中国、党幹部に高学歴取得禁止令
MBAなどダメ…退学ラッシュ起きる
SankeiBiz 9月21日(日)7時2分配信
中国共産党の人事部門である中央組織部と教育省が連名で
このほど、党高級幹部や管理職の公務員に対し、MBA
(経営学修士)、EMBA(企業幹部向けのMBA)など
の高学歴取得を実質禁止する通達を出した。これを受け、
9月に始まる新学期に合わせて北京の各大学院の社会人
コースで退学ラッシュが起きているという。通達は習近平
(しゅうきんぺい)指導部による反腐敗と幹部管理強化の
一環とみられ、庶民の間で賛成する声がある。しかし、
「幹部の思想硬直化をもたらす」などと、通達を批判する
声も上がっている。
中国メディアの統計によると、中国の有名大学のMBA
やEMBAコースに通う学生のうち、約15%から20%
は党や政府機関の高級公務員、または大手の国有企業の幹
部で占められている。中国では、修士号または博士号を持
っていれば、将来的に昇進する可能性が高くなり、幹部
たちにとって大学院の箔付けの意味は大きいといわれる。
しかも、多くの幹部は自分で学費を払わず、所属する官庁
や企業から奨学金などの形で資金援助を受けているため、
「税金の無駄遣い」「不公平」と言った批判の声が常にある。
党幹部以外で大学のEMBAコースなどに通うのは、民間
の中小企業の経営者が多いという。彼らの中には、教育
を受ける目的よりも、政府高官と知り合い、人脈づくりを
したいと考える者もおり、「中国の大学院は政財癒着の温床
になりつつある」と指摘する中国人記者もいる。共産党当局
が今回、禁止の通達を出したのは、こうした批判の声を意識
した可能性が高い。発表を受けて、インターネット上には
「党幹部の特権が撤廃された」といった歓迎の書き込みが
寄せられた。
しかし、習近平国家主席(61)も李克強(リこくきょう)
首相(59)も高級幹部になってから、大学院の社会人
コースで博士号を取得している。杜家毫(とかごう)・
湖南省長(59)らのように数年前にEMBAコースを
卒業したばかりの地方指導者も多い。共産党当局はこれ
までに、党幹部の大学院進学をむしろ推奨してきた。
いきなり政策転換したことに対し、一部の党幹部は
「指導部のメンバーは自分のことを棚に上げて下ばかりを
いじめている」と批判している。
大学経営にも大きな打撃を与えたようだ。ある大学関係者
によれば、党幹部たちがそろって退学したことで、学校に
行く意味がなくなったと思った企業経営者も退学し、今後、
学生が激減する可能性がある。北京大、清華大を含む多く
の中国の有名大学は、社会人を対象とした大学院教育を重
要な資金源にしている。国から与えられた教育経費が少な
いため、大学院の副収入が少なくなれば、しわ寄せが他に
及ぶ可能性もある。
影響はそれだけではない。ある大学教授は「腐敗問題に
つながる部分もあるが、あくまでも一部に過ぎない。全体
的にみれば、政府高官が教育を受けることは良い事だ」と
話したうえで「大学院は幹部にとって、社会や経済の実態
を知る数少ない場所であり、それがなくなれば、中国全体
の発展にマイナス効果をもたらす」と強調した。
普段、取り巻きに囲まれる政府高官が、大学院に行けば、
経営者や企業幹部から現場の声が聞けるほか、世界最新
の経営理念を学ぶこともできる。これまでにEMBA、
MBAに進学したのは改革派の幹部が圧倒的に多いと
言われている。今回の通達は彼らから社会を知る貴重な
チャンスを奪い、今後、「マルクス主義」や「習近平の重要
講話」などの政治理念ばかりを勉強させられれば、共産党
幹部はますます、保守化し、庶民から孤立する存在になる
ことが懸念される。
今回の措置について、党内の権力闘争の視点から解釈する
党関係者もいる。トウ(=登におおざと)小平(とうしょう
へい)氏(1904~97年)の孫など習主席の人脈に
繋がる太子党(元指導者らの子弟)系の幹部の多くは、
青年期に米国などに留学し、有名大学で修士以上の高学歴
を手にしてから、官僚になった人が多い。習主席の長女も
現在、米ハーバード大学に留学している。
一方、胡錦濤(こきんとう)前主席(71)が率いる共産党
の下部組織、共産主義青年団出身の幹部らは、一般サラリ
ーマンの家庭や農村出身が多く、社会人になってから大学院
に通う人がほとんどだ。そのため、今回の禁止令は、実質的
に共青団派ら叩き上げの幹部の学歴取得を規制するための
ものとなる。学歴重視の中国では今後、非太子党系幹部の
出世に影響を与えそうだ。
・・・
勤めている官庁や企業から奨学金などの形で資金援助を受け
て修士や博士の学位を取るというのは、今の日本でもある
ことですが、公務員となると「税金の無駄遣い」「不公平」
だとは思いますね。
要は、貧乏だった人でも何らかのカタチでお金持ち、あるい
は中国のように党幹部までになるとお金に余裕が出てくる
ので、学びに行ったり、学び舎で人脈作りということを考え
て行動してみたりするということでしょう。
裕福な家庭で育ち、ストレートに大学院まで進んで来る人も
いるでしょうけど、普通の家庭、貧しい家庭から、ある程度
の地位や所得を稼げるようになると、無かったもの、欲しく
ても貧乏で大学や大学院へ進めなかったことを、今から
実現しようと行動するのだと思います。
お金持ちになった。収入が安定した。自分は高卒だ。
学ぶ意欲は十分にある。そうなると、大学や大学院で「学歴」
「学位」を取ろうという余裕も出てくるのでしょう。
まぁ、私は健常者ならば、あとは「やってみたい」と思った
とき、また「学びたい」と感じたとき、そのときに「お金
=学費資金」さえあれば、あとは下準備と言いますか、試験
勉強をしっかりすれば、誰でもある程度の大学や大学院へ
進学できると思っています。
学ぶ、勉強をするのが嫌いという人はそれまでですが、
今の世の中、学びたいと思ったときには、「お金」さえあれ
ば、好きなだけ学べる時代です。
特に、すでに職業も安定していて、生活にも余裕があると
いう人は、卒業後の就職先を探す必要もありませんので、
そうなると、大学や大学院へ進む人も少なくありません。
日本でも、高卒で公務員となり、夜間コース、社会人コース
を利用して大学や大学院を卒業・修了するものを大勢います。
「職業を得たまま」「職業を確保した状態で」
少子化の今、大学も大学院も入学しやすくなったことから
学歴コンプレックス解消のために、大学・大学院へ進んで
いるようです。
今までの時代では、学校を卒業するのが先で就職が後。
そんな時代も、随分と変わりつつあり、職業を得たままで
修士号や博士号も取れる時代となり、昔と比べれば幸せな
教育環境と言えるのではないでしょうか。
中国も日本と同じように大学・大学院の門戸が広く開か
れていることをこの記事で知りました。
・・・
中国も貧しかった幼少期や青年期に大学や大学院まで行け
なかった人が、社会人となって所得も安定したことから
更に上を目指すために社会人コースを利用して学位取得に
励んでいるのだと思います。
また、そこから新たに出会った人脈でよりビジネスを伸ば
すという考えでの大学院進学も有り得るでしょうね。
・・・
しかし、習近平国家主席自身も高級幹部になってか大学院
で博士号を取得したり、習氏の長女はハーバード大学へ留
学している等、やはり、そこは中国ですよね。
「自分さえ良ければ良い」
避難されている人物も避難している人物もお互いが、その
ような気持ちだからこそ、いつも歪んで人を見てしまうの
だと思います。
しかし、さすがは中国。「学ぶ」ことに関しても制限をか
ける、自由を規制するというところが中国らしいですね。
MBAなどダメ…退学ラッシュ起きる
SankeiBiz 9月21日(日)7時2分配信
中国共産党の人事部門である中央組織部と教育省が連名で
このほど、党高級幹部や管理職の公務員に対し、MBA
(経営学修士)、EMBA(企業幹部向けのMBA)など
の高学歴取得を実質禁止する通達を出した。これを受け、
9月に始まる新学期に合わせて北京の各大学院の社会人
コースで退学ラッシュが起きているという。通達は習近平
(しゅうきんぺい)指導部による反腐敗と幹部管理強化の
一環とみられ、庶民の間で賛成する声がある。しかし、
「幹部の思想硬直化をもたらす」などと、通達を批判する
声も上がっている。
中国メディアの統計によると、中国の有名大学のMBA
やEMBAコースに通う学生のうち、約15%から20%
は党や政府機関の高級公務員、または大手の国有企業の幹
部で占められている。中国では、修士号または博士号を持
っていれば、将来的に昇進する可能性が高くなり、幹部
たちにとって大学院の箔付けの意味は大きいといわれる。
しかも、多くの幹部は自分で学費を払わず、所属する官庁
や企業から奨学金などの形で資金援助を受けているため、
「税金の無駄遣い」「不公平」と言った批判の声が常にある。
党幹部以外で大学のEMBAコースなどに通うのは、民間
の中小企業の経営者が多いという。彼らの中には、教育
を受ける目的よりも、政府高官と知り合い、人脈づくりを
したいと考える者もおり、「中国の大学院は政財癒着の温床
になりつつある」と指摘する中国人記者もいる。共産党当局
が今回、禁止の通達を出したのは、こうした批判の声を意識
した可能性が高い。発表を受けて、インターネット上には
「党幹部の特権が撤廃された」といった歓迎の書き込みが
寄せられた。
しかし、習近平国家主席(61)も李克強(リこくきょう)
首相(59)も高級幹部になってから、大学院の社会人
コースで博士号を取得している。杜家毫(とかごう)・
湖南省長(59)らのように数年前にEMBAコースを
卒業したばかりの地方指導者も多い。共産党当局はこれ
までに、党幹部の大学院進学をむしろ推奨してきた。
いきなり政策転換したことに対し、一部の党幹部は
「指導部のメンバーは自分のことを棚に上げて下ばかりを
いじめている」と批判している。
大学経営にも大きな打撃を与えたようだ。ある大学関係者
によれば、党幹部たちがそろって退学したことで、学校に
行く意味がなくなったと思った企業経営者も退学し、今後、
学生が激減する可能性がある。北京大、清華大を含む多く
の中国の有名大学は、社会人を対象とした大学院教育を重
要な資金源にしている。国から与えられた教育経費が少な
いため、大学院の副収入が少なくなれば、しわ寄せが他に
及ぶ可能性もある。
影響はそれだけではない。ある大学教授は「腐敗問題に
つながる部分もあるが、あくまでも一部に過ぎない。全体
的にみれば、政府高官が教育を受けることは良い事だ」と
話したうえで「大学院は幹部にとって、社会や経済の実態
を知る数少ない場所であり、それがなくなれば、中国全体
の発展にマイナス効果をもたらす」と強調した。
普段、取り巻きに囲まれる政府高官が、大学院に行けば、
経営者や企業幹部から現場の声が聞けるほか、世界最新
の経営理念を学ぶこともできる。これまでにEMBA、
MBAに進学したのは改革派の幹部が圧倒的に多いと
言われている。今回の通達は彼らから社会を知る貴重な
チャンスを奪い、今後、「マルクス主義」や「習近平の重要
講話」などの政治理念ばかりを勉強させられれば、共産党
幹部はますます、保守化し、庶民から孤立する存在になる
ことが懸念される。
今回の措置について、党内の権力闘争の視点から解釈する
党関係者もいる。トウ(=登におおざと)小平(とうしょう
へい)氏(1904~97年)の孫など習主席の人脈に
繋がる太子党(元指導者らの子弟)系の幹部の多くは、
青年期に米国などに留学し、有名大学で修士以上の高学歴
を手にしてから、官僚になった人が多い。習主席の長女も
現在、米ハーバード大学に留学している。
一方、胡錦濤(こきんとう)前主席(71)が率いる共産党
の下部組織、共産主義青年団出身の幹部らは、一般サラリ
ーマンの家庭や農村出身が多く、社会人になってから大学院
に通う人がほとんどだ。そのため、今回の禁止令は、実質的
に共青団派ら叩き上げの幹部の学歴取得を規制するための
ものとなる。学歴重視の中国では今後、非太子党系幹部の
出世に影響を与えそうだ。
・・・
勤めている官庁や企業から奨学金などの形で資金援助を受け
て修士や博士の学位を取るというのは、今の日本でもある
ことですが、公務員となると「税金の無駄遣い」「不公平」
だとは思いますね。
要は、貧乏だった人でも何らかのカタチでお金持ち、あるい
は中国のように党幹部までになるとお金に余裕が出てくる
ので、学びに行ったり、学び舎で人脈作りということを考え
て行動してみたりするということでしょう。
裕福な家庭で育ち、ストレートに大学院まで進んで来る人も
いるでしょうけど、普通の家庭、貧しい家庭から、ある程度
の地位や所得を稼げるようになると、無かったもの、欲しく
ても貧乏で大学や大学院へ進めなかったことを、今から
実現しようと行動するのだと思います。
お金持ちになった。収入が安定した。自分は高卒だ。
学ぶ意欲は十分にある。そうなると、大学や大学院で「学歴」
「学位」を取ろうという余裕も出てくるのでしょう。
まぁ、私は健常者ならば、あとは「やってみたい」と思った
とき、また「学びたい」と感じたとき、そのときに「お金
=学費資金」さえあれば、あとは下準備と言いますか、試験
勉強をしっかりすれば、誰でもある程度の大学や大学院へ
進学できると思っています。
学ぶ、勉強をするのが嫌いという人はそれまでですが、
今の世の中、学びたいと思ったときには、「お金」さえあれ
ば、好きなだけ学べる時代です。
特に、すでに職業も安定していて、生活にも余裕があると
いう人は、卒業後の就職先を探す必要もありませんので、
そうなると、大学や大学院へ進む人も少なくありません。
日本でも、高卒で公務員となり、夜間コース、社会人コース
を利用して大学や大学院を卒業・修了するものを大勢います。
「職業を得たまま」「職業を確保した状態で」
少子化の今、大学も大学院も入学しやすくなったことから
学歴コンプレックス解消のために、大学・大学院へ進んで
いるようです。
今までの時代では、学校を卒業するのが先で就職が後。
そんな時代も、随分と変わりつつあり、職業を得たままで
修士号や博士号も取れる時代となり、昔と比べれば幸せな
教育環境と言えるのではないでしょうか。
中国も日本と同じように大学・大学院の門戸が広く開か
れていることをこの記事で知りました。
・・・
中国も貧しかった幼少期や青年期に大学や大学院まで行け
なかった人が、社会人となって所得も安定したことから
更に上を目指すために社会人コースを利用して学位取得に
励んでいるのだと思います。
また、そこから新たに出会った人脈でよりビジネスを伸ば
すという考えでの大学院進学も有り得るでしょうね。
・・・
しかし、習近平国家主席自身も高級幹部になってか大学院
で博士号を取得したり、習氏の長女はハーバード大学へ留
学している等、やはり、そこは中国ですよね。
「自分さえ良ければ良い」
避難されている人物も避難している人物もお互いが、その
ような気持ちだからこそ、いつも歪んで人を見てしまうの
だと思います。
しかし、さすがは中国。「学ぶ」ことに関しても制限をか
ける、自由を規制するというところが中国らしいですね。
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