送別会を終え、一人、また一人と施設を巣立っていく児童養護施設の春だ。
今日はAさんとのお別れの日。
半月くらい前から、毎日泣き続けてきた彼女。
勤務の度に彼女のすすり泣く声が聞こえてきた。
脱水状態にならないか心配なほど。
そんなAさん、今日は泣かずに挨拶できた。
顔を上げて立派な挨拶だった。
不安で不安で一杯なはずなのに。
強くなったなぁ。
施設には様々な事情を抱えた子どもがやってくる。
最近は虐待を受けた子が多いけれど、そうじゃない子も。
保護者だって同じ。
育てたいけど、色んな事情で育てられず、施設に預けざるを得ない保護者も。
一人ひとり、家族ごと、それぞれの事情がある。
長い間、お世話になりました。
天国みたいな施設で生活できてAは幸せだったと思います。
Aさんの保護者の方は、涙と共にそんな感謝の気持ちを伝えて下さった。
この仕事を続けてきたコト、この職場で働き続けてきたコトに誇りを感じる。
そんな過分なお言葉だった。施設を出て初めての夜、Aさん、泣いてないかなぁ。
Aさんのこれからの人生が、今日の天気のように明るく穏やかでありますように。心からそう願うばかりだ。
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