どの部屋も忘れることが出来ない記憶が脳裏に残る
ことと思います。

「孤立死」

孤独死ではなく、「孤立死」という言葉が、社会の闇を深く表
していると感じます。

・・・

孤立死する人というのは、近所や友人、知人などとの接触も
ほとんど無く孤独に生きてきた人が多いのは確かです。

しかし、どこかへ一緒に出かけたり、定期的にお茶飲み友達
のように会っていたりしていないと、近所の方とよく挨拶を
しているくらいでは、部屋で亡くなっていても「どこかに
出かけているのかな」「入院でもしたのかな」「最近、見かけ
なくなったね・・・」と思われる程度で、やはり他人ですから
「こんにちは」と玄関先から声をかけるまではしましても、
返事が無いからといって、家の中まで上がり込むまでのお節介
は、ほとんどの方はしないと思いますので、たとえ遠方に疎遠
ではない子供や親、親族が居ても、近くに居ないと死後数日、
1ヶ月等経ってしまうように思います。

・・・

私も不動産営業をしていた頃、硫化水素自殺をした親子
(母と息子2人)の住まいに入りました。

賃貸アパートでしたので、業者に遺留品を処分してもらうため
にです。

生活感(観)が残っています。時間が止まったように。

さっきまで人が動いていた感のある、何とも言えない空間で、
その居なくなった人の残存が感じられます。

保険会社の人、業者の人、みなさん場慣れしていまして淡々と
確認して処分量からトラックの出入り、止める位置など調べて
帰りました。

このような仕事をする人も、世の中必要なのだなぁとつくづく
感じたものでした。

・・・

平屋の戸建てにハエがびっしりと室内から引っ付いている
住まいにも入りました。

この記事のように冬場に死亡したのですが、こたつに
入っていたので、相当腐乱したのでしょう。
また、聞くところによりますと、やはり死後1週間近く
は経っていました。

ハエの退治をして欲しいと連絡があり、美装業者を連れて
訪れたのですが、こたつから人型に畳にシミが付いていて
どのような格好で亡くなっていたのか分かる状態でした。

また、引き戸のレール(サン)のところに腕の肉片が
ついていたり。

親族は、同じ市内に住んでいて、子供(50代)は近畿
方面にいましたが、「孤立死」です。

・・・

その後ですが、ハエの駆除をとの話でしたが、室内はさほど
ハエはおらず、ガラス面にびっしり張り付いていた程度で
したので、それを知った親族からは駆除の依頼も無く、
また解体についても提案をしていましたが、音沙汰も無い
ので、近畿方面に住む息子さんへ電話しましたら「ハエは
もういいです。解体業者もそちらの市内に住む兄弟(姉妹)
が探して手配しました」「なにか?」との素っ気無い返事・・・

所詮は、そんなものです。
身内が亡くなったことでのおカネの話なので、さすがの
不動産会社でも、少し時間を空けてと思い、そっとして
いました。


ハエがガラスにびっしりなので、開放して近所に迷惑をかけ
てはという思いで、私の当時勤める会社に電話してきて、
室内を観させ、思ったほどではないとなると

「ハイ、さようなら」ということです。

宿泊先のホテルまで送り迎えまでしたのに、です。

「全ては、おカネ(処分費節約ばかりが一番の念頭にあり、
他人は騒いで呼びつけ、気が済んだら後はネット購入と同じで
お世話になった等など関係なしのお構いなし)」ということ
です。

亡くなったのは高齢者の女性で、市内に居るのはその姉妹。
そして、遠方に息子。

亡くなった本人は、死にたくて死んだわけでもなく、また
そんな腐乱した状態で死にたかったわけでもないのに、
どこか忌み嫌い、さっさと遺留品も住まいも処分して、
「何事も無かったように覆い尽くす」これが、「身内がいて
もそんなもん」だという実態がこれなんだろうなと感じ
ました。

しかし、救急隊員も病院もたまらないでしょうね。

そして、親族は一歩離れて、全てを他人頼みで、静観と
いう状態。それが亡くなった人への接し方なのでしょうかね。

・・・

この記事を読んでいまして、結局のところは、
「生まれてくるときも1人(見守ってくれている方々は
たくさんいますが、それは別として)、死ぬときも1人」
ということですね。

ただ、出来れば見守られて死んでいきたい、独りもがき
苦しみながら、誰にも見取られずに死ぬのは嫌だと思う
のも、これもまた人の心情でしょう。

しかし、死んだら、身の回りの物や金品、肉体さえもこの世
に置いて去っていくわけですから、その死の瞬間、一瞬と
いうものは、死に方ではなく、やはり「まぁ、人生こんな
ものだろう」「我が人生に一片の悔い無し」と思えること
が最高の死に様でしょうね。

あとは、どれだけ遺された人が故人を思いやるか。

それが、死を知って葬儀から納骨、遺留品の後始末まで
の間に、今度は遺族の心の内が見え隠れするわけですが
少なくとも「汚いもの扱い」は止めるべきです。

因果応報。自分にもいつか必ず返ってくることと
思います。
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