大阪大谷大学の学生が宮城県沿岸部を視察しました。
今回の活動は、大阪大谷大学の岡島克樹准教授が数年前より継続されている活動で、学生の被災地視察やボランティア活動を行っていただいてます。今回も岡島先生のゼミの生徒を中心に5名が参加を希望し、仙台に来ていただきました。
初日である17日は、台風18号が日本上陸なりましたが、天気予報で状況を注意深く確認しながら、東北地方への雨風の影響がまだ少なく安全であると確認できたため、宮城県沿岸の名取市閖上地区と仙台市の震災遺構「荒浜小学校」を視察しました。
まずは閖上地区へ。日和山の上にあがり現地復興支援センターのスタッフからお話をききました。閖上地区は東日本大震災の津波の影響によって多くの方が亡くなられた場所でありますが、この地区は昔から津波の被害があるところでです。昭和8年の昭和三陸地震の際にも津波が押し寄せました。人命こそ奪われなかったものの、先人は後世への警告と教訓とするために石碑を建てましたが、今回の津波はその石碑をも押し流しました。「地震があったら津波の用心」と刻まれたその石碑は、現在、日和山のふもとに他にも押し流された石碑とともに置かれています。学生の皆さんはこの石碑を見て何を感じたでしょうか。
その後、震災遺構「荒浜小学校」へ。学校の校舎は津波が押し寄せたその爪痕を残すものであり、数々の写真の展示や映像が上映されています。実際に津波が襲った場所を歩き、その時の証言を聞く中で学生のみなさんもいろいろと考えるところがあったようです。
最後は仙台市内の仙台教務所に戻り、夕食までの時間、東日本大震災による原発事故を主題にした映画「太陽の蓋」を見ました。
決して望んでいなくとも、地震やそれに伴う津波はいつかまた必ずやってきます。それは三陸地方に限ったことではなく、日本全国どこにいてもです。その時に私たちはどのような行動をとらなければならないのか。今回の震災遺構視察で見たもの、感じたものをこれからの生活の中でどのように表現すべきなのかを学生のみならず帯同したスタッフ一同も改めて考えさせられる有意義な視察になりました。