2012/5/30付
北朝鮮が4月13日の最高人民会議で実施した憲法の修正で自らを「核保有国」と新たに明記したことが30日分かった。昨年12月に死去した金正日総書記の業績として強調しており、今後も核を外交カードとして活用し、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の体制維持につなげる姿勢を明確にしている。北朝鮮のウェブサイト「ネナラ(わが国)」に掲載され、朝鮮通信(東京)が伝えた。
修正した序文では金総書記が「祖国を政治思想強国、核保有国、無敵の軍事強国に変えた」と明記し、金総書記を「永遠の国防委員長」とも表現した。従来「金日成憲法」としていた憲法の位置付けも「金日成―金正日憲法」に変更した。両指導者の神格化を進めることで、社会主義の下での3代世襲という体制を正統化する狙いがあるとみられる。(ソウル=尾島島雄)
https://www.nikkei.com/article/DGXNASGM30044_Q2A530C1FF2000/