11年6月17日 金曜日 06/17・各社社説
朝日と日経が原発再稼働に関わる社説を書いていた。考えると福島第一原発の事故は自然災害の事故でありそれを根拠に現在稼働している原発を止める。原発に代わる代替電力の技術が確立していない間は当分は原発に頼る☆か仕方がないのではないだろうか。
でないと、日経の社説に載っている円高に加え電力不足が深刻になれば企業の海外生産移転が加速しかねない事態になるやも知れないと感じた。
朝日新聞(社説)
その1
原発再稼働―自治体の不安に応えよ(全文はここからお入り下さい)
定期検査を終えた原子力発電所の再稼働に、立地自治体が同意しない状況が続いている。定期検査は13カ月に1度義務づけられており、このままでは来年春にはすべての原発が止まる。
電力の原発依存はできるだけ早く脱却すべきだが、代替電力の準備が整わない状態だと、日々の生活や経済活動に大きな影響が生じると予想される。
政府は、福島第一原発の事故を受けて各電力会社に求めた緊急安全対策への対応が済んでいることを根拠に、運転再開を求める構えだ。
その2
スポーツ基本法―メダルより大切なもの
スポーツ基本法案が今国会で成立しそうだ。半世紀ぶりに、スポーツ政策の骨格が生まれ変わろうとしている。
今あるスポーツ振興法が成立したのは、東京五輪を3年後に控えた1961年だった。国と自治体の役割を定めた条文がおもで、プロスポーツの隆盛など、その後の時代の変化に追いついていない。
こうした実態を踏まえ、超党派の議員連盟が法案をまとめた。障害者スポーツやドーピング防止活動の推進、紛争解決機関への支援などを網羅する。五輪など国際競技大会の招致に向けた国の支援も盛りこんだ。
読売新聞(社説)
二重ローン 再建へ希望持てる救済策急げ(全文はここからお入り下さい)
従来の借金返済に加えて、自宅や事業の再建で新たな負債を背負う「二重ローン」問題が、東日本大震災の被災者に重くのしかかっている。
大津波で自宅や店舗を流され、残ったのは多額の借金だけ――。こうした苦境に立たされた人々が、先行きへの希望を失えば、地域の復興も軌道には乗るまい。
民主、自民、公明の3党は、二重ローン問題に関する協議を開始した。近く編成する第2次補正予算に間に合うよう、早急に対応策をまとめてもらいたい。
東北高速無料化 復興支援の優先順位を誤るな(全文はここからお入り下さい)
高速道路の「休日上限1000円」と各地の無料化実験が19日で打ち切られ、20日からは、被災者などを対象に東北地方の無料化が始まる。
民主党の政権公約(マニフェスト)の目玉政策だった高速道路の無料化は、ばらまき政策の典型である。その尻尾をまだ引きずっているかのようだ。
深刻な財政難の中、新たに導入する「東北無料化」は問題の多い政策と言わざるを得ない。
被災者は、対象区間のインターチェンジで乗るか、降りるかした場合、被災証明を提示すれば、通行が無料になる。
トラックやマイクロバスなどの通行も同時に無料化される。
毎日新聞(社説)
子ども手当修正協議 減収では本末転倒だ(全文はここからお入り下さい)
子ども手当が修正されることになった。国会のどうしようもない手詰まり状態を打開するために与野党が妥協するのは当然だ。東日本大震災の復興財源を捻出するため政策の見直しも必要だ。しかし当初のマニフェストから現行制度は大幅に後退している。修正内容によってはさらに子育て世代に犠牲を強いることになりかねない点も指摘したい。
15歳以下の子どもに月額1万3000円を支給するのが現行の子ども手当だ。これに対して公明党は(1)3~15歳は月額1万円(2)3歳未満と第3子以降に限って月額1万5000円に増額(3)所得制限を旧児童手当の水準より引き上げて設ける--という試案を示した。
ギリシャ危機 早期収拾に全力挙げよ(全文はここからお入り下さい)
政権の統治能力が揺らぎ、重要法案が成立しない。首相が辞任を口にしたり、大連立構想が浮上したり……。なじみの光景が浮かぶが、これはギリシャの話だ。重要法案とは、欧州連合(EU)などから追加の資金支援を受ける代わりにギリシャが実行する新たな財政改革や民営化を盛り込んだ緊縮財政法案である。
日本との目立った違いは、法案に反対する市民ら2万人以上がデモを行い、警官隊との衝突で負傷者まで出る混乱が起きていることだろう。
産経新聞(社説)
自民党 政策論争で存在感見せよ{/arrow_r/}(全文はここからお入り下さい)
菅直人首相が退陣時期を明言せず、民主党が大幅な国会会期の延長を目指す中、自民党が守勢に立たされている。
自民党が提起すべきは、菅首相が一日でも長く延命することが日本を「不幸」にしかねないと明示することだ。そのためには、エネルギー政策や成長戦略などで国益と国民の利益を守る選択肢をきちんと示し、政策論争を展開することが求められる。
当面する大きな課題のうち、自民党が明確にすべきは、「脱原発」の風潮に乗じて唐突にエネルギー政策を転換しようとしている首相に、いかに歯止めをかけるかだ。原発の稼働停止が各地に広がれば、東北復興や日本全体の経済成長に必要な電力の確保は困難になるのは明らかだ。
大震災100日 被災者を追い詰めないで(全文はここからお入り下さい)
あす18日で、東日本大震災から100日目を迎える。この間、国や自治体は、被災者に十分な支援を行ってきたか。苦しみを少しでも和らげる手伝いをしてきたか。残念ながら、逆に追い詰めてきたとしか思えない。
発生から3カ月を超え、被災者を苦しめているものに、震災など災害による行方不明者を死亡とみなす「死亡推定」の問題がある。
1年後でなければ認められなかった死亡推定は、5月に施行された特別財政援助・助成法で3カ月後ならできるように短縮された。死亡推定による労災保険支給の受け付けは13日、全国で始まった。受理されれば、遺族年金や災害弔慰金なども支給される。
日経新聞(社説)
製造業追い込む電力不足を放置するな(全文はここからお入り下さい)
定期検査中の原子力発電所が再稼働する見通しが立たず、電力需給の逼迫が全国に拡大しつつある。円高に加え電力不足が深刻になれば企業の海外生産移転が加速しかねない。
中長期のエネルギー政策のなかで原発への依存度をどう考えるかは国民的な議論が要る。だが当面、経済への影響を抑えるには、検査を終えた原発で安全を確保できる場合は運転を再開する必要がある。政府や電力会社は原発の安全性判断の基準について早急に、地元自治体や住民に説明を尽くす必要がある
原発事故で問われる賠償制度(全文はここからお入り下さい)
東京電力の原子力発電所事故に関連し、賠償支援の組織新設などを盛った「原発賠償支援法案」が14日に閣議決定され、国会に提出された。まずは正式な賠償の支払いを待つ被災者の視点に立ち、法案の審議を急いでほしい。
それだけでなく、東電の原発事故をきっかけに、事故の損害賠償手続きを定めた「原子力損害の賠償に関する法律」(原賠法)に関する議論も深めたい。賠償支援の法案審議とあわせて、原賠法の見直しを検討することも考えられる。
東京新聞(社説)
新・知事会 地方が国を引っ張るぞ{/arrow_r/}(全文はここからお入り下さい)
全国知事会の第十一代会長に山田啓二京都府知事が就いた。「危機に立ち向かう知事会」と表明したように、当面は東日本大震災の復興が課題だ。原発問題でも国任せにせず、政策提言してほしい。
投票による会長選挙は二〇〇五年、福岡県の麻生渡知事対岩手県の増田寛也知事(いずれも当時)以来、六年ぶり二回目。山田氏二十五票、上田清司埼玉県知事二十二票と、わずか三票差だった。
災害医療支援 反省を共有し備えに(全文はここからお入り下さい)
多くの医療チームが東日本の災害支援に駆けつけた。阪神大震災など過去の教訓を生かして。だが、現地での活動には多くの課題も見られた。国など関係機関は反省点の共有を徹底させてほしい。
震災発生の二日後には仙台市に入り、検視にあたった名古屋市医師会の医師が疑問を投げかける。
「今は落ち着いてきたが、初めのころは要所要所で医療支援チームを取り仕切る拠点や人が見当たらず、現場の統制が取れないところが多かった。反省点だ」
朝日と日経が原発再稼働に関わる社説を書いていた。考えると福島第一原発の事故は自然災害の事故でありそれを根拠に現在稼働している原発を止める。原発に代わる代替電力の技術が確立していない間は当分は原発に頼る☆か仕方がないのではないだろうか。
でないと、日経の社説に載っている円高に加え電力不足が深刻になれば企業の海外生産移転が加速しかねない事態になるやも知れないと感じた。
朝日新聞(社説)
その1
原発再稼働―自治体の不安に応えよ(全文はここからお入り下さい)
定期検査を終えた原子力発電所の再稼働に、立地自治体が同意しない状況が続いている。定期検査は13カ月に1度義務づけられており、このままでは来年春にはすべての原発が止まる。
電力の原発依存はできるだけ早く脱却すべきだが、代替電力の準備が整わない状態だと、日々の生活や経済活動に大きな影響が生じると予想される。
政府は、福島第一原発の事故を受けて各電力会社に求めた緊急安全対策への対応が済んでいることを根拠に、運転再開を求める構えだ。
その2
スポーツ基本法―メダルより大切なもの
スポーツ基本法案が今国会で成立しそうだ。半世紀ぶりに、スポーツ政策の骨格が生まれ変わろうとしている。
今あるスポーツ振興法が成立したのは、東京五輪を3年後に控えた1961年だった。国と自治体の役割を定めた条文がおもで、プロスポーツの隆盛など、その後の時代の変化に追いついていない。
こうした実態を踏まえ、超党派の議員連盟が法案をまとめた。障害者スポーツやドーピング防止活動の推進、紛争解決機関への支援などを網羅する。五輪など国際競技大会の招致に向けた国の支援も盛りこんだ。
読売新聞(社説)
二重ローン 再建へ希望持てる救済策急げ(全文はここからお入り下さい)
従来の借金返済に加えて、自宅や事業の再建で新たな負債を背負う「二重ローン」問題が、東日本大震災の被災者に重くのしかかっている。
大津波で自宅や店舗を流され、残ったのは多額の借金だけ――。こうした苦境に立たされた人々が、先行きへの希望を失えば、地域の復興も軌道には乗るまい。
民主、自民、公明の3党は、二重ローン問題に関する協議を開始した。近く編成する第2次補正予算に間に合うよう、早急に対応策をまとめてもらいたい。
東北高速無料化 復興支援の優先順位を誤るな(全文はここからお入り下さい)
高速道路の「休日上限1000円」と各地の無料化実験が19日で打ち切られ、20日からは、被災者などを対象に東北地方の無料化が始まる。
民主党の政権公約(マニフェスト)の目玉政策だった高速道路の無料化は、ばらまき政策の典型である。その尻尾をまだ引きずっているかのようだ。
深刻な財政難の中、新たに導入する「東北無料化」は問題の多い政策と言わざるを得ない。
被災者は、対象区間のインターチェンジで乗るか、降りるかした場合、被災証明を提示すれば、通行が無料になる。
トラックやマイクロバスなどの通行も同時に無料化される。
毎日新聞(社説)
子ども手当修正協議 減収では本末転倒だ(全文はここからお入り下さい)
子ども手当が修正されることになった。国会のどうしようもない手詰まり状態を打開するために与野党が妥協するのは当然だ。東日本大震災の復興財源を捻出するため政策の見直しも必要だ。しかし当初のマニフェストから現行制度は大幅に後退している。修正内容によってはさらに子育て世代に犠牲を強いることになりかねない点も指摘したい。
15歳以下の子どもに月額1万3000円を支給するのが現行の子ども手当だ。これに対して公明党は(1)3~15歳は月額1万円(2)3歳未満と第3子以降に限って月額1万5000円に増額(3)所得制限を旧児童手当の水準より引き上げて設ける--という試案を示した。
ギリシャ危機 早期収拾に全力挙げよ(全文はここからお入り下さい)
政権の統治能力が揺らぎ、重要法案が成立しない。首相が辞任を口にしたり、大連立構想が浮上したり……。なじみの光景が浮かぶが、これはギリシャの話だ。重要法案とは、欧州連合(EU)などから追加の資金支援を受ける代わりにギリシャが実行する新たな財政改革や民営化を盛り込んだ緊縮財政法案である。
日本との目立った違いは、法案に反対する市民ら2万人以上がデモを行い、警官隊との衝突で負傷者まで出る混乱が起きていることだろう。
産経新聞(社説)
自民党 政策論争で存在感見せよ{/arrow_r/}(全文はここからお入り下さい)
菅直人首相が退陣時期を明言せず、民主党が大幅な国会会期の延長を目指す中、自民党が守勢に立たされている。
自民党が提起すべきは、菅首相が一日でも長く延命することが日本を「不幸」にしかねないと明示することだ。そのためには、エネルギー政策や成長戦略などで国益と国民の利益を守る選択肢をきちんと示し、政策論争を展開することが求められる。
当面する大きな課題のうち、自民党が明確にすべきは、「脱原発」の風潮に乗じて唐突にエネルギー政策を転換しようとしている首相に、いかに歯止めをかけるかだ。原発の稼働停止が各地に広がれば、東北復興や日本全体の経済成長に必要な電力の確保は困難になるのは明らかだ。
大震災100日 被災者を追い詰めないで(全文はここからお入り下さい)
あす18日で、東日本大震災から100日目を迎える。この間、国や自治体は、被災者に十分な支援を行ってきたか。苦しみを少しでも和らげる手伝いをしてきたか。残念ながら、逆に追い詰めてきたとしか思えない。
発生から3カ月を超え、被災者を苦しめているものに、震災など災害による行方不明者を死亡とみなす「死亡推定」の問題がある。
1年後でなければ認められなかった死亡推定は、5月に施行された特別財政援助・助成法で3カ月後ならできるように短縮された。死亡推定による労災保険支給の受け付けは13日、全国で始まった。受理されれば、遺族年金や災害弔慰金なども支給される。
日経新聞(社説)
製造業追い込む電力不足を放置するな(全文はここからお入り下さい)
定期検査中の原子力発電所が再稼働する見通しが立たず、電力需給の逼迫が全国に拡大しつつある。円高に加え電力不足が深刻になれば企業の海外生産移転が加速しかねない。
中長期のエネルギー政策のなかで原発への依存度をどう考えるかは国民的な議論が要る。だが当面、経済への影響を抑えるには、検査を終えた原発で安全を確保できる場合は運転を再開する必要がある。政府や電力会社は原発の安全性判断の基準について早急に、地元自治体や住民に説明を尽くす必要がある
原発事故で問われる賠償制度(全文はここからお入り下さい)
東京電力の原子力発電所事故に関連し、賠償支援の組織新設などを盛った「原発賠償支援法案」が14日に閣議決定され、国会に提出された。まずは正式な賠償の支払いを待つ被災者の視点に立ち、法案の審議を急いでほしい。
それだけでなく、東電の原発事故をきっかけに、事故の損害賠償手続きを定めた「原子力損害の賠償に関する法律」(原賠法)に関する議論も深めたい。賠償支援の法案審議とあわせて、原賠法の見直しを検討することも考えられる。
東京新聞(社説)
新・知事会 地方が国を引っ張るぞ{/arrow_r/}(全文はここからお入り下さい)
全国知事会の第十一代会長に山田啓二京都府知事が就いた。「危機に立ち向かう知事会」と表明したように、当面は東日本大震災の復興が課題だ。原発問題でも国任せにせず、政策提言してほしい。
投票による会長選挙は二〇〇五年、福岡県の麻生渡知事対岩手県の増田寛也知事(いずれも当時)以来、六年ぶり二回目。山田氏二十五票、上田清司埼玉県知事二十二票と、わずか三票差だった。
災害医療支援 反省を共有し備えに(全文はここからお入り下さい)
多くの医療チームが東日本の災害支援に駆けつけた。阪神大震災など過去の教訓を生かして。だが、現地での活動には多くの課題も見られた。国など関係機関は反省点の共有を徹底させてほしい。
震災発生の二日後には仙台市に入り、検視にあたった名古屋市医師会の医師が疑問を投げかける。
「今は落ち着いてきたが、初めのころは要所要所で医療支援チームを取り仕切る拠点や人が見当たらず、現場の統制が取れないところが多かった。反省点だ」