満月と黒猫日記

わたくし黒猫ブランカのデカダン酔いしれた暮らしぶりのレポートです。白い壁に「墜天使」って書いたり書かなかったり。

『蒼き狼 地果て海尽きるまで』(※ややネタバレ・ポイズンあり注意)

2007-02-21 02:12:57 | 映画

皆様ごきげんよう。
帰宅途中、全然車の通らない道の横断歩道で信号が赤だったので、渡ってしまおうかと思ったんですが、わたしの後ろに3歳くらいのお子様を連れた家族連れがいたので、子どもの教育上悪い手本になっちゃいかんと思い、渡らず待っていたら、その家族のお父さんが率先して渡っていったため何だか虚しくなりました黒猫でございますよ。
お父さんが渡っちゃったせいか、子どもと母親も普通に渡ってました。いいのかなあアレ。子どもが赤信号渡っていいと認識してしまうとのちのち危険だと思いますが。三つ子の魂百までと言うし。あとアレだ、庚申の夜に身体から抜け出した三尸虫に天帝に報告されちゃうぞ。・・・ま、こんなマニアックな抑止力もどうかと思いますが。

そんなことはさておき。

今日は二週間前に観た『蒼き狼 地果て海尽きるまで』の試写会のレビューです。書こう書こうと思ってはいたのに、マリオやWiiにうつつを抜かしていてつい。すみませんでした☆テヘッ☆(ふてぶてしいよ)

一代でモンゴルの諸部族をまとめ、大汗となったチンギス・ハーンの物語です。
映画が長かったため、あらすじも長くなります。今回お時間のある方のみご覧下さい。あと、下のほうにちょっとネタバレとかポイズンとかがあります。それは無理という方はやめておいて下さい。


12世紀。モンゴル平原では、各部族が互いを牽制しながら領土を争う日々が続いていた。
ある日、モンゴル部族の長・イェスゲイ(保阪尚希)は、通りかかったメルキト部族の若い夫婦を襲い、美しい女性ホエルン(若林麻由美)を略奪して自らの妻とする。ホエルンは十月後に男児を出産するが、周囲はイェスゲイの子か、メルキト部族の子かわからないと陰口を叩く。しかしイェスゲイはそれを気にせず、男児をテムジンと名づけ可愛がって育てる。

テムジンが14歳になった頃(子役テムジン:池松壮亮)、イェスゲイはテムジンの嫁探しの途中でオンギラト部族の集落に立ち寄る。テムジンはそこでオンギラトの族長の娘・ボルテと出会い、恋に落ちる。また、ボルテの幼馴染、ジャムカと知り合い、意気投合したふたりは、アンダの誓いを交わし、生涯にわたる友情の絆を結ぶ。いつの日かこのモンゴルを統べるただひとりの王になりたいと語るジャムカに共感したテムジンは、いつかふたりでその夢を叶えようと語る。
しかしそんな折、一足先に帰った父イェスゲイがタタール族に毒殺されたとの報が入る。「必ず迎えに来る」とボルテに言い残し、故郷に帰ったテムジンが見たものは、父の部下の離反により離散した一族の居留地跡だった・・・。

家族だけを率いて再出発したテムジン(反町隆史)は、七年の時を経て小さいながらも一族の長として成長していた。ようやく少し余裕のできたテムジンは、かつての約束を果たすためにオンギラト部族へ出向くが、オンギラトではテムジンが死んだと思われており、そのため、将来を誓ったボルテ(菊川怜)はかつて親友の誓いを交わしたジャムカ(平山祐介)の妻になることが決まっていた。ジャムカは公平にボルテに夫となる男を選ばせることを提案し、ボルテはテムジンを選んだ。

ボルテを伴って自分の部族に戻ったテムジンだったが、ある日、母の出身部族であるメルキトに襲われ、ボルテを奪われてしまう。
愛する妻を取り戻すため、テムジンは親友のジャムカと、大国ケレイトの王トリオル(松方弘樹)に助力を要請する。苦戦の末テムジンはボルテを取り戻したが、戻ったボルテは臨月を迎えていた・・・。

かつての自分の出生と同じように、自分の子なのか敵部族の誰かの子なのかわからない男児が生まれ、テムジンは苦悩する。一度は男児を殺せと命じるが、母と妻の双方から説得され、男児を生かすことにする。しかし名づけを請われ、咄嗟に出てきたのはジュチ(「よそ者」の意)という名だった・・・。

長男ジュチ(松山ケンイチ)との溝、かつての親友の裏切り、誇り高き女戦士・クラン(Ara)との出会い。
テムジンは様々な出来事を乗り越え、ついにモンゴル全土を統べる大王となるが・・・?

というようなお話。


あらすじだけでこんなにスペース食っちゃったよ!(笑)
これでも最後のほう超端折ってます。すいませんすいません。

で、感想ですが。※以下ポイズン入るのでご注意!
わたしの個人的な感想ですので、ご了承下さい。

・・・ええと、何かものすごく製作に時間とお金をかけ、全モンゴルロケを敢行しただけあって、映像はすごいです。特に戦争のシーンとか大王即位のシーンは圧巻でした。

が。

・・・反町隆史は時代モノには向いてないんじゃないかと・・・。(ファンの方ごめんなさい)
「利家とまつ」で信長を演じた時にも思ったんですが、何かこう、迫力を出そうとして声を作りますよね。それがすごく聞き取りづらいんです。ただでさえ、映画ってTVより音が散るのか、台詞が聞き取りづらいので、今なんて言ったのと思うことがしばしば。そのへんがどうも、ねえ・・・。ライバル・ジャムカを演じた平山祐介が劇団出身かと問い詰めたくなるほど舌滑がよかったので妙に対照的でした。調べてみましたが別に劇団出身ではないようですね。この人は逆に舌滑良すぎでした。足して二で割りたいよ(笑)。

うーんと、他のキャストも結構豪華なんですが、主役はあくまで反町隆史ということで、何かもったいないような配役の人もチラホラ。特にテムジンの父役保阪尚輝は結構すぐ出番が終わってしまうので勿体なかったなあ。むしろ彼がテムジンを演ればよゲフンゲフン。おっと失礼、むせちまったよ(笑)。

・・・ええと、あと、今をときめく松山ケンイチ。出番少なッ!もらったチラシでは結構扱いが大きいですが、出番、かなり少なかったです・・・(笑)。
反町演じる父との葛藤で結構泣けるシーンがあるのだろうかと期待していたんですが、ほんのちょっとだけでした。しかもそのシーンの反町の演技がわたし的にはどうも・・・。ううーん、ごめん、涙引っ込んだ。

何だか全体的に反町隆史に厳しいレビューになってしまいましたが、他意はありません。ホラ、彼自身そんな言いたいことも言えない世の中じゃって言ってたしね?
だからすいません、思い切って吐いてみました、ポイズン。

結論としては、出演俳優のファンの方、歴史好きな方なら楽しめるかと。わたしとしては微妙でした・・・。