本日『Vフォー・ヴェンデッタ』のプレミア試写会に行って参りました。
パラレルワールドのイギリス。アメリカは既にイギリスの植民地と化し、イギリスはその過程で力を持った政党の議長(イアン・マッケラン)の独裁体制に入っていた。至る所で盗聴が行われ、夜間外出禁止令が出される中、イヴィー(ナタリー・ポートマン)は禁を侵して外出し、秘密警察に捕まりそうになる。それを仮面をつけた謎の男(ヒューゴ・ウィービング)が助ける。仮面の男は「V」と名乗り、イヴィーを演奏会に誘う。その誘いについて行ったイヴィーが見たものは、チャイコフスキーの「1812年」に乗せて繰り広げられる、議事堂の爆破シーンだった・・・。
Vと名乗る男がつけている仮面は、1605年に議事堂を爆破しようとして失敗し死刑になったガイ・フォークスを象ったものだった。その後VはTVをジャックし、来年のガイ・フォークスデー(11/5)までにこの国に自由をもたらすと宣言する。一方、Vに助けられたところを見られていたイヴィーは公安に付け狙われるが・・・?
というようなお話。
イギリスを舞台にした独裁政治下からの脱出を図る人々を描いた話です。
イギリスでは国民の休日にもなっている「ガイ・フォークスデー」をモチーフにした話ですが、このネタ自体は他国民には馴染みが薄いかも。
仮面の男Vは謎に包まれた人物なのですが、ストーリーが進むごとにその謎が少しずつ明らかに。仮面を外そうとしないわけも明らかになるのですが、背景はともかくこの人ちょっと暗いよと思いました。でもごめん、個人的にはこういう人好みです(笑)。このVの扮装、ちょっとキモい笑顔のヒゲのマスクに、黒髪のおかっぱカツラ、黒いマントと、黒ずくめの衣装なので、最初はイヤミ?(※「おそ松くん」参照のこと)とか思いましたが(笑)話が進むうちに仮面なのに悲しそうに見えたり笑っているように見えたりして、おお、と思いました。
Vを演じたヒューゴ・ウィービング、結局劇中で自分の顔はチラとも出なかったのですが、いいのかそれで(笑)。でもね、声が素敵だった。プレミアだったのでこの人も会場に来ていて挨拶していましたが、どうやら男性にも人気があるようでした。でも正直プロデューサーのメロンの果肉みたいな色のスーツのほうが印象に残った(笑)。
ちなみに今回悪玉であるサトラー議長をイアン・マッケランが演じていたので、わたし的にはどう考えてもガンダルフだから別にいんじゃないのとか思ってしまいました(※イアン・マッケラン氏は『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズでみんなの精神的指導者だった魔法使い、灰色のガンダルフを演じた俳優さんです)。多分同じように思った人もあとひとりくらいはいたでしょう(笑)。イヤまあ今回は悪役なんですけどね。
あと、プレミア試写会だったので、会場の様子を宣伝に利用するらしく、ひとりひとりにガイ・フォークスの(Vの)マスクが配られ、鑑賞前に全員被らされました。いやあ、キモい風景だった。会場みんな同じ顔。しかし鑑賞後、なるほどああいう意味が、と思えてなかなか感慨深かったです。これ、持って帰ってきたけどどうすりゃいいんだか。
アクション大作でも、メロメロ恋愛ものでもありませんが、歴史は一歩間違えたらこんなことになるかもしれない、という映画。こういう映画も時にはいいのではないでしょうか。ナタリー・ポートマンもスキンヘッドにして頑張ってたよ。ちなみにこの人の泣き顔はハーレイ・ジョエル・オズメント君に似ていると思うのですが・・・気のせい?