会場は、郡山から磐越西線で20分弱、磐梯熱海駅から車で5分程のところにある「水林亭」。
磐越西線で向かいの座席に座った年配の女性と少しの時間でしたがお話しました。その方は「自分は会津若松に住んでいるが、90歳を過ぎた高齢のご両親が岩手に住んでいて、その介護のつもりで岩手まで行ったが、心配はいらないといわれ早々に帰ってきたところなんです」と苦笑なさっていました。
会津は震災の直接的な影響は自分も両親も大してなかったが、直後には多くの避難者が街にあふれ、どこへ行っても車と人で町が変わりびっくりしたと。今いわき市のことがいろいろいわれるが、受け入れ体制をきちんとしないと、避難する方も受け入れる側も両方が大変なんだ、と話されていました。
ご自身も、避難者の方のカフェやボランティアをいろいろなさっているそうです。お元気で、といって別れました。
磐梯熱海駅前の公園にある、モニタリングポスト。0.168を示していました。放射能の心配を除けば、緑豊かな自然に恵まれた温泉地です。
水林亭の脇に流れる川 宿の中から見える外の風景
16時から総会開始。
参加者は当然ですがほとんど農家のみなさん。他にも中島紀一先生や、JVCの方等、この1年間の有機農業ネットワークの活動の密度のこさと豊かさがよくつたわってくる総会でした。
菅野正寿代表は「”スモール イズ ビューティフル”を実践していきたい。農業だけでなく、持続可能な自給的循環型社会をつくることが農業の役割だ」と語られました。「そのために顔の見える関係を、農家どおしだけでなく、加工品・レストラン・民宿なども営み、また各分野の人たちとつながり地域経済をもりあげるしくみをつくっていきたい」と。「TPPで壊滅する福島の農業でなく、地域で自立する農業を目指したい」と。
中島紀一先生も「福島は自給の農業。小さい農業だったから避難せずに続けられた。金でなく生き方の農業だったから今がある」この原発事故の経験から農業の在り方を変えていこう」と。
総会議事の中での意見交換も活発で、
「震災後何とか収入を落とさないようにと、販路を得るために旅費をかけて各地を回ったり、いろいろな苦労をした結果落とさずに済み、むしろ数字だけみればそのおかげで少し上がった。しかしそのために使ったお金と労力は並大抵ではない。しかし、そんなことにはおかまいなしで売り上げの数字だけで賠償金がもらえない。苦労して実績を創るものは保障されず、まあまあそこそこでやってきて売り上げが減れば賠償金がもらえるのはおかしい。個人では無力。団体として検討できないか。」という声や、
そもそも土壌が汚染されてしまったことに対する賠償がないのはおかしいという声、
今まで様々な勉強会をしてきたが、やはり実践が大事。勉強だけでなく、新しい会員さんにはその畑で実際に一緒にやってみることをこれから進めたい。大内さんのように、長年の有機農業の実績と経験を持つ方から若い人に伝える取り組みを具体的にすすめたい。
有機農業推進法がせっかくあるのに、行政の取り組みはうすい。もっと積極的に法をいかすことも考えたい。
各地の仲間と交流し学び合い励まし合いたい。
等々、とても積極的な意見が出され、事務局からはぜひそれらの意見に基づいて検討推進していきたいと話されました。
また浪江町から避難したみなさんが耕作している絆ファームば今20名の方が参加しているそうです。その報告もありました。
こうした震災と原発事故の経験を、これからの農業と社会作りに活かそうという気概と実践のつながりが、有機農業ネットワークを元気にし、農業に希望を見出す源であることを実感した総会でした。
オルガン堂の阿部店長も「農家さんとのつながりのい中でのオルガン堂なので、何でも相談しながらお互いに頑張りましょう!」とあいさつされました。
たねまきネットもご挨拶させていただきました。
最後に、これはぜひ多くのみなさんに今からお知らせして、参加していただきたいと
11月23日(土) @(郡山) ふくしま ビッグパレット
ふくしまオーガニックフェスタ~収穫祭~(仮称)
被災3県の有機農業者が集まってのビッグイベントです。企画の詳細はこれから実行委員会がもたれるそうですが、東京からもぜひたくさんきてほしいとのこと。オルガン堂を先頭に、みんなで駆け付けたいものです。また具体的になったら、お知らせしますが、この日は福島へ行く日として、みなさんとっておいてくださいね!
総会の後はお待ちかねの交流会。美味しいお米や野菜を送ってもらっている、いつもお世話になっている農家さんたちといろんなお話ができました。楽しいひと時でした。
サプライズ!阿部店長誕生日!
以上。簡単ですが、報告でした。