福島とつながる種まきプロジェクトネットワーク

(通称:たねまきネット)
農と食を中心に、小さな種をまきながら、永続的な支援活動を行う。

投稿<藤野電力 訪問>

2013年04月05日 | エネルギー

のどかな牧郷ラボにある「藤野電力」

牧郷ラボの入り口を入るとある旗?横断幕?

 

廃校になった牧郷小学校の卒業生が作った卒業制作が入り口にそのまま残してあります。校庭にはブランコや滑り台。

           

校庭のはじに置いてある太陽光パネル。

春というより初夏を思わせる日(4月4日)、立川シビルの市民講座企画の打ち合わせのために、「藤野電力」を訪問しました。

「藤野電力」といえば、今をときめく原発にたよらないエネルギー開発の元祖のようにいわれており、自然エネルギー専門に、ずいぶん科学的な仕事をなさっているのかと思いながら訪れました。もしかして東電に代わる電力会社を標ぼうしてる?!なんて思いながら。

ところがどっこい、いい意味で、そんな思い込みを軽く吹き飛ばしてくれる、穏やかで懐かしいような空間で、静かに暮らしを楽しむ人たちの作っているコミュニティであることがすぐにわかりました。

廃校になったかわいい小学校をみんなで上手に使って、楽しいことをたくさん手作りでやってみる。自分の使うものは自分で作るのが基本、工作や科学雑誌の付録を楽しんで作る感じで、エネルギーのことも暮らしに必要なものも、何でも作ってみよう、というのが、ここ牧郷ラボのポリシーでありコンセプト。

  

何だか有名な「藤野電力」に緊張していったのが、可笑しくなってしまいました。一緒に行った年配の男性が、代表の小田嶋電哲さんのお話をきいて、「うらやましいなあ~!40代でこんな暮らしに飛び込めて、人生楽しめるなんて。リタイア後じゃ趣味だけど、これは生き方だもんね。」としきりにうらやましがっていました。

3・11前にはこんなに有名ではなかったようですが、3.11後は発電のことで一気に有名になったようです。でも私が訪問した感想としては、この発電の技術だけを利用するのでなく、この発電を考え出した、もとの暮らし方生き方を感じ取らせてもらうことが大事だなあ、と思ったのです。

  

これは水車。小水力発電の見学で見にいった発電機と同じ型。長さは2メートルくらい。これは市販されており8万円くらいで買えるそうです。

真ん中と右のは手作りの水車。直径50センチ幅30センチくらい。

 

校舎の裏山にある「みんなの広場」。ここにもパネルが面白い形に並べられていました。ここにすべてを自給できる家を創る計画だそうです。右は電気バイク、音が静か。

持続可能な社会のモデルを模索する若い人たちの集まる居場所として、とても楽しい場所だと思いました。

やはりマスコミ情報や人の口からきくだけでなく、自分で行ってみることが大切なんですね。

現場に行って、自分で感じ取ること、それは藤野も福島も同じでした。

桜の木の向こうに見える山の風景がやさしい。

 


北杜市の小水力発電

2012年11月18日 | エネルギー

11/16山梨県北杜市の小水力発電所の見学に行きました。

立川シビルの企画で、第1回目の都留市に続いて、第2回目は山梨県北杜市を訪ねました。東京23区と同じ面積に人口5万人という、殆どが山でしめられている地域だからこその発電かもしれませんが、浄水場の電気は全部まかなっているときき、その地に必要な電気は、地の利を活かせば作り出せるのに、都会のために自然を破壊して大きなダムをつくってきたエネルギー政策の果てに、原発事故があったのだとあらためて考えました。

なんといっても自然体系を壊すことなく、また農業用水とのかねあいを考えて造る、というそこに暮らす人々に貢献する発電の方法を考えていることに好感がもてました。

都留市の水力発電は観光目的に比較的比重を置いているのですが、北杜市は市の環境政策として行われていて、その本気度を感じました。

富士山と南アルプスを望める、自然豊かな別荘地。今その別荘も売却に出されているものが多いそうです。別荘への関心から水力発電の関心に、今は北杜市への関心が移っているようです。水力発電所見学者が絶えないそうです。それでも予約すれば市の職員さんが気さくに案内をして下さいます。10人以上いれば見学の案内をしてくださいます。

 

BDF燃料とは食物油の廃油で造る燃料です。ディーゼル車で冬は灯油を使うそうです。燃料代がかかるそうで、来年は電気自動車にしたいといってらっしゃいました。

遠くに山々

   

川の流れまで降りる取水口

  

枯れ葉やゴミを取り除くローラーが回っている。  発電所に向かう水流

  

この中で回っている発電機の轟音はすさまじい。会話できない。防音壁になっている。

でもすぐ隣には改装中の別荘がある。外からはさほどの音ではない。

   

轟音の発電機

 

                発電を終えた水は農業用水として利用されている。

 


<個人投稿>山梨県都留市の水車見学

2012年09月01日 | エネルギー

都留市役所(ゴーヤでグリーンカーテン)

小水力発電を見に行きました。

山梨県都留市が震災前から町おこしの一つの目玉として始めた「小水力発電」の水車を見に行く機会があり、(立川にある、一般社団法人 市民の学習・活動・交流センター シビル の企画)、昨日行ってきました。

都留市は自然に恵まれた土地なのに、これといった観光の目玉もなく近隣の河口湖や山中湖などに観光客は行くが、都留市は通過地点に過ぎず、人工3万人の市としての財源確保に迫られ、それなら「エコ・環境」のまちにしようということで、市民と行政が協働で始めたのが、水車を使った「小水力発電」だったのだそうです。

都留市の市役所使用電力の75%をまかなうそうです。水車「元気くん1号」から「元気くん3号」までの3台の水車が動いています。しかし法律や水利権など制度上の問題があって、なかなか拡がらないそうです。また実際に電力をこれでまかなおうとしても、市役所で使う電気は直接使えても他には東電を通さざるをえず電力の地産地消は簡単ではありません。しかし、都留市としては様々な工夫をこらし、これを続けていけるようにと頑張っている様子は伺えました。詳しくは書きませんが、近いので関心ある方はぜひ一度行かれたらよいと思います。

団体向けに案内してくれる担当職員がいて、とても丁寧に説明してくれ、資料などもしっかりと用意されています。3.11以降は見学の団体が多く予約していかないとだめですが、空気もいいし個人的に水車を見るだけならいつでも見られます。

エコのまちとして、植物栽培もと思われているようでアイスプラント栽培の部屋も見せていただきました。エコや環境ということを「クリーン」なものというイメージで考えたらこうなってしまうのかなあ?とか水だけでなく土も活かしたまちとはどうなるのかなあ?とか、自然を生かすことの意味を考えさせられました。水を単にエネルギー源として見るのでなく私たちが生きられる持続可能な社会のあり方やエネルギー作りというのはどうあったらいいのか、様々な試みを通さなくてはならないのかなあ・・・と。

国立の矢川を思い出しました。あの用水程度あればできそうな気もしました。参考までに写真を載せておきます。                                      (えんどうまめ)