皆様ごきげんよう。電車が遅れて遅刻した黒猫でございます。でも雪のせいではなく、原因は車両故障だったそうです。おかげで雪を顔に受けながら電車数本見送り、バッチリ遅刻しました。どんだけー。
それはさておき、今日は本の感想を。
『イサナ 龍宮の闘いへ』(たつみや章著、講談社)
前作『イサナと不知火のきみ』の続編。
前作にて竜神・不知火一族の最後のひとり・シロガネノヒコナ(ヒコナ)と出会い、彼が父の仇を討つのに手を貸すことになった綿津見一族の巫女・イサナ。力が不安定ではあっても、ヒコナは綿津見一族の崇めるわだつみの神であるため、綿津見一族は全面的にヒコナに手を貸すことになる。
イサナたちは船を仕立て、仇討ちの前に、ヒコナの神通力を安定させるという珠を得るため、助言を求め、同じ竜神である有明のきみの宮へ向かうが、その道すがら、仇であるシャチのきさきの手勢に襲われ・・・?
というようなお話。
前作以来、続きを楽しみに待っていたんですが、ついに出ました。しかし残念なことにこの巻で完結の模様。イサナとヒコナのかけあい、イサナに命を救われ、シャチのきさきに恨みを持つ異邦人・クレのイサナへの想いなど、もっと見たかったです。残念。
ですが相変わらずぐいぐい読ませる力強い文章で、一気に読み終わりました。流石です。
一応ヒコナの仇討ちは成るんですが、まだ続けようと思えばこの世界でお話が続けられるのでは、と思います。特にヒコナとイサナとクレの三角関係は面白く、いいぞいいぞもっとやれと思っていたのに(笑)、ヒコナにあっさり他のお相手ができてしまい、ちょっと残念。お相手の姫様も可愛いんですけどね。登場人物がみんなとても魅力的です。外伝とか出ないかなあ。
たつみや章さんは本当にうまい作家さんだと思います。くくりは児童文学ですが、大人が読んでもとても面白いですよ!挿絵も美麗だし、おすすめ!