みたり*よんだり*きいたり*ぼぉっとしたり

映画のこと、本のこと、おもったこと。

海へ来なさい・・・井上陽水

2010-07-22 00:42:34 | きく
songsという番組で、久保田利伸さんが言っていました。

「あんな言葉紡ぎだせない、僕がずうっと自分でいろんなこと考えていたりとか海について考えたり人生について考えたりしたことで時々たどりつけそうでたどりつけない答えがいっぱいあそこに書いてあって・・・」

「自分でここまで至れなくても・・この曲、俺、歌いたい」

井上陽水『海へ来なさい』から受けた衝撃と称賛を語り、TVでは久保田利伸版海へ来なさいを聴かせてくれました。

何回も今まで聴いたことあったけど、そっか、そういう曲だったのか、と改めて、
陽水『海へ来なさい』をわたしも聴きなおしてしまいました。

そういえば、以前、オダギリジョーさまも『氷の世界』から受けた衝撃をTVで語っていました。

こんなにどんなにどなたに褒められても、創造の刻苦を微塵も感じさせず「ほっほっほ」とさらりと笑い流しながら井上陽水は作っちゃってるんかなうたっちゃってるんかなと想像させられてしまうところが、人をしばし 心から 幸福に しちゃう。


5月はユーリ・テミルカーノフさんの月だった。

2010-05-30 22:53:49 | きく
5月11日遅れちゃ台無し1曲勝負にあせあせ出掛けた読響定期公演はショスタコーヴィッチ。
きいて(もみてもよんで)も、なにがどうでこうであぁだから・・どうだ!と語れないわたしは音楽に関して(も)幼児脳で反応せざる得ないんだけど、
でも、幼児はほら論理立てないけど、なんだかとてつもなく好き、
とか、あっさりさっぱり振り向かないとかあるから、それはそれなりに惹きつけられたり、なかったりの何かがあるんだべなぁ。
ほらほらあれあれそのなんかなんかなんてことばかり言うようになるのは、
幼児というよりも老人の方が近いんだけど、わたしは。
でもね、すごかったわけよ、そのショスタコーヴィッチ。

指揮ユーリ・テミルカーノフ。

なんだ?!なんだ?!何がこんなにわたしを満たすのか?
気になる。
気になり続けたので、
5月23日(日)名曲シリーズ、プロコフィエフ&エルガーにも
小雨降る中、当日券待ちに並びました。
そして、パイプオルガンのすぐ後ろの席を獲得して、
ユーリ・テミルカーノフ氏に対面しながら、
本当は指揮棒持たないあの指先から音が出ていても不思議じゃない、魔法使いめ、
と思わせられながら、聴くことが叶った。

というような5月の衝撃だった。


念願叶って・・・志の輔さん。

2010-03-16 23:22:24 | きく
立川志の輔さんの落語、なかなかチケット取れないからあきらめそうになっていたけど、
ここ江戸川文化総合センターは穴場だったのかも、良い席でした。


志の輔さん、すごかった・・・。

人を笑わせるのも泣かせるのもそこそこ笑わせ泣かせなら、そこそこでできるのかもしれないけれど、話の世界に没入させて人の理性のタガをとっぱらって、原初的な笑いや涙を引き出してしまうというのは、もう常人の技ではないよね。
身ひとつであの座布団の上に座るって、つくづくごまかしきかないんだなぁって思いました。


これはもう独演会、どうにかなんとか行ってみたい!


2010.3.15 江戸川落語会 第100回記念特別公演


春風亭小朝 

立川志の輔 

春風亭昇太 

林家たい平 

小猫改め 四代目江戸家猫八 



【演目】


転失気        ぽっぽ
粗忽長屋       たい平 ※「花火」付
夢八         小朝

花筏         昇太
(ものまね)     猫八
新八五郎出世     志の輔

出来るなら明日も行きたい読売名曲

2008-09-22 00:25:31 | きく
2008年9月21日
芸術劇場14:00開演

ブラームス
ピアノ協奏曲第1番

ブルックナー
交響曲0番

指揮 スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ
ピアノ ジョン・キムラ・パーカー

久しぶりの演奏会でした。
いそいそと出掛けて早目に池袋に到着したのに、
ちょっと時間あるから買い物の下見をしようとふらふらしたのがいけなかった。
見積もり甘いのは重々自覚しているから、自重しているつもりが自嘲しなきゃなんないはめに・・・ふらふらしているうちに気がつくと、東武デパートの時計は2時。大好きなピアノ協奏曲の大好きな第一楽章に間に合わなかった。

ホールで聴けたのは第2楽章からでしたが、ピアノがとても魅力的でした。
ブラームスピアノ協奏曲1番は、怖いくらいの気迫のようなものを感じてちょっと引き気味になりながらも、他のでは物足りなくしっくりくるのを探せずにいて、ツィンメルマンとラトルのCDに耳慣れたわたしにとって、今日の演奏は切り口が全く違う新鮮な印象を受けました。時間的にムリですが、第1楽章を聴きに明日サントリーホールに出掛けたいと切に思いました。

ブルックナー0番は、ごめんなさい、眠っちゃいました。ナンとかに真珠。かんとかに小判。

歩きながら聞く小林秀雄

2008-06-10 02:20:56 | きく
NHKソフトウェアというところが製作している『昭和の巨星 肉声の記録』と題してシリーズ化されているCDがある。これの小林秀雄の対談が聞きたくて、いつもは自転車で行く道を歩くことにした。肉声の威力を改めて感じる。だって、活字だとしんどいけど、歩きながらお話聞けるんだったら敷居を少し低くしてもらえる感じがするでしょ。お話きいているうちに、”それ!おもしろそうじゃない!”なんて思って本屋さんに寄り道して、今では書店の棚に少なくなってしまった小林秀雄の文庫本を探し出して購入したりしてしまう。本屋といえば、最近も近所に小規模本屋さんが出来、さっそくのぞいてみたがさっぱり魅力がない。わたしはたいていの場合一度で用が足りる都会の大型書店が好きだ。今時の町の本屋さんはまず用が足りたためしはないしまぁそれはわたしの好みと書店の品揃えが合わないだけだからいいとしても、何よりもちっともわくわくしない。ほしい本は在庫なかったけど、あら、こんな面白そうな本もあるの?!という発見なり出会いがないじゃない。そんな中、最寄り駅すぐの本屋さんは別格だ。わたしは密かにそこの店主をリスペクトしている。この場合密かにだろうが公にだろうが別に全く何の違いもないけど、今日もその本屋さんに誑し込まれてしまった。小林秀雄の文庫本を見つけ出し、先日から読みたいなと思いつつ、見当たらなかった『自動車絶望工場』(鎌田慧・講談社文庫)を注文し、さっさとお店を出ればいいのに、ついつい、ついつい魔が差してしまう。わくわくさせられてしまうのだ、この本屋さんは。あれもこれもどれもこれもが面白そうな本に見えてきてしまうように陳列されているのだ。歩くんだからかばんは軽い方が良いが、すでに数冊の本が入っている上に、さらに5冊ほどの本で膨れ上がったかばんを持ってさらなる道のりを歩かなければならなかった。借りるスピードに、購入するスピードに、読みたいと思うスピードに、読むスピードが追いつく日は、たぶん、来ない。

そんな亀読みでも、近頃、読んだ数冊はどれもメモに残す価値あり。


『ワキから見る能世界』(安田登・生活人新書)
わたしのための観能案内書決定版といえる一冊。

『著作権という魔物』(岩戸佐智夫・アスキー新書)
著作権、わからないから読んでみた。で、著作権、やっぱり何だかわからない。
そんなんでいいのか?と自分にいいたい。しょうがないからついでに著作権にもいいたい気持ちになる。

『なぜ僕は「悪魔」と呼ばれた少年を助けようとしたのか』
(今枝仁・扶桑社)

TCHAIKOVSKYを好きになった。

2008-06-06 02:23:16 | きく
2008年6月5日(木)19:00開演
サントリーホール

チャイコフスキー
幻想曲テンペスト
幻想序曲ロミオとジュリエット
交響曲第4番

アレクサンドル・ラザレフ指揮
読売日本交響楽団

やばい、今日の演目ちっとも事前に聞いてない、となったのが演奏会当日朝。
今からCD入手は無理なので、迷ったけどナクソスに会員登録して、さわりだけ、という感じで聞いてから出かけた。
前半幻想2曲の間は、指揮者の動きが終始視界を大きく占めるのが気になっていたけど、後半はそれを覆ってしまうほどの演奏だったと思います。交響曲4番、楽しかったな!ほぼ初聴きでその曲を好きになれるって、曲の力と演奏の力がうまい具合に結ばれて伝わってきた感じなのでうれしい。

ベートーヴェン交響曲第7番*下野竜也*読響

2008-05-05 00:01:07 | きく
2008年3月16日(日)18:00開演
サントリーホール
指揮:下野竜也
ピアノ:ボリス・ベレゾフスキー

■オール・ベートーヴェン・プログラム■

《コラリオン》序曲

ピアノ協奏曲第5番

交響曲第7番

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わたしのHDには指揮者名だけでいうと、
クライバー、イッセルシュテッド、ショルティ、ノリトン、サヴァリッシュ
が指揮するベートーヴェンの交響曲第7番が入っている。
これは手持ちの少ないわたしにしては珍しい方で、それだけこの曲を気に入っている。踊り好きには堪らない高揚感と金聖響さんが『ベートーヴェンの交響曲』(講談社新書)でその旋律がもたらすものについてあえて自身の思いを述べなかった第2楽章の、わたしの胸には堪える旋律とのコントラストはとても魅力的だ。部屋のスピーカーから流れている7番を聴きながら、この曲を下野竜也さんの指揮で聴いてみたいと突然強く思った。だいたいが違いのわからないわたしに指揮者指名願望などあるはずがないのに、この曲だけはそう思ってしまったのだった。
それが読響の年度最後の演奏会で現実に叶った。
叶った上に、音楽ってここまで心身に響いてくるんだ、と驚愕であり、以後しばらくはスピーカーでは7番を聴けなくなるほどそれは記憶に残る演奏だった。

マーラー交響曲第8番*インバル就任披露公演*都響

2008-05-04 17:11:17 | きく
2008年4月29日(火・祝)18:00開演
ミューザ川崎シンフォニーホール
指揮:エリアフ・インバル
マーラー交響曲第8番

平日の定期公演しか行われないとあきらめていたところに、祝日公演のお知らせが届いたので喜んで予約しておいた演奏会でした。ミューザ川崎は初めて行くホール、サントリーホールに似た空間で居心地が良く、合唱が入る演目は出来るだけ正面が良いとの思い込みがあるので席も3階前列正面寄りを取りましたが、1階の席数が少なく2階、3階へとなだらかに広がるホールスペースは2階席3階席の高さと遠さを感じさせない安定感がありました。

8番を演奏会で聴くのも初めてなので、聴く基準も何も持たないわたしですが、演奏冒頭から終演まで音から気持ちが逸れることなどありえないほど、この音の中に、この声の中に身を置けることが至福の時間でした。演奏後の拍手と声援の盛り上がりの凄いこと、わたしが今まで行ったクラシックの演奏会の中では経験したことのない熱さでした。
初めてのライブ8番をこの演奏で聴けたことは、たぶんかなり幸せなことなのだろうと思いながら会場を出たのでした。