先日、5月22日に開催する「3.11東日本大震災・心に刻む集い」のお知らせで、福島県の桑折町や会津若松市の仮設に行ってきました。
その際に、仮設住宅の現状をお聞きしてきました。
その仮設では、高齢化が進んでいるということでした。
お子さんがいる家庭では、高校生になると地元の移転している高校に入学する方が多いため、その高校に近い仮設に家族で移り住んだり、また原発関係のお仕事をされている方も、いわき市に移られていくそうです。
現在は、少しずつ仮設住宅から出て行かれる方もあり、仮設に空きがあれば、別の仮設に移り住むことも可能だそうです。
それにより、元々お住まいだった地域から遠い仮設では、若い方が減ってしまい、その結果、お年寄りが残ることになり、高齢化となってきているようです。
また、仮設の自治会長さんは、お年寄りの方は車を持っている方も少なく、交通の不便な仮設では、仮設に引きこもりのお年寄りの方もいるとおっしゃっていました。
自治会長さんは、もし中型バス・マイクロバスなどがあれば、お年寄りの方を誘い、季節に応じて花見などに出掛けたり、定期的に帰還困難区域等の自宅にみんなで戻ることができる。大きな車であれば、自宅から生活に必要な大きな物も持ってくることができると。
近隣の仮設には車の大型免許を持っている方もいるので、複数の仮設であれば、バスやマイクロバスの維持管理も可能であるが、そのバスを購入することはできないそうです。
レンタカーでバスを借りるにしても、業者に手配するにしても代金が高く、また地元の自宅に帰る場合はレンタルすることは困難だとおっしゃっていました。
震災から3年が過ぎ、仮設住宅の現状も変わりつつあるようです。
そして、復興住宅の整備が遅れている状況もあり、いつまで仮設に住まないといけないのだろうかともおっしゃっていました。
本山組織部主催による第4回ボランティア研修会が仙台教区で開催されました。
参加者は各教区や関係大学からの推薦された方々で、28名の参加でした。
12日は、木越康先生から基調講演、パネルディスカッション「福島を考える」、班毎のワークショップ、そして明日の準備を行いました。
13日は、大野台の仮設(相馬市)で炊出し、足湯、腕輪念珠づくりを行いました。当日は雨が降る中での活動となり、仮設住宅から出てこられる方が少なかったため、参加者が仮設住宅を回り、炊出しメニューの中華丼、おしるこの注文をとりに行き、配達をしていただきました。
スタッフと共に参加者が作った中華丼は、温かく大変美味しい中華丼でした。
その後、閖上さいかい市場でお買い物をし、閖上中学校などを視察し、東北別院に戻りワークショップを行い、交流会がありました。
14日は、パネルディスカッション「実体験を通して防災・減災を学ぶ」、班毎のワークショップ、全体会でした。
本当に皆さんお疲れ様でした。今後のご活躍を期待しております。
今年も、3月11日、全国各地のご寺院において、「勿忘の鐘(勿忘の衆会)」が行われました。
仙台教務所・現地復興支援センターとしましては、東北別院、原町別院、本稱寺(陸前高田市)、海楽寺(仙台市)でのお手伝いをさせていただきました。
お手伝いに行った原町別院でも市町村のサイレントともに鐘がつかれ、お勤めやお話などがありました。
今回、初の試みでインターネットを利用し、東北別院、原町別院、本稱寺での「勿忘の鐘」の様子を中継いたしました。たくさんの方がご覧になられたようです。
お近くのお寺で、またはインターネットの中継をとおして、様々な想いを持ち、鐘の響きを多くの方々が聞かれたのではないかと思います。
「忘れないでほしい」その願いを心に刻み、これからも復興・支援活動のお手伝いをさせていただきます。