みたり*よんだり*きいたり*ぼぉっとしたり

映画のこと、本のこと、おもったこと。

読売日響☆名曲シリーズ

2006-09-01 17:16:16 | きく
2006.8.31(木)19:00
サントリーホール

ベルリオーズ:ローマの謝肉祭

モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番

チャイコフスキー:交響曲第5番

8月はこの演奏会だけなので、久しぶりに聴くオーケストラだった。そのせいかしら、自分の耳(なのか音への感覚なのか)が鈍っている気がする。
前半演目はなんだかピンとこなかったけど、後半に入って、ようやく楽器の音に耳が順応してきたような。この日は、最近お気に入りのホルン協奏曲(モーツァルト&ブラームス)の影響か、ホルンの音に敏感になっていた。楽器の形は総じて美しいものだけれど、たとえば、トロンボーンは形も直線的で音は一歩も二歩も前面に出てくる感じがするが、金管の中でもホルンはまろやかに丸みを持つ形で、思慮深い音がする。それから、この日もやっぱりクラリネット。クラリネットの音は、さまざまな表情を持っていて、ジャンルを超えて、曲調を超えて、枠に収まらない表現にはっとさせられることがある。

ところで、
レコード芸術9月号の特集は超名曲の徹底解剖なので購入したのだけど、
そのおかげで、久しぶりにリアルタイムで吉田秀和さんの文章を拝読することができた。こんなふうに音楽を聴く以前から、好きだった。
孔子のいう野人的と君子的という視点から音楽を分析されている。
「一見、画一的にみえるけれども、事実はそうではない。こういう演奏は、整然と規範的なものであるようにみえて、本当は、斬新な演奏だったのである。」
ブダペスト弦楽四重奏団のベートーヴェンの演奏を取り上げての言葉。
こんなふうに音楽を聴けるようになったら、どれほどの喜びだろう。

小野小町絵馬~カネボウいち髪広告

2006-09-01 14:36:12 | 散歩する
サントリーホール入り口付近の庭へ出てみると、びっくり。
ここは時折、いろいろな小規模展示がされているのですが、
この日は、白と黒という際立つ配色の壁に整然と並ぶ絵馬。
その絵が「小野小町」



シャンプーいち髪の新発売を知らなかったわたしは、
小町絵馬と”ichikami”が結びつかなくて、
しばし正体不明のキャンペーンに興味津々。



2006.8.31の日付を入れて、わたしも小町に願いを託してきました。
願いが込められた絵馬は、小野小町縁の京都随心院へ奉納されるのだそうです。
日本古来の女性の髪に対する美意識を商品イメージにしていて、その具体像を小野小町に重ねているらしいことは、このキャンペーンから伝わってきましたが、それにしても、東京港区から京都まで奉納とは面白いけど手間をかけた宣伝だと思われて、その意図と効果をいまひとつ理解しきれないのですが、願いを書いた絵馬を壁に飾ってもらってサンプルもらってそれはそれで嬉しいものでした。



いち髪キャンペーンは京都新聞にも取り上げられていました。

道源寺坂~いつもとちがう道

2006-09-01 12:45:58 | 散歩する
サントリーホールへはいつも六本木一丁目の駅地下道を通って地上へ抜けて行くのですが、外を歩くのにもさほど苦にならない気候に誘われて、泉ガーデンの階段を使ってみると、些細だけど意外な風景が開けました。



人工的だけど緑に縁取られた人気のない静けさにしばしほっとして、
目的地までの無駄を省くことで成り立つこの都市の機能性と合理性には、つくづく自分は馴染めていないのだと思っていると、坂道にさしかかります。



坂道を下る右手にはお寺があるのですが、それがこの坂の名前の由来になっているようです。