姜尚中さん目当てで時折みている日曜美術館、本日は速水御舟が取り上げられていた。街中のポスターをみて気になっていた今開催中の展覧会のひとつであったけど、日本画に対して乏しいイメージしか持っていないので何としてもというほどではなかった。ところが番組中に紹介される作品に、とても強くひきつけられる。
思い立ち、初めて山種美術館へ。所在もわからないので調べると、ちょっと距離があるため電車にしようか迷ったが、やはり自転車で向かう。これが大正解。日曜日のおかげで交通量が少ないせいか、東京といういう街が好きになるほど自転車移動は楽しい。山種美術館には残念ながら駐輪スペースはない、というか敷地にいっさいゆとりのスペースはない。番組放送の直後だったため混雑も覚悟していたけど、それはあっけなく裏切られ待ち時間なしで入館できる。
速水御舟の絵、それは今までのわたしの(乏しいとはいえ)どんな日本画体験とも異なるものをもたらす。絵から受けるこの印象は何なのだろう、自分でもよくわからないまま、とにかく、絵をみていたい、何度も行きつ戻りつしてみてしまう。『紅梅・白梅』がつくりだすあの無限のように広がる空間を前にして立ち尽くしてしまう。今までは屏風絵に興味を持った記憶はないのに、『名樹散椿』の前からは動けない。『夜桜』『暗香』の闇の色合いや『墨牡丹』の花びらの墨色には、いったいどうしたらいいのだろう、などとわけのわからない気持ちにすらなってしまう。『炎舞』に至っては言葉が出てこない。というよりも言葉を拒むかのような、言葉を近づけないような絵。炎は人が意識していないところに働きかける力があるのでしょう、そのような炎の力がこの絵の闇の色、その描かれ方の生々しくもあり幻想的でもある蛾という生き物のイメージと相まって、日常の中では立ち現れないみえない、けれど、在るもの、を差し出されたような気持ちになる。
思い立ち、初めて山種美術館へ。所在もわからないので調べると、ちょっと距離があるため電車にしようか迷ったが、やはり自転車で向かう。これが大正解。日曜日のおかげで交通量が少ないせいか、東京といういう街が好きになるほど自転車移動は楽しい。山種美術館には残念ながら駐輪スペースはない、というか敷地にいっさいゆとりのスペースはない。番組放送の直後だったため混雑も覚悟していたけど、それはあっけなく裏切られ待ち時間なしで入館できる。
速水御舟の絵、それは今までのわたしの(乏しいとはいえ)どんな日本画体験とも異なるものをもたらす。絵から受けるこの印象は何なのだろう、自分でもよくわからないまま、とにかく、絵をみていたい、何度も行きつ戻りつしてみてしまう。『紅梅・白梅』がつくりだすあの無限のように広がる空間を前にして立ち尽くしてしまう。今までは屏風絵に興味を持った記憶はないのに、『名樹散椿』の前からは動けない。『夜桜』『暗香』の闇の色合いや『墨牡丹』の花びらの墨色には、いったいどうしたらいいのだろう、などとわけのわからない気持ちにすらなってしまう。『炎舞』に至っては言葉が出てこない。というよりも言葉を拒むかのような、言葉を近づけないような絵。炎は人が意識していないところに働きかける力があるのでしょう、そのような炎の力がこの絵の闇の色、その描かれ方の生々しくもあり幻想的でもある蛾という生き物のイメージと相まって、日常の中では立ち現れないみえない、けれど、在るもの、を差し出されたような気持ちになる。