いのち：その3

翌27日（日）はオリンピックセンターでのワーク。江戸マン宿泊組は早くから運搬で汗を流す。寝たのは早朝4時なのにね。
正午にママディ一行が泊まってる渋谷のホテルへ。起きがけで中華を食べるのは驚いた。オリセンへ向けてワゴン車を走らす。まだママディは疲れが残ってるようだ。
午後13時からのジェンベ初級と15時からのダンス中級はとても人気があって、がしかしオリセンの小練習室しか確保できなかった。60㎡にはギュウギュウでも25人。7/9日の申込みからスグに満員になってしまったクラス。

ジェンベ初級。ここでもママディは叩けなかった。

会場の外で中の様子をうかがっていると逆の通路からあの人が歩いてきた。
熊本のＤさんである。
Ｄさんとのことはココでは割愛するが、私のみならずほとんどの人間からリスペクト！と言われるＤさん。ママディワークのバトンをもらった人だ。
何だ、この安心感は。もろもろ最悪の状況なのにＤさんに逢ったら全てがいい方向に行く気がした。
ジェンベ初級を終えたママディが真っ先にＤさんの所へ。しばし語らったあとママディは私に言った。
「Ｄは私のビッグフレンド。何でも私のことを知っている。しかし佐々木はまだスモールフレンドだ。まだ私のことをよく知らない。だからＤからもっと教えてもらって欲しい」と。。
これは嬉しかった。

ママディはこのときを機に確実に変わった。（後で思えば変わったのではなく、無理を押し出したのだ）18時からのジェンベ中級から痛む指をかばいながらも叩き始めた。
そしてもともとはダメもとで予約していた居酒屋でのパーティにもママディ達が参加すると言う。驚いた。ここまでママディを元気にしたＤさん。

居酒屋での出来事は一生忘れない。ママディの話し。しかし私にとってはママディの話よりもママディの話の後にＤさんが話してくれた話のほうが大きかった。

「心臓を患った50過ぎの人間が、命を懸けてジェンベの素晴らしさを教えてくれている。発病から1年、普通の人間ならまだ寝たきりかリハビリ中のはず。その信念に敬服する」

そうなんだ。ママディは昨年心筋梗塞で倒れたのだ。いまここにいる人は限界ギリギリなのだ。

ママディ達を送り出してからしばし呑み、、、さあ明日はワーク最終日だ。