11時8分に沼平ゲートから入って30分ほど歩いた時点で、畑薙湖の北端が東に曲がってクランクするような感じの辺りにきました。上図のように湖の北端が近づいて両側の山が次第に迫ってきていました。その景色を眺めていて、あれ、と立ち止まりました。既視感を覚えたからです。同時に、干上がった湖面の上に何かが見えたからでした。
あれは・・・、吊り橋じゃないか・・・? そういえば、原作コミック第11巻46ページ2コマ目とほぼ同じアングルだ、と気付きました。じいっと目を凝らしました。ある、あるぞ・・・。
デジカメの望遠モードでのぞき、撮ってみました。今度はハッキリと吊り橋が見えました。この日の主目標である畑薙大吊橋でした。ついに見えてきたか、と感動が胸にわきあがってまいりました。
しかも、吊り橋を渡っている人影まで見えました。二人居て、一人は女性でした。吊り橋自体が西の赤石山系への登山口にもなっていると聞きましたが、どう見ても登山客とは思えない軽装なので、吊り橋散歩のカップルかな、と思いました。
目指す吊り橋を視認したことで、足取りも軽く、そして早くなりました。
一度、後ろを振り返りました。畑薙湖が東に曲がっている部分がよく見えました。
そして前方に視線を戻すと、吊り橋がさっきより明確に見えてきました。
この時点で11時42分、沼平ゲートから34分が経過していました。沼平ゲートからの距離表示は御覧のとおり2.5キロでした。正確には沼平ゲートから畑薙大吊橋までの距離が2.7キロですから、吊り橋まであと200メートルの地点でした。
あれが志摩リンと土岐綾乃が渡った「デス・ブリッジ」か・・・。遠目には普通の吊り橋に見えますが・・・。
吊り橋までの途中の道端に上図の待機小屋がありました。バス停小屋みたいな感じに見えたので、昔はバスが走っていたのかと思ってしまいましたが、中部電力のプレートが打ちつけられてありましたので、林道保全作業用の施設であるようです。
11時44分、この日の聖地巡礼の主目標である畑薙大吊橋に到達しました。沼平ゲートからの所要時間は36分でした。一般には約50分から一時間と言われているルートなので、私の歩速が早いほうに属することを改めて実感しました。
上図は、原作コミック第11巻46ページ3コマ目とほぼ同じアングルです。 (続く)