半世紀を彷徨う

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背後から忍び寄る 熊の恐怖

2023-11-06 23:31:32 | 日記
思い返してみれば、裏磐梯の桧原湖に釣りに行くようになった約15年前から、
確実に熊の行動範囲が広がっていた。

一軒しかないセブンイレブンに寄った時、
入り口付近に熊注意のポスターが貼られているのを見た。
2011年の地震による津波で福島第一原発が爆発する数年前から年1ペースで行った。

そして桧原湖が降ってきた放射性物質により、魚の影響からしばらく入漁料も取らず、
磐梯山周辺の有料道路も全てタダで通れる状態だった。

放射能騒ぎが沈静化して桧原湖に行くと、なんとセブンイレブンのある交差点付近でも
熊の目撃情報があったと掲示された。
桧原湖は釣り場の半分近くは急な坂道を降りた湖畔の場所であり、
そこへ至る道も周辺も、人っ子一人いない木をかき分けて進むような場所。
胸まである長靴をはいて湖に立ちこんで釣る。

実際熊を見かける事は無かったが、背後でガサガサいうと気が気じゃない。
その程度の経験しかないおれが熊は怖いと本当に思う。

しばらく人が来なくなった事、個体数が増えた事、暑かった夏によるドングリなどの
食べ物が不足した等、多くの要因が今年の熊被害激増に繋がっていると思う。

間引きというと響きが良くないけど、適度に狩猟することはとても大事。
殺すのは熊がかわいそうという気持ちもわかるが、それは言ってはいけないこと。
実際家の周辺で熊におびえて暮らす人、大事な家族が殺された人もいる。
大切に育てた農作物を荒らされているのも死活問題である。

この話を見ていて、日本のクジラ漁に対する批判と通ずるものがある。
日本は減っていたクジラの数が増えていて、人間の食べる魚が減る事も考慮して
調査捕鯨を行っていたが、頭がいいクジラを獲るのはかわいそう、非人道的と
非難した諸外国から孤立した。
クジラもシロナガスクジラのようにプランクトンを食べるひげクジラと、
魚を捕食する歯クジラがいる。歯クジラが増えすぎると他の魚の漁獲量が減る。

これと同様に熊による被害が出ているからこそ、駆除が必要であり、
適正な数を保たなければならない。熊も天敵がいないため、エサが摂れなくなるまで
増え続けてしまう。人間がエサとなり、人間がかなり減るまで増え続ける。
殺処分もやみくもに行っていない事、恐怖を感じながらの生活を強いられている人を
考えたらかわいそうだから殺すなと主張することがどんなにひどい事か、理解が必要だ。

仮に捕らえた熊を動物園で飼えばとか言っても、1日何十キロものエサ代も、
世話をする人の大変さを想像できないのかな。そんなの数頭が限界だろう。

共生していくには適正な数に減らす事は避けられない事なのだ。


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