秋になると色々な草木の実が熟しそれぞれが個性的な持ち味で目を惹きつけるようになります。
サルトリイバラ ユリ科シオデ属
蔓に生じる棘やひげ根によって他の木々に絡まって育つ性質を持ちこれが繁茂したところに追いやられた猿は脱出できず捕らえられてしまうという意味合いのサルトリイバラですが、棘のあるバラの仲間ではなくユリ科というのが驚きです。この実を見ると昔、この葉っぱを敷いて蒸した田舎饅頭を食べた懐かしい記憶がよみがえってきます。
ニシキギ ニシキギ科
ニシキギ科の植物は実が熟すと2裂~5裂し、中にある赤い実が見えるようになります。ニシキギとコマユミは2裂、ツルウメモドキは3裂、マユミとマサキは4裂、ツリバナは5裂します。ニシキギは枝にコルク質の翼出来ます。この翼が出来ないものがコマユミで区別できます。この木は小さいですがコルク質が見えるのでニシキギかと思います。
ムラサキシキブ クマツヅラ科
全国各地の山野に生える低木で、秋に美しい紫色の実がひときわ目立ちます。よくコムラサキと間違えられますが、ムラサキシキブの実の付き方は疎らですがコムラサキはびっしりと付き樹高は低く枝も垂れさがります。庭に植えられているものはほとんどがコムラサキといってよいと思います。
テンナンショウ サトイモ科
テンナンショウ属に分類される植物の総称で一般的にはマムシグサ、ウラシマソウ、シマテンナンショウ、ムラサキマムシグサ、ユキモチソウ、ムサシアブミ等をひっくるめてテンナンショウと呼びます。鮮やかな赤い実は有毒で食べられません。雌雄異株で雌株にのみ実がつきますが中には性転換するものもあるそうです。
ハナミズキ ミズキ科
アメリカ東部およびメキシコ北東部を原産とする落葉樹で日本の野山では自生しません。1912年に東京市長の尾崎行雄がワシントンへサクラを贈呈しその返礼として1915年にアメリカから日本へ贈られました。新宿御苑に寄贈当時の原木が残っているそうです。似たような花を咲かせるヤマボウシの実は食べられますがハナミズキは毒性が有り食用にはなりません。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます