護憲+グループ・ごまめのブログ

護憲+・現憲法を守るグループの一人して、今後の社会の状況を戦時を経験した一人として社会を見つめていきたいと思います。

木曜日 06/30・各社社説

2011年06月30日 14時51分55秒 | 朝日新聞切抜とテレビの切とりと庶民の疑問
11年6月30日 木曜日 06/30・各社社説

IMF専務理事について読賣は
IMFのストロスカーン前専務理事の後任にラガルド仏財務相が選ばれた。60年以上のIMFの歴史で初めての女性トップである。
と後任が女性であることを紹介していたが、日経は一切性的なことには触れておらなかったのが面白かった。

玄海原発が再稼働するらしい?。私は脱原発はだけれど,当分は原発の頼らざるを得ない現在、ヒステリックに何でもかんんでも原発は反対はおかしいのでは、節電でも限度があり家庭では冷蔵庫がしとまれば大変だし高齢者の熱中症なども心配されるからだ。

臓器売買。医者も医者だが何故このような事件には暴力団が絡むのだろう。

世界のトラブルメーカーの中国が南シナ海で領有権を争っている。


朝日新聞(社説
放射線と不安―感じ方の違い認めよう(全文はここからお入り下さい)

放射線への不安が被災地から離れた場所にも広がっている。東京など首都圏でも、個人や市区町村が公園や通学路、給食の食材など、身の回りの線量を測っている。
 原発事故の現場に近い福島県とは切迫感に差がある。だが、一時的にせよ東京では水道水で、遠い静岡でも製茶で、放射性物質が基準を超えていた。日々発表される数字は常に過去のものであり、いま自分のまわりでどうなのかはわからない。不安を感ずるのも無理はない。
 まずは、わかりやすくきめ細かな情報を提供したい。

その2
中国共産党―「世界最大」の度量示せ

おしゃれなカフェやレストラン、個性を競うブティックが軒を連ねる上海の新天地は、中国を代表する繁華街の一つだ。
 中国共産党は今から90年前の7月、ここで初の大会を秘密裏に開いた。当時の党員は50人余りとされ、十数人が参加した。

 1949年の建国までの、苦難の連続。その後の大混乱。内戦や抗日戦、権力闘争、そして飢餓により、おびただしい人命が失われた。党の歴史上、汚点となった事件も少なくない。
 しかし、中国はこの30年、高成長を続け世界第2の経済大国になった。旧ソ連や東欧の社会主義国が立ち行かなくなったのとは違い、大胆に改革開放政策を採用し、市場経済を導入した党の役割は特筆すべきだろう



読売新聞(社説)

社会保障と税 肝心な部分を玉虫色にするな
(全文はここからお入り下さい)

民主党の仙谷由人代表代行が会長を務める調査会は、社会保障と税の一体改革について、執行部一任の形で了承した。ただし、党側の主張を反映させることが条件という。
 政府・与党の改革本部が示していた「消費税率を2015年度までに10%まで引き上げる」との方針に関しては、時期や税率に幅をもたせる方向が強まっている。
 だが、この点は今回の改革の根幹を成す部分であり、玉虫色にしてはならない。
 政府・与党はきょうにも正式に一体改革案を決める。菅政権は、6月中に政府・与党案を取りまとめると約束していた。当初方針通りに「2015年度までに10%」を堅持すべきだ。

IMF専務理事 ギリシャ危機収束が試金石だ(全文はここからお入り下さい)

トップの不祥事で失った国際通貨基金(IMF)の信認を回復する重責を女性が担う。
 性的暴力事件で逮捕されて辞任したIMFのストロスカーン前専務理事の後任にラガルド仏財務相が選ばれた。60年以上のIMFの歴史で初めての女性トップである。
 新興国のメキシコのカルステンス中央銀行総裁とのポスト争いだったが、欧州各国に加え、IMF最大出資国の米国や、中国がラガルド氏を支持して決着した。
 就任早々、新専務理事の真価が試されよう。待ったなしの課題はギリシャ危機への対応である。



毎日新聞(社説)
南シナ海 中国の自制が必要だ(全文はここからお入り下さい)

決して「対岸の火事」ではない。
 南シナ海で領有権を争う中国、ベトナム、フィリピンなどの対立が強まっている。中国が艦船活動を活発化させているためで、ベトナムでは市民らの反中デモが続き、フィリピンは28日から米軍との合同軍事演習に入った。やはり領有権を主張する台湾も近く軍事演習を行うとされ、震災対応に忙しい日本にもきな臭い空気が伝わってくる。
思い出されるのは、尖閣諸島をめぐる昨秋の日中摩擦だ。中国が東シナ海や南シナ海で「膨張政策」を取っているのは明白だろう。日本周辺では、九州から台湾、フィリピンなどを結ぶ第1列島線から、伊豆諸島-小笠原諸島-グアムと続く第2列島線へと勢力圏を東に拡大することを狙っていると言われる。中国は最高実力者の故トウ小平氏による韜光養晦(とうこうようかい)(謙虚に能力を隠す)路線を踏み越え、自国の「内海」を拡大して米国と張り合おうとしているようだ。

臓器売買事件 再発防止に議論深めよ(全文はここからお入り下さい)

法律で禁止された臓器売買に、暴力団組員らが介入していた疑いが持たれている。警視庁が臓器移植法違反容疑で捜査中の事件である。
 慢性腎不全を患った東京都内の開業医が、生体腎移植を受けるため、腎臓提供の見返りに暴力団組員らに現金1000万円を渡したとして、組員らとともに逮捕された。
 金銭トラブルから、開業医はこの組員の紹介で養子縁組した元組員からの腎臓提供は断念したが、別の暴力団幹部の仲介で新たな臓器提供者(ドナー)と養子縁組し、昨年、生体腎移植を受けたとされる。



産経新聞(社説
臓器売買 生体移植に厳格な規定を(全文はここからお入り下さい)

あってはならないことがまた起きた。腎臓病を患う医師が暴力団組員に1千万円を渡してドナー(臓器提供者)を紹介させ、生体腎移植手術を受けようとした臓器移植法(臓器売買の禁止)違反事件である。
 臓器売買は5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金が科せられる犯罪だ。しかも高い倫理観を求められる医師が、暴力団員に大金を渡していた。あきれてものがいえない。生体移植に関するルールを見直し、強化を図るべきだ。

玄海原発 再稼働の動きを歓迎する(全文はここからお入り下さい)

原発再稼働の兆しがようやくひとつ、見えてきた。歓迎したい。
 定期検査で停止中の九州電力玄海原発の運転再開を目指し、海江田万里経済産業相が地元の佐賀県を訪れ、古川康知事や岸本英雄・玄海町長に理解を求めた。古川知事は「安全性は確認できた」と前向きに応じ、岸本町長も「私の判断を固めさせてくれた」と、再稼働容認の姿勢をにじませた。
 ここは、菅直人首相自らが地元説得に乗り出すときだろう。



日経新聞(社説)
企業価値向上の力が問われた株主総会(全文はここからお入り下さい)

上場企業の株主総会が29日、ピークを迎えた。投資ファンドが動きを止めた今年の総会は個人株主が企業の成長戦略をただす姿が目立った。電力不足や円高で企業の競争環境は厳しいが、経営者は新規分野の開拓や海外事業拡大など、企業価値を高める力を一段と問われている。
 29日の日産自動車の株主総会では電気自動車の事業戦略で個人株主の質問が相次いだ。日産は大震災で被災した福島県・いわき工場を前倒しで通常操業に戻すなど、生産回復に予定を上回るペースで取り組んでいる。だが株主は収益向上へ休みなく手を打つことを求めている。

多極化時代のIMF改革を
(全文はここからお入り下さい)

フランスのラガルド経済・財政・産業相が国際通貨基金(IMF)の専務理事に選ばれた。注目されるのは欧州不安や国際不均衡への対応だ。だが世界の多極化に合わせたIMFの改革を忘れてはならない。
 ラガルド氏の力量に大きな不安はない。過去最長の4年間にわたって仏財政相を務め、金融危機後の国際的な政策協調や欧州のギリシャ支援などに手腕を発揮してきた。
 しかし実力本位で透明性の高い選考だったとは言い難い。「IMFの専務理事は欧州から起用する」。多くの先進国が慣例に従い、メキシコ中央銀行のカルステンス総裁ではなくラガルド氏を支持した。「先進国主導の密室人事」という新興国の不満はかわせそうにない。



東京新聞(社説)
カツオ来た 次は希望だ 被災地の水産再建(全文はここからお入り下さい)

黒潮に乗ってカツオの群れがやって来た。三陸の海が活気づき、だれもが再生への希望を抱く。海辺の復興街づくりはやはり、水産業の再建からだ。

 カツオが来た。宮城県気仙沼港は、久々の活気に沸いた。「何としてもカツオを揚げる」。漁業、水産関係者、いや街中がこの日を目標に、歯を食いしばって復旧に努めてきた。
 昨年まで十四年連続生鮮カツオの水揚げ量日本一は気仙沼の誇りであり、カツオの到来は、働き手の八割近くが水産に携わる、気仙沼復興の狼煙(のろし)にほかならない。

◆漁業、それとも水産か
◆港は氷があってこそ
◆この街をどうしたい?




社説も社によって扱い方たが違うので面白い。


水曜日 06/29・各社社説

2011年06月29日 14時02分45秒 | 朝日新聞切抜とテレビの切とりと庶民の疑問
11年6月29日 水曜日 06/29・各社社説

東電株主総会関する社説が4社あった。

私達の様に株とは全く縁のない人間が株主総会を見る時、株主は要は持ち株が揚がれば良いのだとおもっていると考えている。
しかし東電株主総会の場合はマイナス要因は山ほどあるがプラス要因は全くない。
考えると福島第一原子力発電所の事故は天災が2で後は人災ではないだろうかか。私は三年後の福島第一原子力発電所の事故はまだ終息していない感じがしているので三年後の東電株主総会を見てみたいが、其れまでこちらがこの世に居ない公算が大だ?笑い

B型肝炎訴訟。今頃和解するならもっとさっさと和解しろと思う。
最近の政治は全く信用が出来ない。ワイドショーでも政治家らしからぬ言動が飛び出す。考えると菅直人首相の退陣より、衆議院解散の方が的もかも分からない。


朝日新聞(社説
退陣3条件―自民党よ大人になって(全文はここからお入り下さい)

菅直人首相が「一定のめど」を口にしてから1カ月近く、やっと中身を明言した。
 第2次補正予算、特例公債法、再生可能エネルギー特別措置法の成立だという。
 はっきりしてしまえば驚く内容ではない。やれやれ、これでようやく政治の混乱が収まり、前へ動きだす。
 と、思いきや、国会は空転している。退陣3条件が整うめどが立たない。
 自民党が、復興関連人事で参院議員を総務政務官に一本釣りされたことに態度を硬化させているのが一因だ。

その2
津波と減災―硬軟備えた街づくりを

津波に強い街をどう築くか。
 3・11後、多くの専門家が反省を胸にきざみながら、議論を進めてきた。たどり着いたのが「減災」「多重防御」の考え方への転換だ。
 従来の津波対策とは、海岸にコンクリート構造物を築き、港や街を守ることだった。波がその高さを越えた時の備えは、実はおざなりだった。大きな被害をもたらした一因だ。
 堤防をどこまでも高く造るわけにはゆかない。ハード対策に加え、土地利用規制、住宅地移転、建物強化、防災教育などを幾重にも組み合わせる。最悪のシナリオでも命は守った上で、被害を最小にする発想だ。
 まずは逃げる対策だ。



読売新聞(社説)
東電株主総会 厳しい声を経営改革に生かせ(全文はここからお入り下さい)

株主の厳しい声を、経営改革にどう生かすか。東京電力が突きつけられた課題は重い。
 28日に開かれた東電の株主総会は、福島第一原子力発電所の事故を受け、大荒れとなった。出席した株主は昨年の3倍近い9300人に達した。所要時間も6時間を超え、東電の記録を大幅に塗り替えた。
 総会では、安全対策の不備や事故収束の遅れ、情報提供の不十分さなどに批判が相次いだ。勝俣恒久会長など、経営陣の責任を問う声も多かった。

B型肝炎訴訟 和解を医療態勢充実の一歩に
(全文はここからお入り下さい)

集団予防接種の注射器使い回しでB型肝炎ウイルスに感染したとして、患者らが国に損害賠償を求めた訴訟は28日、和解することで合意した。
 B型肝炎をめぐる最初の提訴から22年、注射器使い回しを放置した国の責任を認定した最高裁判決からも5年がたつ。
 菅首相は原告の患者らに官邸で面会し、「被害の拡大を防げなかったことは、責任者として断腸の思いです」と謝罪したが、あまりに遅いと言わざるを得ない。
 和解合意により、肝がんや肝硬変など、感染に起因する症状に応じて3600万~50万円の和解金が支払われる。



毎日新聞(社説)
東電株主総会 社内論理より安全守れ(全文はここからお入り下さい)

福島第1原発事故を起こした東京電力の株主総会が開かれ、出席者数は過去最高、開催時間も過去最長を大きく更新した。株主からの質問は、取締役報酬や企業年金の減額、損害賠償、原発の安全対策など極めて多岐にわたった。今回の事故に対する経営責任、さらには原発事業のあり方が、厳しく問われているということだ。
 「東電の体質を変えないと何度も事故は起きる」。株主の間から上がった批判を東電経営者は重く受け止めるべきだ。07年の新潟県中越沖地震で東電柏崎刈羽原発が被災して以降、原発震災はありえない「仮想事故」ではなくなった。東北沖の巨大地震の危険性についても、2年前に経済産業省の審議会で取り上げられたが、東電の安全対策には生かされなかった。

税と社会保障 決めた事はやり遂げよ(全文はここからお入り下さい)

被災地復興に必要な補正予算は当然急がねばならない。再生可能エネルギーの買い取り法案も大事だろう。だが、6月末までに「やる」と決めていながら、まだ果たせていない重要な課題があることを菅直人首相は忘れていないか。
 税と社会保障の一体改革だ。政府は20日までに与党の同意を得て、政府案を最終決定する方針だった。だが財源となる消費税を「15年度までに10%まで引き上げる」とする提案に民主党から反対が噴出、意見集約できない事態に陥っている。国民新党も増税に強く反対しており、月内の閣議決定が危ぶまれている。



産経新聞(社説)
民主党 「人災」の共犯になるのか(全文はここからお入り下さい)

菅直人首相の首に鈴をつけるどころか、衆院解散・総選挙をちらつかされてしまった。28日の民主党両院議員総会の印象である。
 民主党としては、首相に退陣時期の明確化を求め、東日本大震災からの復旧・復興が進まない現状を打開する機会とすべきだった。
 だが、執行部や所属議員は、首相に党代表解任動議を突き付けるなど具体的行動はとらなかった。これでは政治空白の拡大は止めようもない。政権政党の責任が厳しく問われている。
 あとは8月末の国会会期末まで様子を見るというのだろうか。首相の居座りを許す民主党も「人災」の共犯とみなされよう

復興本部始動 早く早く、とにかく早く(全文はここからお入り下さい)

 東日本大震災の被災地では、政府の復旧・復興の取り組みが遅々として進んでいないことに、いらだちと怒りが極限まで達しつつある。
 震災から3カ月半が過ぎ、ようやく政府の復興対策本部(本部長・菅直人首相)が始動したが、あまりに遅すぎる対応だ。その遅れが被災者をより苦難のふちに追い込んでいることをまず認識すべきだ。
 政府は7月中に復興の基本指針をまとめ、それに沿って9月以降、本格的な復興予算となる今年度第3次補正予算を編成するというが、時間をかけすぎだ。
被災自治体は、すでに復興に向けた独自の計画づくりに動いている。政府は地元自治体に予算と権限を積極的に与え、早期の復興を達成できるよう支援すべきだが、それができていない。
 とりわけ足かせになっているのが財源の問題だ。



日経新聞(社説)
長時間総会でも晴れぬ東電株主の不安(全文はここからお入り下さい)

福島第1原子力発電所の事故を起こした東京電力が28日、定時株主総会を開いた。個人株主を中心に出席者数は9309人と、過去最多だった昨年総会の3倍近くに達した。所要時間も6時間超と、東電としては最も長い総会になった。
 東電の株価は事故の直前に比べ、7分の1程度になっている。自分の財産が大幅に減ってしまった株主が、さまざまに意見表明を競ったのは自然なことだ。
 議事の進行を妨げるような一部株主のふるまいも見られたが、原発事故の経営責任や損害賠償の支払いなどに関する質問も多かった。
 そうした株主の声を、東電の経営陣は正面から受けとめるべきだ。東電を実質的に管理することになるといえる政府も、総会で聞かれた株主の不安と疑問に耳を傾けてほしい。

外国看護師らを定着しやすく(全文はここからお入り下さい)

政府は経済連携協定(EPA)に基づく看護師や介護士候補者の受け入れについて、ベトナムを新たに対象とする方針を決めた。タイ、インドからの受け入れ要請は国内状況を踏まえ改めて検討するとした。
 経済のグローバル化が進み日本が人口減少期に入るなかで、専門技術を持つ外国の人材の受け入れは欠かせない。看護師・介護士の確保は高齢化する社会の緊急課題でもある。広く人材の受け入れを進め、定着してもらうことが重要である



東京新聞(社説

電力株主総会 原発論議もっと深く(全文はここからお入り下さい)

東京電力の株主総会で株主提案の「脱原発」が論議された。否決はされたが、深刻な事故は株主の脱原発の議決権行使を確実に増やしている。なお原発に頼るのか。全国民で論議を重ねたい。
 一向に事故の収束が見通せない東京電力の福島第一原発。関東、中部地方などにも広がる放射能汚染。総会に出席した株主は昨年のほぼ三倍、一気に九千二百人に膨らんだ。未曽有の事故が株主の関心を呼び起こしたようだ。
 しかし、東電の勝俣恒久会長らは「史上まれな巨大地震や津波の影響で事故を起こしてしまった」を繰り返し、国民が関心を強める脱原発と正面から向き合うことはなかった。

B型肝炎和解 ワクチン行政の再生を
(全文はここからお入り下さい)

B型肝炎集団訴訟は、原告、国双方による和解の基本合意書の調印で事実上終結した。厚生労働省は集団感染が防止できなかった点を反省し、予防接種行政の改善・強化を図ってもらいたい。
 調印式のあと菅直人首相と細川律夫厚生労働相は、予防接種の際の注射器の使い回しが原因で、B型肝炎ウイルス(HBV)感染の発生と拡大が防げなかったことを「国の責任」として率直に認め、原告に謝罪した。




火曜日 06/28・各社社説

2011年06月28日 16時03分14秒 | 朝日新聞切抜とテレビの切とりと庶民の疑問
11年6月28日 火曜日 06/28・各社社説

今日は抗ガン剤の副作用で体の方が云うことが利かず初めて手抜きの社説を上げるのをお許し願いた

 興関連人事二関わる社説が数社あった。思うに首相が辞めると閣僚もやめる,と云うことは死に体になった大臣を作るより少しでも長く続けられる閣僚を作るのが本筋なのではないだろうか。考えると菅内閣は早急に撤退すべきだと思う。



朝日新聞(社説)
その1
興関連人事―被災者を忘れてないか(全文はここからお入り下さい)


 東日本大震災から3カ月半、菅直人首相がきのうようやく、復興担当相に松本龍防災担当相を任命した。新たに原発事故の担当相も設け、細野豪志首相補佐官を就けた。
 遅ればせながら、復興に向けた政府の体制が整った。そう前向きに評価したいところだが、内実は何とも心もとない。
 被災者支援に携わってきた松本氏の起用は、仕事の継続性を重視したといえる。だが、菅政権の震災対応への世論の評価は厳しい。各省を使いこなせず、政策の立案、実行に迅速さを欠いたからだ。松本氏もその内閣の一員だった。

その2
君が代判決―判事の声に耳を澄ます

公立学校の卒業式などで教員を起立させ、君が代斉唱を命じることは、思想・良心の自由を保障した憲法に違反するか。この問題をめぐり、最高裁の三つの小法廷が相次いで判決を言い渡した。小法廷の審理には加わらない長官を除く計14人の裁判官の見解が出そろった。
 うち12人が命令は合憲と判断した。これに対し「精神的自由権に関する問題を、一般人(多数者)の視点からのみ考えることは相当でない」(宮川光治判事)などと、反対意見を明らかにしたのは2人だった。学説の多くが違憲説をとるなか、民主主義社会の基盤である基本的人権の重みを、憲法の番人はどうとらえているのか。疑問と懸念を残す結果となった。



読売新聞(社説)
首相退陣条件 復興へ政治空白長引かせるな(全文はここからお入り下さい)

菅首相が、これまであいまいにしてきた退陣の「条件」について、記者会見で明らかにした。
 第2次補正予算案、電力会社に自然エネルギー買い取りを義務づける「再生可能エネルギー特別措置法案」、赤字国債の発行を認める特例公債法案の成立を挙げた。
 だが、首相が決めた新布陣で、政府・与党が一体となり、野党の協力も得て、こうした法案などをすんなり成立させられるのか、疑問だ。これ以上、政治空白や政策の停滞を長引かせてはならない。早期の辞任を改めて求めたい。

防災会議提言 実効性ある巨大津波対策急げ(全文はここからお入り下さい)

東日本大震災の教訓を防災対策にどう生かすべきか。政府の中央防災会議の専門調査会が、政府と自治体に津波想定の抜本的見直しを求める提言をまとめた。
 今回の震災では、津波の規模や被害など、すべてが、これまでの政府の想定を超えた。避難対応が間に合わず、被害が拡大した。
 提言が、津波想定の甘さを認めたのは当然である。実効性のある津波対策へ、政府や自治体は対応を急がねばならない。



毎日新聞(社説)
地震・津波対策 「想定不能」を心に刻め(全文はここからお入り下さい)

地震や津波の想定には限界がある。東日本大震災の被災地を訪ねると、その現実が改めて胸に迫る。
 大津波は、命と生活を守るはずだった防波堤を破壊し、防潮堤を乗り越えた。海など見えない内陸にまで浸水し、爪痕を残した。
 中央防災会議の専門調査会は、今週まとめた地震・津波対策の中間報告で、今回の被害が想定とかけ離れていたと認めた。私たちは今こそ、地震・津波に対する防災の考え方を根本的に改めなくてはならない。

首相退陣条件 延命優先せぬ幕引きを(全文はここからお入り下さい)

やっと「一定のめど」の中身が示された。東日本大震災の政府復興対策本部の発足にあたり、菅直人首相は原発事故担当相に細野豪志首相補佐官を昇格させるなど閣僚人事を行った。首相は人事を終え記者会見にのぞみ、自らの退陣の条件が2次補正予算案、特例公債法案、再生可能エネルギー法案それぞれの成立であることを初めて明言した。
 これまで首相が自らの役割をはっきりさせなかったことが与野党の疑心暗鬼を生み、無用の混乱を広げてきた。遅きに失した表明とはいえ、3条件で身を引くのは現状では妥当な線と言える。与野党は延長国会で合意形成に全力を挙げ、政治の歯車を前に回すべきである。



産経新聞(社説)
中央防災会議 「想定外」の教訓を生かせ(全文はここからお入り下さい)

東日本大震災を受けて地震・津波対策の見直しを検討している国の中央防災会議専門調査会が、中間報告として「今後の津波防災対策の基本的な考え方」をまとめた。
 専門調査会は、中間報告を被災地の復興計画や全国各地の防災対策を後押しするものと位置づけている。自治体や住民による実効性のある防災対策の核とし、不備を是正すべきだ。
 中間報告は、「科学的知見をベースに、あらゆる可能性を考慮した最大級の地震・津波を検討していくべきだ」とした。大震災では貞観地震(869年)や慶長地震(1611年)などの過去の巨大津波の知見が防災対策に反映されず、結果的に「想定外」の巨大津波が甚大な被害をもたらした。
 その痛切な反省を根底に、想定の上限を外して「想定外」をなくそうという試みである。

閣僚人事 延命の悪あがきにすぎぬ(全文はここからお入り下さい)

民主党は、菅直人首相の居座りを放置するつもりだろうか。
 首相は蓮舫行政刷新担当相を退任させて細野豪志首相補佐官を原発事故担当相とし、江田五月法相に環境相を兼務させるなど復興対策本部始動への閣僚人事を行った。
 27日夜の会見で首相は第2次補正予算案、再生エネルギー特措法案、特例公債法案のいずれも成立させることを退陣に向けた「一つのめど」として挙げた。
 これまでより踏み込んだ発言といえるが、相変わらず退陣時期を明示していない。政治空白は広がる一方ではないか。



日経新聞(社説)
政治混乱を拡大させる人事と首相発言(全文はここからお入り下さい)

菅直人首相は27日、松本龍防災担当相を復興対策担当相、細野豪志首相補佐官を原発事故担当相に任命する閣僚人事を決めた。
 退陣表明した首相が閣僚入れ替えに動くのは異例だ。参院自民党から浜田和幸氏を総務政務官に起用したことには野党が猛反発しており、混乱を拡大させるような判断は首をかしげざるを得ない。
 首相は同日夜に記者会見し、人事の目的について「震災に対する復旧・復興を進め、原発事故の再発を防止する体制を作る」と説明した。震災対応や原発事故に「一定のメドがついた段階」としてきた退陣の時期に関しては(1)赤字国債発行法案(2)今年度第2次補正予算案(3)再生エネルギー特別措置法案――を挙げて「この3つの成立」と明言した。

コメ先物を農業改革の一歩に(全文はここからお入り下さい)

農林水産省は近く、東京穀物商品取引所などが申請したコメ先物の試験上場の適否を決める。コメの価格が決まる市場ができ、生産者や卸会社などに価格変動リスクを回避する手段を提供する意味は大きい。農水省と市場関係者は市場が機能し農業改革に結びつくよう努力すべきだ。
 東穀取は関東産コシヒカリを、関西商品取引所は北陸産コシヒカリを上場商品とする計画だ。農水省が上場を認可すれば、国内で72年ぶりにコメの先物取引が復活する。



東京新聞(社説)
菅内閣人事 復興推進できる態勢か(全文はここからお入り下さい)

 菅直人首相が政務三役人事を行った。新設の復興対策担当相に松本龍防災担当相を充て、原発事故担当相も新設したが、政権の手詰まり感は否めない。復興を強力に推進する態勢には程遠い。
 小幅にとどまった今回の“内閣改造”では、松本復興担当相のほか新設した原発担当相に、これまでも原発事故対応を担っていた細野豪志首相補佐官を起用した。
 東日本大震災や福島第一原発事故対応に一定のめどがつくまでは辞任に抵抗する姿勢を示す首相の思いが表れた形ではある。

中央防災会議 反省踏まえた抜本策を(全文はここからお入り下さい)

大震災の教訓の一つは、従来の防災計画が甘すぎた点だ。国の中央防災会議は、過去の巨大地震を想定外にしていたと反省した。原発事故がもたらす災害対策も、根本的に見つめ直してもらいたい。
 「八六九年の貞観三陸沖地震などを考慮の外においてきたことは、十分反省する必要がある」。同会議の専門調査会は、今後の津波対策に対する中間報告の中で、そう述べた。もっと早く気付くべきだった。なぜ「考慮の外」と扱ってきたかの検証も必要だ。
 これまでの防災基本計画の見通しがいかに甘かったかは、被害想定の数字で明らかだ。明治三陸地震タイプのケースを想定して、死者数を約二千七百人と見積もっていた。現実には死者・行方不明者は約二万三千人にのぼった。


月曜日 06/27・各社社説

2011年06月27日 13時04分32秒 | 朝日新聞切抜とテレビの切とりと庶民の疑問
11年6月27日 月曜日 06/27・各社社説

昨日からPCのソフトのトラブルで修復に手間どりまりました。
今日は三社が岩手県の「平泉」が世界文化遺産に、東京都の「小笠原諸島」が世界自然遺産に、登録されることが決まった。と社説にあったが政治の鬱陶しい話と違い清々しい。被災地の観光の目玉になることを期待としたい。



朝日新聞(社説)
その1
電力株主総会―原発リスクを問い直せ(全文はここからお入り下さい)

 原発事故がもたらした未曽有の事態に、株主たちがどう向き合うか。
 電力10社の株主総会が28、29日に開かれる。原発を持つ9電力のうち6社で、原発撤退などを求める株主提案が出された。
 事故を起こした東京電力では、402人の株主が(1)古い原発から順に停止・廃炉(2)新設・増設は行わない、と定款を改めるよう求めている。定款変更には3分の2以上の賛成が必要で、ハードルは高い。
 ただ、議案の賛否をアドバイスする大手助言機関の一部がこの提案への賛成を促しており、これまで賛成が5%程度だった反原発提案がどれだけ支持を得られるかに注目が集まる。

その2
南シナ海―多国間の枠組み支援を

強大になる一方の隣国とどう折り合ってゆくか。経済の依存は深まり、安全保障面では圧力が強まる――。頭を悩ますのは日本だけではない。
 ベトナムで反中国デモが繰り返されている。街頭活動を厳しく制限してきた一党独裁下では極めて珍しい光景だ。
 先月下旬、ベトナム沿岸に近い南シナ海で、中国船がベトナムの石油探査船の調査ケーブルを切断したことが発端だ。
 ベトナムは、中国船が自国漁船に発砲するなど侵犯行為を重ねて
 フィリピンもスプラトリー(南沙)諸島の自国領に中国が建造物を構築したと抗議した。



読売新聞(社説)
原子力の安全 司令塔と責任の所在が見えぬ(全文はここからお入り下さい)

 原子力発電所の安全を確保する司令塔役は、政府のどの機関が果たすのか。福島第一原発の事故以来、それが分かりにくい状態が続いている。

 従来は、内閣府に置かれた「原子力安全委員会」が責任を持って対処することになっていた。
 委員は専門家5人で、事務局に約100人の職員がいる。原発を新設する際の「安全設計指針」などを定めたり、事故時に、政府や自治体が取るべき対応を「防災指針」にまとめたりしてきた。
 この安全設計指針に基づき、経済産業省の原子力安全・保安院が原発設置申請を審査し、それを安全委が点検して漏れを防ぐ、二重チェック体制になっている。
 安全に重大な懸念がある場合は首相を通じて関係府省、機関などに勧告する強い権限もある。
 ところが、今回の事故で、安全委はほとんど表に出て来ない。

世界遺産 復興を後押しする「平泉」登録(全文はここからお入り下さい)

岩手県の「平泉」が世界文化遺産に、東京都の「小笠原諸島」が世界自然遺産に、登録されることが決まった。
 国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)による2008年の審査では、平泉の「文化的景観」をアピールしたが、登録は見送られた。再挑戦の今回は、「浄土思想の表現」であることを強調し、ようやく悲願を果たした。
 東日本大震災後、めっきり減った観光客が戻ってくるきっかけとなろう。復興への心の拠(よ)り所にもなる。何より、被災地への大きな励ましとなるにちがいない。
 平安時代末期の12世紀、平泉では奥州藤原氏の下で、洗練された仏教文化が開花した。中尊寺・金色堂をはじめとする文化遺産は、浄土思想を背景に平和の楽土を実現させようと造られたものだ。



毎日新聞(社説)
世界遺産登録 その精神を重んじたい{/arrow_r/}(全文はここからお入り下さい)

「小笠原諸島」(東京都)が世界自然遺産に、続いて「平泉」(岩手県平泉町)が世界文化遺産に登録されることが決まった。いずれも、地元の人たちが大切にしてきた遺産が人類共通の財産と認められたもので歓迎したい。特に「平泉」は東北地方で初めての文化遺産で、被災地復興のシンボルになると期待される。
 「小笠原諸島」は東京湾から約1000キロ南にある島々。大陸から隔絶されたところで、多彩な生物が独自の進化を遂げ、「東洋のガラパゴス」と呼ばれる。行政だけでなく、島民も主体となって外来種の排除など、自然保護活動に取り組んできたのが高く評価された形となった。

20年五輪東京招致 被災地の共鳴が必要だ(全文はここからお入り下さい)

2016年大会の招致に失敗した東京都が20年五輪・パラリンピックの招致に再び名乗りを上げた。
 16年夏季五輪の開催地は2年前、「南米大陸で初の五輪開催」を掲げたリオデジャネイロが選ばれた。4都市で唯一、五輪開催の経験がある東京は2回目の投票で脱落した。
 ほとんどの競技会場を半径8キロ圏内に収めたコンパクトな計画と、太陽光パネルなど最新技術を駆使し、環境に配慮するとした東京の開催計画は高い評価を受けた。しかし、東京の足を引っ張ったのは地元住民の支持率の低さだった。投票前、国際オリンピック委員会(IOC)が実施した調査では支持率は55・5%で4都市の中で最低だった。



産経新聞(社説)
IAEA提案 日本は潮流を読み誤るな(全文はここからお入り下さい)

東京電力福島第1原子力発電所の事故を踏まえて、原子力発電の安全強化策を討議していた国際原子力機関(IAEA)の閣僚級会合が議長総括を発表して閉幕した。
 チェルノブイリに続く今回の過酷事故から導き出された多くの教訓を、世界の原子力発電所の安全運転や事故時の緊急対応などに反映していくための合意が得られた。
 日本は事故の収束に全力を傾注するとともに、透明度の高い情報発信を続けることで、世界の不安解消に努めねばならない。それが事故を起こした国の責任だ。

熱中症対策 高齢者はエアコン使おう(全文はここからお入り下さい)

梅雨の晴れ間に日本列島を襲った猛暑で早くも「猛暑日」(最高気温35度以上)を記録した都市が相次ぎ、39度を超えたところもある。寝苦しい熱帯夜を過ごした人もいるだろう。
 昨年は熱波のために熱中症で倒れる人が急増したが、今年の夏も厳しそうだ。気象庁の長期予報によると、昨年ほどではないものの、平年よりは暑い夏という。福島原発事故に伴う「節電」の要素も加わる。被災地も含めて、熱中症の発生リスクが昨年以上に高くなる可能性もある



日経新聞(社説)
ユーロ危機の克服へ国際支援と圧力を(全文はここからお入り下さい)

 ギリシャの財政危機を打開する決め手が見つからない。欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)は、昨年5月に続く追加的な金融支援を決めたが、まだ安心はできない。
 金融支援には、厳しい条件がついた。ギリシャのパパンドレウ政権は月内に国会で採決する予定の財政再建法案を成立させ、一段の歳出削減や増税を実行しなければならない。
 給与削減に怒る公務員など、ギリシャ国民には緊縮財政への反発も大きいようだ。だが、24億ユーロの国債の償還期限は7月15日に迫り、債務不履行(デフォルト)が現実味を帯びている。他のEU加盟国が財政改革を強く迫るのは当然である。

世界遺産を持つ誇りと責任
(全文はここからお入り下さい)

平泉(岩手県平泉町)と小笠原諸島(東京都小笠原村)が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録されることが決まった。
 登録をきっかけにして観光客を集め地域の活性化を図りたいという声は大きい。それは当然だろうが、世界遺産とはそもそも、全人類の財産として後世に残すにあたいすると国際的に認めるという趣旨で選ばれるものだ。誇りに思うと同時に保全にも十分気を配り、責任をもって次の世代に伝えたい。



東京新聞(社説)
週のはじめに考える 退陣騒動と原発の落差(全文はここからお入り下さい)

菅直人首相の退陣騒動には、あきれました。その陰で東京電力・福島第一原発では恐ろしい事態が進行しているようです。政治は何をしているのか。
 民主党政権になって、民主党の有力政治家が「辞めるのやめた」と開き直るのは、これで何回目になるのでしょう。
 鳩山由紀夫前首相は政権を退陣した後、衆院総選挙には出馬せず、政界から引退する意向を表明しました。ところが、しばらくすると引退を撤回し、今回の菅退陣騒動では決定的局面で首相に引導を渡す役割を果たしました。実際には、渡し損なったのですが。

◆相次いだ「辞める」発言
◆地面にめり込む核燃料
◆現実をしかと見つめよ



日曜日 06/26・各社社説

2011年06月26日 15時07分02秒 | 朝日新聞切抜とテレビの切とりと庶民の疑問
11年6月26日 日曜日 06/26・各社社説

今日は全社が復興構想会議の提言がに付いての社説だった。内容も各社それぞれ微妙に違うが目指す方向だけは同じなのだろう。二社が増税が先行していると有ったが政府のやることはそんなものだとしらけている。
政治のことは庶民にとって難しくて分からないとこが多い、が其の為その判らないところを政治家は政治は素人に分からないと政治を利用し難しくしている感じがする。


朝日新聞(社説)

その1
復興提言―さらなる深化が必要だ(全文はここからお入り下さい)

「被災地の人々と心を一つにし、全国民的な連帯と支えあいのもとで、被災地に希望のあかりをともす」。そううたった復興構想会議の提言が菅直人首相に手渡された。
 「地域・コミュニティー主体の復興を基本とする」「来るべき時代をリードする経済社会の可能性を追求する」といった原則を掲げ、復興への様々な処方箋(しょほうせん)を盛り込んだ。
 具体策では、「減災」のためのまちづくりや産業再興について、被災地の実情に合わせた選択肢を提示している。市町村の能力を最大限に引き出す「復興特区」の活用も挙げた。21世紀の産業を育てる再生可能エネルギーの拠点を福島などで展開する案もうなずける内容だ。

その2
財源問題―政治は責任を果たせ


大震災からの復興策、税と社会保障の一体改革――。日本が直面する2大テーマをめぐる議論が節目を迎えている。

 いずれも問題は一つに集約されると言ってもいい。
 財源だ。
 税と社会保障では、今月初めに示された政府原案が「2015年度までに消費税率を10%まで引き上げる」という目標を掲げたのに対し、民主党の調査会で異論が噴出した。
 いわく、退陣表明した首相のもとで重要な問題を決めるべきではない。デフレから脱却できていないのに増税を宣言すべきでない……。そんな主張が声高に繰り返されてきた。
 一体改革案を6月中に閣議決定することは、菅政権の公約である。さすがに、ここにきて前向きな意見も出始めた。



読売新聞(社説)

構想会議提言 復興を日本再生につなげたい(全文はここからお入り下さい)

東北の被災地の復興を日本全体の再生にもつなげたい。
 復興構想会議の提言がまとまった。復興の主役となる市町村の要望を極力盛り込み、政府が地域の自立を支援する姿勢を明確にした。
 大災害を完全に封じるのではなく、被害を最小限にする「減災」の考え方に基づく新しい地域づくりを掲げている。復興の基本指針としては妥当だろう。
 政府は提言を肉付けし、具体化へ最大限努力する必要がある。

男女共同参画 「30%目標」へ環境の整備を(全文はここからお入り下さい)

女性の能力を活用していくことが、より一層の活力をこれからの日本社会にもたらすだろう。男女共同参画の一つの意義もそこにある。
 政府は、社会のあらゆる分野で指導的地位に女性が占める割合を、2020年までに少なくとも30%程度にすることを、03年から目標に掲げている。
 しかし、現在の達成率は10%に過ぎない。今年の男女共同参画白書は、多くの分野で女性の参画がまだまだ不十分だとして、取り組みの強化を求めている。
 既に米国では42%、ドイツは37%に達しており、欧米諸国との差は際だっている。



毎日新聞(社説)
論調観測 国会会期延長 正常化か、早期退陣か(全文はここからお入り下さい)

 会期末ぎりぎりの22日に、国会が会期延長を決めた。その1週間前、菅直人首相は再生エネルギー法の早期制定を求める勉強会に参加し、「国会には菅の顔をもう見たくないという人がたくさんいる。本当に見たくないのか。それなら、この法案を早く通した方がいい。その作戦でいきます」と満面の笑みで宣言した。
 冗談ではなかった。自ら政策課題を付け加えた首相は粘り腰を見せ、退陣をめぐる駆け引きから、会期の延長幅は二転三転した。結局、70日間で決着したが、国会はまともに機能するのか。各紙が、23日の社説で取り上げた。
 まず、首相を含めた国会全体で正常化を図るべきか、首相の早期退陣かで論調が分かれた。
山積する課題に取り組むため、もともと内閣不信任案提出に反対する一方、大幅延長を主張してきた毎日は「バナナのたたき売りではあるまいし、与党の延長幅提示の混乱は目に余る」とドタバタ劇を批判。その上で、「貴重な70日間。今度こそ与野党が協力して被災地を正面から見据えた政治を」と国会全体での取り組みを求めた

復興構想会議提言 「希望」は政治に託された
(全文はここからお入り下さい)

悲惨のなかの希望」との表題に足る中身だろうか。東日本大震災の被災地の復興ビジョンを検討していた政府の復興構想会議(五百旗頭真議長)が提言をまとめ、菅直人首相に提出した。
 復興財源として基幹税を中心とする臨時増税の検討を求め、復興特区を盛り込むなどの方向性はおおむね評価できる。だが、震災から100日を経た段階の提言として具体論はなお、踏み込み不足だ。断固として国が復興に取り組むメッセージが被災地に伝わるか、こころもとない。
 構想会議は4月11日に発足し、約2カ月半にわたり議論を重ねた。避難などで災害時の被害を最小限に抑える「減災」の重視、市町村を復興の主役と位置づけたこと、自然エネルギーの東北地方への導入の加速を指摘した点などの方向性は賛成だ



産経新聞(社説)

復興構想会議提言 増税ありきは筋が違う(全文はここからお入り下さい)

政府の東日本大震災復興構想会議(議長・五百旗頭(いおきべ)真防衛大学校長)がまとめた提言に対する最大の疑問は、復興計画の中身が示されていないのに増税の必要性ばかり強調していることだ。
 提言は副題を「悲惨のなかの希望」とした。災害の人的・物的被害を減らす「減災」の考えに基づく地域づくりや産業振興、雇用創出の重要性などが盛り込まれているが、被災地の切実な要望に応えられる内容なのだろうか。
 菅直人首相は復興構想会議の提言を待って本格的な復興予算を編成するという無責任な態度に終始してきた。これでは政府は「不作為」を問われよう。

特区」などで問われる実行力
◆不作為ではないのか




日経新聞(社説)
政府は復興会議の提言の肉付けを急げ(全文はここからお入り下さい)

政府の復興構想会議は25日に提言をまとめ、菅直人首相に提出した。政府は被災地の復興を後押しするために提言の具体化を急ぐべきだ。
 提言は「新しい地域のかたち」、「くらしとしごとの再生」など4章で構成されている。自然災害による被害をできるだけ最小化する「減災」を基本に、被災地を被害状況や地理に応じて5つに分類し、復興のあるべき姿を描いている。
 復興の主体を住民に身近な市町村と明記したうえ、被災地の要望を生かした提言になった点は評価したい。例えば、特区制度の創設では地元の漁協が優先的に取得できる漁業権の法人への開放などを盛り込んだ。宮城県が強く求めていた内容だ。
 被災自治体向けに自由度が高い交付金や基金を設ける点もうなずける。国が補助金を配る場合、施設の基準などが一律となり、地域の実情に合わない事例が出てくるためだ。


石油備蓄放出の効果と副作用
(全文はここからお入り下さい)

 日米欧など先進28カ国で構成する国際エネルギー機関(IEA)が、加盟国に義務付けている原油や石油製品の備蓄の放出を発表した。放出量は合計6000万バレルで、日量200万バレルの放出を30日間続ける。
 IEAの備蓄放出は、1991年の湾岸戦争、2005年のハリケーン・カトリーナの米襲来時に次いで3回目。市場の供給不安に即応した過去2回と異なり、今回の備蓄放出は市場の想定外の決定だ。
 意外感は大きく、直後の市場では原油相場が大幅に下落した。その一方で「なぜ今、備蓄放出なのか」という疑問が広がっている。原油やガソリンの価格引き下げを狙って、米国など先進国政府が市場に介入したという印象がぬぐえないからだ。



東京新聞(社説)

復興構想 増税だけが決まるのか(全文はここからお入り下さい)

政府の復興構想会議が「復興への提言」をまとめた。東日本大震災から三カ月半とは遅すぎる。しかも具体的なのは増税だけではないか。特区構想には中身がない。これでは被災地が泣く。
 会議のメンバーには気の毒な面もある。まず復興構想会議の議論を先行させ「提言を受けてから、政府が予算や新規立法、制度改正を検討する」という手順を決めたのは菅直人政権だ。
 その結果、提言がいまになって出てきた。これから予算や法律をつくるにしても、実際に政策が動き始めるのは、どんなに早くても秋以降になる。

原発精神的損害 裁判外手続きも活用を
(全文はここからお入り下さい)

福島原発事故で避難を強いられた住民の精神的苦痛がいくらになるのか国が賠償の目安を示した。交通事故の慰謝料が参考とされたが釈然としない。被害者が納得できるよう説明を尽くすべきだ。
 原発事故に伴う損害賠償の指針づくりをしている国の原子力損害賠償紛争審査会は、被害者の精神的損害について一人当たり月額十万円を賠償の目安と決めた。
 国の指示で避難した人が対象となる。体育館や公民館といった避難所で生活する人はプライバシーが侵害されたり、不便を被ったりして苦痛が大きいとみて二万円を上乗せする。



土曜日 16/25・各社社説

2011年06月25日 13時42分51秒 | 朝日新聞切抜とテレビの切とりと庶民の疑問
11年6月2日 土曜日 16/25・各社社説

今日は菅総理の再生可能エネルギーの割合を20年代の早期に20%を表明したのは支持したい。
電力業界の事ばかり考えていては脱原発は不可能だ、私たち庶民も少々高くつく電力も買わねばならぬリスクを背負っても仕方がない時代を迎えたと思うべきだろう。

もう一つ行政のもたもたは目に余りあまる。復興相に松本氏は東日本大震災発生から100日以上たってからである。阪神大震災のときは大地震発生から三日後に地震対策担当相が決まっている。スローモーさには驚きだ。


朝日新聞(社説)
その1
楽天脱退―財界は「進取の精神」を(全文はここからお入り下さい)

楽天が、経団連に退会届を出した。電力事業のあり方などをめぐり、方向性の違いが明らかになったためだという。
 会長兼社長の三木谷浩史氏は、楽天をネット業界を代表する企業に育て上げた起業家だ。TBS株の買収などで物議をかもしたりもしたが、破天荒で従来の経営スタイルを壊すイメージが強い旧ライブドア時代の堀江貴文氏らと比べると、財界人の受けもよかった。
 その三木谷氏でも、今の財界は見切りをつけざるをえない対象ということらしい。
確かに、東日本大震災後の経団連の動きは、ずいぶん鈍い。民主党政権への不満や批判こそ目立つものの、自らの提言や行動に新味はない。とりわけ、原発事故への対応や発電と送電の分離をはじめとする電力改革問題については、米倉弘昌会長による現状追認、電力業界寄りの発言が繰り返されている。
 電力会社は、財力の面でも政治力の面でも、財界の中心的な存在として君臨してきた。

その2
二重ローン―前例にとらわれるな

大震災からの復興を阻む障害のひとつに二重ローン問題がある。資財を失って借金だけが残ってしまい、再起に必要な資金を借りられなかったり、新旧のローンで二重の負担を強いられたりする問題だ。残った借金は1兆円ともいわれる。
 政府がようやく対策をまとめ、民主、自民、公明3党で拡充策を協議している。
 古い借金の返済期間を延長したり、金利を減免したりする。返済免除を受けても自己破産扱いにせず、新たな借金をしやすくする。金利も低く抑える。損失がかさんだ金融機関には公的資金を入れやすくする――といった項目が並ぶ。いずれも当然のことだろう。



読売新聞(社説
石油備蓄放出 原油高をけん制する協調策(全文はここからお入り下さい)

 世界経済の波乱要因になっている原油高を食い止める必要がある。
 日米など28か国が加盟する国際エネルギー機関(IEA)は、原油や石油製品などの備蓄を協調して放出することを決めた。
 放出総量は6000万バレルで、各国が1か月間放出を続ける。IEAの決定を受けて、米国政府は3000万バレルの原油放出を決め、日本政府も、ガソリンなど石油製品790万バレルの放出を発表した。
 ニューヨーク原油市場の指標価格は、今春以降、1バレル=100ドル超に高騰していたが、消費国の備蓄放出が決まると、一時、90ドルを割り込んだ。

駐留米軍撤収 アフガン治安を見極め慎重に(全文はここからお入り下さい)

10年近く続いた長い戦争も、ようやく終わりへの道筋が見え始めたということだろう。
 オバマ米大統領が、アフガニスタン駐留米軍の撤収計画を発表した。年内に1万人、来年夏までにさらに2万3000人が戦地を離れる。
 残る米軍6万8000人も、アフガン治安部隊に権限を移譲するのに伴って、順次、帰国させていく方針という。治安支援に部隊を派遣している英独仏など他の国々も本格的に引き揚げる予定だ。



毎日新聞(社説)
再生エネルギー 政局と絡めず着実に(全文はここからお入り下さい)

再生可能エネルギーがにわかに脚光を浴びている。太陽光や風力による電気を電力会社が買い上げる法案の成立を、辞任する条件のひとつとして菅直人首相が掲げたからだ。
 発電コストが高いうえ、不安定な電源の拡大は電力の質に影響するとして、電力会社は再生可能エネルギーの活用に消極的だった。
 しかし、福島での原発事故によって地震国の日本が抱えるリスクを痛感させられた。政府はエネルギー政策を見直すことになり、電力に占める再生可能エネルギーの割合を20年代の早期に20%を超える水準にすると、菅首相は表明した。
原発への依存度を下げ、再生可能エネルギーの活用を進めることは、震災後の日本の課題だ。にもかかわらず、政局を乗り切るための手段として取り上げられている。残念なことで、着実に推進していくべき課題として取り組んでもらいたい。

B型肝炎和解協議 国の信頼取り戻すため(全文はここからお入り下さい)

社会を守るために国が義務付けた予防接種でB型肝炎に感染した人が大勢いる。死亡したり重症の肝硬変になった人もいるが、国は何ら救済してこなかった。06年に最高裁判決で国の責任が確定してからもである。たしかに感染した人すべてが発症するわけではなく、予防接種が原因と立証するのが難しい人もいる。何よりも巨額の賠償金が必要になることが国をためらわせてきたのだろう。そして、私たちもそういう国を黙認してきたのである。



産経新聞(社説)
復興相に松本氏 権限委譲し遅れ取り戻せ(全文はここからお入り下さい)

東日本大震災発生から100日以上たって、ようやく新設の復興対策担当相に松本龍防災担当相が内定した。
 阪神大震災では発生から3日後に、当時の村山富市首相が自民党の小里貞利氏を地震対策担当相に起用した。それに比べ、復興への覚悟とスピード感の違いに唖然(あぜん)とするが、これまでの「失政」を少しでも改めてもらいたい。
 復興基本法に基づき、当面の復興の実施体制となる復興対策本部(本部長・菅直人首相)は週明けに始動する。松本氏は枝野幸男官房長官とともに副本部長を務めるが、専任の担当相として復興業務の中心的役割を担う。

宮城沖EEZ 中国船の違法行為許すな{/arrow_r/}(全文はここからお入り下さい)

中国の海洋調査船が宮城県・金華山の沖合約330キロの日本の排他的経済水域(EEZ)に現れた。海上保安庁の巡視船に「海洋環境調査」を主張し、退去警告にもかかわらず約4時間もEEZ内にとどまった。極めて遺憾である。
 EEZ内では国連海洋法条約に基づき、沿岸国が漁業や海底資源の開発、管理などの権利を有する。事前に日本政府の同意を得ていない中国調査船の行動は明白な国際法違反だ。
 枝野幸男官房長官は「外交ルートで(抗議の)申し入れを行った」というが、危機感をもって主権的権利を主張しなければ、同じことが繰り返される。東日本大震災の被災地の沖合であり、日本の国民感情を逆なでしている。



日経新聞(社説)
原発事故でなお続く海外の不信を拭え(全文はここからお入り下さい)

原子力安全の強化を話し合う国際原子力機関(IAEA)の閣僚級会議が24日までウィーンで開かれた。東京電力・福島第1原子力発電所の事故を教訓に、原発が安全に運転されているかを世界各国が相互にチェックする制度を充実するなど、国際協調によって安全性を高めていくことで合意した。
 福島の事故を契機にドイツなど脱原発を急ぐ国がある。一方で中国やインドなどは今後のエネルギー需要を満たすため原発を増やす。ベトナムなど新たに導入を目指す国も多い。建設中の原発は世界で75基。さらに100基近い計画がある。

肝炎和解、すぐ増税は筋違い{
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集団予防接種の注射器使い回しが原因として、2008年以降、全国10地裁で患者や遺族ら700人以上が国に損害賠償を求めてきたB型肝炎訴訟が、全面決着に向かう。
 札幌地裁で開かれた和解協議で、原告側と国側の双方が、国の責任を認める和解内容で最終的に合意した。近く基本合意書に署名し、菅直人首相が原告らに直接謝罪する。これによって45万人と推計される感染被害者の救済に向けた道が開く。
 国は、死亡患者を含む発症者に1人当たり最大3600万円、未発症者には50万円、発症から20年以上たって賠償請求権がなくなった慢性肝炎患者には150万~300万円の和解金などを支払う。



東京新聞(社説)
株主総会 国民への説明も大切だ(全文はここからお入り下さい)

三月期決算企業の株主総会が来週ピークを迎える。東日本大震災への対応や不祥事対策、成長戦略などが焦点となる。経営者は株主だけでなく国民にも説明して企業への信頼度を高めてほしい。
 千七百社を超える三月期決算企業のうち半数以上の約九百五十社が二十八、二十九両日に株主総会を開く。三月十一日の大震災は原発事故と電力不足、サプライチェーン(部品の調達・供給網)の寸断など各社の経営に多大な損害を与えた。

生活保護200万人 再出発へ就労支えよう(全文はここからお入り下さい)

全国の生活保護受給者が二百万人を突破した。受給者には現役世代が増えている。東日本大震災の被災地ではさらに深刻な生活困窮に直面する。スムーズな支給とともに、生活再建支援も必要だ。
 二百二万二千三百三十三人。三月末時点の生活保護受給者数だ。
 二百万人超は戦後の混乱期以来、五十九年ぶりとなる。受給者数は一九九五年度の約八十八万人を底に増加に転じている。
生活保護は、憲法で保障された生活水準を保つための最後のセーフティーネットだ。当時と人口が違うとはいえ、戦争による困窮の時代と受給者数が並ぶとは深刻な事態といえる



金曜日 06/24・各社社説

2011年06月24日 13時36分25秒 | 朝日新聞切抜とテレビの切とりと庶民の疑問
11年6月24日 金曜日 06/24・各社社説

今日は珍しく初めて原子力(放射能)に関わる社説は一社も無かった。

その代わりアフガン撤兵ゃ米連邦準備制度理事会(FRB)等海外の話題が社説を飾った
考えると米国はアルカーイダの指導者ウサマ・ビンラーディン容疑者の殺害という大きな目標を達成し大統領は「勝利だ」と語ったそうだが、さて一人の国際テロ組織指導者を殺害して終わるのだろうか。中東問題は庶民には難しくて分からないテロとの長い対立だけは避けてほしいものだ。

昨年9月に起きた沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で那覇検察審査会は1回目の「起訴相当」決議をしている。
日本は対外交に関しては何故もたついているのだろう。あの事件は誰が見ても中国人船長が悪い。
その証拠に中国はこの事件を取り扱わなくなった。



朝日新聞(社説
その1
アフガン撤兵―和平へ踏み出すときだ(全文はここからお入り下さい)

10年ごしの戦争に、和平への転機が訪れるのだろうか。
 オバマ米大統領が、アフガニスタンに駐留する米軍の撤退計画を発表した。7月から開始して年内に1万人、来年夏までに計3万3千人を引き揚げる。駐留する約10万人の約3分の1が撤収することになる。
 「戦争の潮はひきつつある」とオバマ氏は語った。血みどろの戦闘の相手であるイスラム勢力タリバーンに対しても、「米国は和解のイニシアチブに参加する」と呼びかけた。

その2
NPO税制―寄付社会へ大きな一歩

NPO法人への寄付を促す仕組みが整った。関連する項目を盛り込んだ改正NPO法と税制改正法がこの国会で成立した。
 詳細はこうだ。
 NPO法人は4万2千を超えたが、このうち寄付者が減税のメリットを受けられる「認定NPO法人」は200余りにすぎない。年間収入の5分の1以上を寄付金でまかなうことが条件だからだ。行政から事業を受託するなどして活動を広げると、認定NPO法人への道が遠のいてしまう矛盾があった。



読売新聞(社説
首相沖縄訪問 「普天間」移設前進へ汗をかけ
(全文はここからお入り下さい)

米軍普天間飛行場の固定化を避けるため、政府は、もっと真剣に努力する必要がある。
 菅首相が「沖縄慰霊の日」の23日、久々に沖縄県を訪問し、仲井真弘多知事と会談した。ところが、知事によると、普天間など米軍基地問題の話は出なかったという。
 21日の日米安保協議委員会(2プラス2)で、普天間飛行場を名護市辺野古に移設すると再確認したばかりだ。ゲーツ国防長官は、普天間問題の「1年以内の具体的な進展」を日本側に求めた。
 それを知事と語らずして、菅首相は一体、普天間問題に真面目に取り組む気があるのだろうか。

量的緩和終了 米国の景気減速に警戒解けぬ
(全文はここからお入り下さい)

米国の景気がもたつき先行きは不透明だ。金融政策の舵(かじ)取りは、一段と難しくなっている。
 米連邦準備制度理事会(FRB)は、昨年11月から異例の規模で実施した量的な金融緩和策第2弾(QE2)を6月末で終了することを決めた。
 FRBは6000億ドル(約48兆円)もの米国債を買い入れ、市場への資金供給を増やした。景気下支えを狙うとともに、デフレ懸念を封じ込める苦肉の策だった。
 その結果、長期金利が低下して、企業の設備投資の呼び水になった。米株式相場の上昇に伴い、個人消費も持ち直してきた。デフレ懸念も後退している。
 一方で、副作用も大きかった。米国発の巨額マネーが市場にあふれ、原油や穀物などの価格を押し上げた。新興国などのインフレも目立つ。



毎日新聞(社説)
熱中症と節電 目配りと工夫が必要だ(全文はここからお入り下さい)

 早くも暑い夏がやってきた。夏至の22日、全国13地点で35度以上の猛暑日となり、岩手、宮城、福島などの震災被災地や東京都心でも今年初めて30度以上の真夏日になった。
 そのため熱中症とみられる症状で病院に運ばれる人が相次いだ。消防庁の調査(速報値)によると、19日までの3週間で熱中症で救急搬送された人は全国で685人に上る。
 昨年の猛暑は記憶に新しいが、気象庁が23日に発表した3カ月予報では、東日本、西日本とも晴れの日が多く、気温も高めの予想だ。

政治の混迷 首脳外交ができない(全文はここからお入り下さい)

菅直人首相の退陣時期がはっきりしないまま、延長国会では与野党攻防が一層激しくなることが懸念されている。こんな「内向き政治」がこれからもずるずる続くなら、日本は世界から見放されてしまわないか。外交の停滞を強く憂う。
 いったん退陣を口にした首相が居座りを決め込み、周囲は周囲で早く引きずり降ろそうと画策する。これではまともな外交などできるはずがない。9月上旬の首相訪米は菅首相が行くのか、それとも後継首相なのか。韓国の李明博(イミョンバク)大統領の年内訪日は、日本の政局事情もあって日程が固まらない。中国とは首脳が年1回相互訪問する段取りだが、日本の首相が訪中する今年は、誰がいつ行けるのかすらわからない。



産経新聞(社説)
アフガン米軍 国家再生に繋げる撤退を(全文はここからお入り下さい)

アフガニスタン駐留米軍(現在約10万人)が7月からは一転、減少していく。オバマ米大統領が国民向け演説で3万3千人を来年夏までに、うち1万人は今年末までに撤退させると発表した。
 2001年の米中枢同時テロ後に始まった米軍のアフガン作戦を「必要な戦争」と位置づけた大統領の出口戦略といってよい。
 米軍は先月、国際テロ組織アルカーイダの指導者ウサマ・ビンラーディン容疑者の殺害という大きな目標を達成した。
 とはいえ、アフガンは「平和に向かう兆候が遠くに見える」(オバマ大統領)状況にある。なお長い道が続く。治安の悪化をもたらすことがないよう、柔軟な撤退計画を求めたい。

再び「起訴相当」 主権揺らぐおざなり対応
(全文はここからお入り下さい)

 昨年9月に起きた沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で、那覇検察審査会は中国人船長を海上保安庁の巡視船に対する艦船損壊の罪などで起訴すべきだとし、1回目の「起訴相当」の議決を行った。
 日本の領海を侵犯し、巡視船に体当たりを繰り返した危険で悪質な犯罪であり、当然の議決である。
 那覇検審は今年4月、公務執行妨害罪についても「起訴相当」と議決し、地検が原則3カ月以内に再処分を決める期限も迫っている。2度目も不起訴の場合は検審が再度、起訴議決をすれば強制的に起訴される。相次いだ2件の「起訴相当」に対し、おざなりな対応は許されない。



日経新聞(社説)
量的緩和の終了後こそFRBの正念場だ(全文はここからお入り下さい)

米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和の第2弾(QE2)を今月末で打ち切る。デフレ回避の役割を終えたというバーナンキ議長の判断は妥当だ。しかし米経済の回復基盤はまだもろい。QE2の終了後こそ金融政策運営の正念場である。
 22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)は現実的な対応を示した。昨年11月に始めた6000億ドル(約48兆円)の長期国債購入を打ち切る一方で、現在の資金供給量と事実上のゼロ金利を維持するという。危機対応を緩めても金融緩和は続けるという姿勢に違和感はない。
 「デフレ懸念の解消に成功した」。バーナンキ議長は同日の記者会見で、QE2の成果をアピールした。議長がQE2を示唆した昨年8月末以降、米国の株価は約2割上昇した。これが個人消費を刺激し、企業収益の改善を通じて雇用の拡大にも波及したのは確かだろう。

アフガン自立へ不安は残る
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米国のオバマ大統領がアフガニスタンに駐留する米軍部隊の撤収計画を発表した。7月から撤収を始め、来年夏までに3万3千人を帰還させる。アフガニスタンの治安維持の課題を残しつつ、戦費削減を迫られた米政権の苦渋の決断といえる。
 アフガニスタンには現在、約10万人の米軍が駐留している。オバマ政権は2009年末に打ち出した新戦略に基づき、約3万人を増派してテロ掃討作戦を強める一方、今年7月からの撤収開始を公約していた。
 大統領は今回、米軍の増派が国際テロ組織アルカイダの掃討などで成果をあげたと強調した。01年の米同時テロ事件の首謀者、ウサマ・ビンラディン容疑者の殺害については「勝利だ」と語った。



東京新聞(社説
沖縄慰霊そして普天間 他策ナカリシカ(全文はここからお入り下さい)

 「沖縄慰霊の日」直前、日米両政府は米軍普天間飛行場の沖縄県内移設を再確認した。基地に基地を重ねる負担の押し付け。本当に「他策」はないのか。
 沖縄本島南部の糸満市摩文仁。その丘から見える海岸に波が打ち寄せている。太平洋戦争末期の沖縄戦で、最後の激戦地だったのがうそのように、穏やかに。
 一九四五年六月二十三日は、日本軍による組織的な戦闘が終わった日だ。沖縄県はこの日を「慰霊の日」と定め、この激戦地跡に造った平和祈念公園で毎年、沖縄全戦没者追悼式を営む。菅直人首相も昨年に続き、出席した。

◆絵空事の県内移設
◆新シナリオ描こう
◆愚者の楽園脱せよ





木曜日 06/23・各社社説

2011年06月23日 13時29分34秒 | 朝日新聞切抜とテレビの切とりと庶民の疑問
11年3月23日 木曜日 06/23・各社社説

今日は各社延長国会関連の社説と読売を除いた各社が4年ぶりに「共通戦略目標」を見直した日米安保合意関連の社説で埋まっていた。

庶民もここまで国会がごたごたしていると菅直人首相を見つめる目も変わってくる。やっぱり権力は欲しいのだろうか。
考えると、新しい法案は新しい政権で纏めてほしいと思うのだが。

日米安保協議。日米2プラス2。今軍事的に世界のトラブルメーカーの中国をにらんだものだろう。
日米安保はあまり好きではないが中国の出方をみていると力に対しては力の政策も必要な気がしてならないとも感じるのである



朝日新聞(社説)
その1
延長国会―さっさと懸案片づけよ(全文はここからお入り下さい)
国会の会期末のごたごたは、何がなんだかわからない。与党の執行部が野党とともに、菅直人首相に辞任の時期を明らかにせよと迫り、首相が拒んだ。
 この騒動は、後世の笑いぐさになる。日本の政治は、ここまで墜(お)ちていたのか、と。
 結局、70日間の会期延長が決まった。8月末までの熱い夏になる。東日本大震災への対応を急ぐのだから、国会に夏休みがないのは当たり前だ。
 だが、これで政治が動くのか。さらなる停滞と混迷へと突き進んでいるようにしか見えないのが実情だ。

その2
日米安保合意―同盟修復にはなったが

日米両国の外務・防衛担当閣僚が、4年ぶりに「共通戦略目標」を見直し、防衛協力や役割分担について合意した。
 民主党政権では初めてのことであり、不透明さを増す東アジア情勢などをめぐり、日米が認識や政策をすりあわせたことには一定の意義があった。
 新たな戦略目標は、中国の台頭に「地域の安全保障環境を不安定にしうる」との懸念を示し、国際法の順守や責任ある役割を促した。北朝鮮にも「挑発を抑止する」と強い姿勢で臨んでいる。
 オーストラリアや韓国、インドなどと多国間の安保協力を進めようという発想も目を引く。



読売新聞(社説)

国会会期延長 首相延命策には付き合えない(全文はここからお入り下さい)

「最小不幸社会」を目指したはずなのに、「宰相」による不幸社会に陥ってしまっている。
 菅首相は、自らの延命によって政治空白が長引くことを自覚し、早急に首相の職を辞すべきだ。新しい体制を築く以外に政治再生への道はない。
 通常国会の70日間の会期延長が決まった。民主党の提示した延長幅が、90日→120日→50日→70日と迷走した揚げ句だった。
 何のための延長なのか、首相退陣はどう絡むのか。それが明確ではないことの証左でもある。

スパコン世界一 技術者の士気を持続させたい(全文はここからお入り下さい)

日本の科学技術力を世界に示す、久々に明るいニュースだ。
 高速計算機「スーパーコンピューター(スパコン)」の計算速度を競う世界ランキングで、理化学研究所と富士通が共同開発している「京(けい)」が1位となった。
 日本勢は、このランキングで2002年から3年連続1位だったが、以降は、米国や中国にトップの座を明け渡していた。
 産官学の協力による、7年ぶりの返り咲きは見事だ。



毎日新聞(社説
70日延長 国会こそ復興の道歩め(全文はここからお入り下さい)

国会は最終日の22日、会期を8月31日まで70日間延長することを決めた。延長幅をめぐる協議が二転三転し、菅直人首相の退陣時期を含めすべてが先送りされた観があるものの、新ステージに入ったのも事実だ。これを機に国会の再生を強く望む。
 最初に「90日間」、「120日間」、「50日間」、そして70日間と。バナナのたたき売りではあるまいし、与党の延長幅提示の混乱は目に余る。大幅延長を主張してきたわたしたちとしても残念な結果になった。まして、与野党幹事長会談で合意したことが翌日にひっくり返るのでは信頼関係も生まれまい。ねじれ国会の下、今後の協議に懸念を残した。

日米安保協議 「対中」は多角的外交で(全文はここからお入り下さい)

日米両政府は外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)を開き、中国の軍事的台頭などアジア太平洋地域の安全保障環境の変化を踏まえて新たな共通戦略目標をまとめ、共同文書を発表した。
 海洋進出など軍事行動を強める中国に対して「国際的な行動規範の順守」を要求。さらに、名指しこそ避けたものの、中国を念頭に「地域の安全保障環境を不安定にし得る軍事上の能力を追求・獲得しないよう」求め、課題として「(海洋)航行の自由」や「宇宙及びサイバー空間の保護」などを挙げた。中国を強くけん制するトーンで貫かれている。
 安全保障協力に力点を置いた日米同盟の深化が、アジア太平洋地域の安定や不測の事態回避に有効であるのは間違いない。政権交代を経た両国が引き続き協調して対応することを確認した意味は大きい。


産経新聞(社説)
日米2プラス2 対中シフト実効性高めよ(全文はここからお入り下さい)

 ワシントンで開かれた外務・防衛閣僚級の日米安全保障協議委員会(2プラス2)の最大の成果は日米共通戦略目標を4年ぶりに全面改定し、対中シフトを鮮明に打ち出したことだといえる。
 力ずくの海洋権益拡大を進める最近の中国の覇権国家的行動は目に余る。日米を軸に韓、豪、印、東南アジアなどと連携して対中包囲網を形成する方向は、アジアの安全保障環境悪化への当然の対応であり、評価したい。
 半面、同盟強化や他国との連携に不可欠な米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設期限が先送りされたことは、日本の重大な怠慢の結果だ。さらなる同盟空洞化を防ぎ、中国や北朝鮮などへの抑止の実効性を高めるためにも、日本政府は改めて普天間問題の早急な解決に全力を投じるべきだ。

70日会期延長 政治の機能不全極まれり
(全文はここからお入り下さい)

 通常国会が8月31日まで70日間延長となったが、延長幅をめぐる一連のドタバタほど、国民の政治不信を決定的にしたものはないだろう。
 退陣表明したにもかかわらず、居座りを決め込み、延命を図る菅直人首相。野党と連携して首相に退陣を迫ろうとした与党執行部。90日、120日、50日と二転三転した会期の延長幅…。政治の機能不全ここに極まれりである。
 民主党の政権担当能力の欠如をあらためて露呈した。できる限り早く、衆院解散・総選挙を行い、民主党政権の是非に対して、国民の審判を仰ぐべきである。



日経新聞(社説)
延長国会で懸案処理し退陣へ道筋を(全文はここからお入り下さい)

国会は22日の衆院本会議で、会期を8月末まで70日間延長することを議決した。東日本大震災への対応や予算執行に不可欠な赤字国債発行法案の成立に向けて会期の大幅延長は当然である。延長国会では国政上の懸案の処理を急ぎ、菅直人首相の退陣に早く道筋をつけてほしい。
 今国会の延長幅がなかなか決まらなかった原因は、菅首相が退陣時期をいまだに明示していない事情が大きい。
 民主党の岡田克也幹事長は会期延長の議決に先立ち、国会内で与野党幹事長・書記局長会談に臨んだ。
 岡田氏は延長国会の課題として(1)赤字国債発行法案(2)震災復旧策を盛る小型の今年度第2次補正予算案(3)再生エネルギー特別措置法案――を挙げ、第3次補正予算案は「新しい体制」で対応すると伝えた。

日米で対中戦略の詰め急げ(全文はここからお入り下さい)

同盟とはあくまでも国家の目標を実現するための手段であり、何を達成したいのかがはっきりしなければ、うまく機能しない。
 この意味で、日米両政府が外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)で共同文書を採択し、新しい共通戦略目標をかかげた意味は大きい。
 共通戦略目標のいちばんの特徴は、軍備増強に走る中国への対応を同盟の主な役割にすえたことだ。具体的には、中国に「責任ある建設的な役割」や「国際的な行動規範の順守」を求めていく路線を明確にした。
 このほか、宇宙やサイバー空間の脅威にも、日米で協力して対処する方針を明記した。名指しこそしていないものの、中国を意識していることは明らかだ。



東京新聞(社説)
国会70日間延長 政治の原点を忘れたか(全文はここからお入り下さい)

国会会期の七十日間延長がようやく決まった。なぜ延長幅をめぐり会期末までもつれなければならないのか。政治が主権者である国民のためにあることを国会議員が忘れていると思わざるを得ない。
 日本は今、非常時だ。東日本大震災からの復興、福島第一原発事故の収束に向けて、成立させるべき法律、予算は山積している。
 例えば、二〇一一年度第二次補正予算案や、被災者の二重債務、原発事故の損害賠償、がれき、処理の国費負担に対応する法案だ。
赤字国債を発行する公債特例法案も、成立しなければ一一年度予算に歳入欠陥が生じる。深刻な影響を受けるのは国民の生活だ。

日米2プラス2 米国学び中国と対話を(全文はここからお入り下さい)

日米両政府は中国の海洋進出などを強くけん制する共同声明を発表した。ただ、米国は中国との対話にも力を入れている。政権の混乱で対中外交が停滞していることが日本の安全を脅かしている。
 二十一日、ワシントンで開かれた外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)は、共同声明で中国を名指しして「国際的な行動規範の順守を促す」「軍事近代化と活動の透明性を求める」と要求した。
 直接、名指しすることは避けたものの、中国の軍事的活動が目立つ「宇宙、公海、サイバー空間」で脅威が増していると指摘。中国が海洋権益確保の動きを強めていることに対し「航行の自由を保護し安全なシーレーンを確保する」と強調した。





11年6月22日 水曜日 各社社説

2011年06月22日 14時28分27秒 | 朝日新聞切抜とテレビの切とりと庶民の疑問
11年6月22日 06/22 水曜日 各社社説

今日は国際原子力機関(IAEA)関連の記事が4社あった。
その内容はいま世界に渦巻く脱原発の動きに関心を払ったことだ。
考えると、原子力も通常の状態では安全の域に達していると思うのだが、自然災害には人類がいくら立ち向かっても叶わない。思うに大自然は神なのだから。

産經新聞の社説で
「理化学研究所と富士通が開発中の次世代スーパーコンピューター「京(けい)」が、世界のスパコン性能ランキングで第1位になったのだ。」
とあった以前蓮舫大臣が「二位では駄目なんですか」と言ったと思うが、やはり一位は気持ちがいい。



朝日新聞(社説)
その1
IAEA会合―原発安全の監視役に(全文はここからお入り下さい)
原子力をめぐる国際社会の空気が変わった。そのことを痛感させる国際原子力機関(IAEA)の閣僚級会合だ。
 目を引くのは、いま世界に渦巻く脱原発の動きに関心を払ったことだ。閣僚宣言は、原子力を選ぶ国がある一方で「原子力を使わないことにした国、段階的にやめるとした国もあることを認識する」と明記した。
 IAEAは、1953年の国連総会で当時のアイゼンハワー米大統領が「平和のための原子力」を唱えたのがきっかけで57年に生まれた。核の番人であると同時に「平和利用の促進」を旗印にする。その国際機関が、脱原発を無視できなくなったことの意味は大きい。

その2
国民生活センター―まず、消費者庁に喝を


「震災で不足気味の医療機器の材料にするので、貴金属を売って」と言葉巧みに持ちかける商法が横行中。ご注意を――。「国セン」と略称される独立行政法人・国民生活センターが今月、こんな警告を発した。
 国センができたのは1970年。悪質商法や欠陥商品に通じた職員が、各地の相談事例を分析し、商品をテストし、注意を呼びかける。消費者の味方の役目を果たしてきた老舗だ。
 この国センを、一昨年秋にスタートした消費者庁がまるごと統合する話を進めている。
 冷凍ギョーザ事件などの対応が後手に回った反省から、消費者行政の司令塔をめざしてできたのが同庁だ。もともと国センの仕事とのダブりは指摘されてきた。国センのノウハウや人材を吸い上げ、情報発信から業者の処分まで、一貫してできるような形を実現しようと、福嶋浩彦長官が統合の旗を振る。夏までに結論を出すという。



読売新聞(社説)
IAEA宣言 原発安全に福島の教訓生かせ(全文はここからお入り下さい)

世界の原子力の安全性向上に、「フクシマ」の教訓を生かす第一歩とすべきだ。
 ウィーンで開かれている国際原子力機関(IAEA)の閣僚級会議で、IAEAの機能強化を柱とする閣僚宣言が採択された。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、宣言は、安全対策を検証する必要性を指摘した。
 国際社会の取り組みについて、原発の安全基準の見直しや、IAEAが専門家を派遣して各国の原発の安全性を評価する新たな制度の導入を提案した。
 事故時には、迅速で継続的な情報提供が重要としたうえで、緊急対処能力や訓練を強化していくべきだとも強調した。
 原発事故への不安は、世界各地に広がっている。IAEAが原発の監視や、安全対策の強化に乗り出すのは当然のことだろう。

日米戦略目標 同盟を深化し中国と対話を
(全文はここからお入り下さい)

民主党政権の下でも、日米同盟に関する包括的な共同文書がまとめられた意義は大きい。
 外務、防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)がワシントンで開かれ、同盟の深化を確認した。共同声明は、アジアと世界の安全保障上の課題を網羅する、新たな「共通戦略目標」を掲げた。
 注目されるのは、ここ数年、軍備増強が目立つ中国に対する強い警戒感と踏み込んだ注文だ。「国際的な行動規範の順守」を促し、軍事面の「開放性及び透明性」を高めるよう求めている。



毎日新聞(社説)
国会延長問題 頭冷やし、まともな姿に(全文はここからお入り下さい)

この非常時に国会会期の大幅延長は当然の話であるにもかかわらず、なぜ、ここまでもつれなくてはいけないのか。菅直人首相と民主党執行部の間ではようやく会期末前夜、延長は8月末までとすることなどで一致したが、与党内、与野党間の駆け引きばかりが続く姿にあぜんとする思いだ。東日本大震災の被災者、さらには国民が望むのはこんな国会ではない。与野党とも頭を冷やし、早くまともな国会に戻すべきだ。

世界の原発 安全へ規制の強化を(全文はここからお入り下さい)

国際原子力機関(IAEA)の閣僚級会議が、原発の安全対策強化に関する閣僚宣言を採択した。天野之弥事務局長による5項目の安全対策も示された。
 「核の番人」といわれるIAEAは、これまで核兵器の拡散に目を光らせるお目付け役と位置づけられてきた。原発施設の安全については強制力のある権限を持っていない。
 しかし、原発の安全は世界の課題である。世界には米国、フランスを筆頭に全部で約440基の原発がある。中国、インド、ベトナム、アラブ首長国連邦など途上国・資源国を中心に新設計画も数多い。
 大事故がひとたび起きれば、その影響は甚大で、国内だけでなく世界に及ぶ。福島第1原発の事故を教訓に、世界の原発の安全性を高めることが急務であり、国際的な対策を迅速に進めたい。



産経新聞(社説)
再生エネ法案 現状での導入は混乱招く(全文はここからお入り下さい)

太陽光や風力などで発電した電気を電力会社がすべて固定価格で買い取る再生エネルギー特別措置法案が政局の焦点になっている。
 菅直人首相が「私の顔が見たくなければこの法案を通してほしい」などと成立に強い意欲を示しているためだ。
 再生エネルギーの普及促進は重要だが、買い取りに伴う電気料金の引き上げによって、企業の国際競争力が低下することが懸念される。菅首相は政権延命の道具として使うのではなく、慎重に対応すべきだ。

スパコン世界一 「快挙」を復興の原動力に(全文はここからお入り下さい)

 東日本大震災と福島第1原子力発電所の事故で産業競争力低下が懸念されるなかで、日本の科学技術が世界トップの力を示した。
 理化学研究所と富士通が開発中の次世代スーパーコンピューター「京(けい)」が、世界のスパコン性能ランキングで第1位になったのだ。
 京は宮城、福島両県の企業からも部品を供給されている。逆境下で世界一を達成した開発チームをたたえるとともに、「復興の原動力」となることも期待したい。



日経新聞(社説
年金・医療の効率化なしに消費増税なし(全文はここからお入り下さい)

菅政権の政策課題のなかで優先度が高い「社会保障と税制の一体改革」が、月末の成案とりまとめを前に迷走している。消費税の増税方針への民主党内の異論が背景にある。
 再確認しておきたいことがある。高齢化と長寿化、また医療分野の技術革新による年金や医療の給付費増大をまかなうには、消費税と社会保険料の引き上げが避けられない。しかし新たな国民負担を求めるのは、年金や医療制度を徹底して効率化するのが大前提になる。
成案には給付費の膨張を抑えるのに有効な策を盛り込み、それでも足りないところに消費税の増税分などを充てる。その原則を貫くのが、退陣前に成し遂げるべき首相の使命ではないのか

汚染水浄化へ知恵を集めよ{/arrow_r/}(全文はここからお入り下さい)

 東京電力の福島第1原子力発電所で、高濃度の放射性物質を含む汚染水の浄化が難航している。本格運転のメドが立たないのは、米仏の企業が供与した装置が停止を繰り返していることが大きい。
 汚染水の浄化は原子炉を安定して冷やすカギを握る。このままでは東電が工程表で掲げた「7月中旬までに安定冷却」の目標達成が危ぶまれ、汚染水が敷地外にあふれて再び海を汚す事態にもなりかねない。
 東電や政府は米仏の技術に頼るだけでなく、国内の水処理プラント会社などが持つ技術やノウハウも最大限活用し、浄化装置の安定的な運転をできるだけ早く実現すべきだ。



東京新聞(社説)
震災復興 空洞化から目そらすな(全文はここからお入り下さい)

東日本大震災の復旧が進まない。東京電力福島第一原発の事故収束も見通せない。大勢の人々が職を失った。東北三県はもちろん、オールジャパン体制で新産業を育て、空洞化に立ち向かうときだ。
 仮設住宅の入居率が半分という地域も現れた。宮城など東北三県の失業者は十万人を超えた。避難所を出れば食料支援が打ち切られ、稼ぎがゼロでは入居もかなわない。菅政権は日本の雇用が細っているシグナルの一つと重く受けとめるべきだ。

IAEA声明 原発の危険性を前提に{/arrow_r/}(全文はここからお入り下さい)

国際原子力機関(IAEA)は各国の原発が安全かどうか、専門家が定期的に評価する方策を提示した。原発の安全性をめぐっては先進国と新興国に溝がある。IAEAの指導力が問われよう。
 IAEAは「核の番人」と呼ばれ、核の軍事転用監視が主な任務だ。原発の安全管理は当事国が担うのが原則だが、東電福島第一原発の事故により国際基準の強化を求める声が強まった。
 IAEAは閣僚級会合を開き、二十五項目から成る声明をまとめた。各国にある原発の安全性を評価する。各国の原子力規制当局の独立性を保つ。また、原発事故の被害が国境を越えて拡大した場合に備え国際的な補償体制を確立する-などが盛り込まれた。IAEAはこれをたたき台に、一年半以内に具体策をまとめ各国に示す。
 世界にはいま約四百四十基の原発があり、国際社会が安全強化に向けて第一歩を踏み出した。




火曜日 06/21・各社社説

2011年06月21日 15時14分48秒 | 朝日新聞切抜とテレビの切とりと庶民の疑問
11年6月21日 火曜日 06/21・各社社説

毎日どこかの社が取り上げているが今日は朝日と産経が菅直人首相引退に関わる記事が載っていた。
考えると朝日の社説にこんな一文が載っていた「  」が私はごもっともだと思っている。野党もそうだが与党内にも政治屋はいても政治家は全くいないからだ。
思うに菅直人首相も早く引退すれば世間やメディアはどのような評価をするか面白い。


朝日新聞(社説)
その1
菅首相―最後の使命を明らかに(全文はここからお入り下さい)

菅直人首相はいま、思っているに違いない。自分が辞めれば、与野党の協議がうまく進むなんてことはあり得ない、と。
 それに、経済界などに抵抗が根強い脱原発依存に、道筋をつけたいという思いも、日に日に強まっているのだろう。
 だから続投したいという心情は、わからないではない。
 だが、はっきりしていることがある。首相に長期続投の目などないという現実だ。
 首相は震災対策への「一定のめど」を条件に、辞意を表明しているのだ。それも民主党の分裂を避けるという内向な理由だった。この事実は、誰にも消しようがない。
 いまや野党からだけでなく、与党幹部、一部の閣僚からも辞任時期の明言を求められる展開は、政権の最末期症状をぶざまにさらすばかりだ。

その2
原発賠償交渉―裁判以外の道の用意を

原発事故で人々が受けた被害をどう償うか、政府の原子力損害賠償紛争審査会で範囲や金額の指針づくりが進んでいる。
 社会に受け入れられる内容にするのはもちろんだが、個々の住民や企業に当てはめたとき、被災者側と東京電力との間で意見が食い違う局面は当然あるだろう。指針そのものへの疑問や異論が出ることも予想される。従来の公共事業に伴う補償などとは、質も広がりも全く異なる紛争と言っていい。対立をどう解きほぐし、決着させるか。



読売新聞(社説)

ウイルス作成罪 国際的なサイバー犯罪抑止を(全文はここからお入り下さい)

事実上野放し状態だったコンピューターウイルスの作成に、ようやく法の網がかぶせられる。
 「ウイルス作成罪」を創設した改正刑法が国会で可決、成立した。
 正当な理由なく、ウイルスを作成したり提供したりした場合、3年以下の懲役か50万円以下の罰金が科されることになる。
 これまで、日本にはウイルス作成を直接取り締まる法律がなかった。捜査機関は、アニメ画像に添付してウイルスを流出させた作成者を、アニメの著作権を侵害した著作権法違反で立件するなど、苦しい対応を強いられてきた。
 捜査機関は新たな武器を生かして、サイバー犯罪の抑止に全力を挙げてもらいたい。

公務員改革法案 労使交渉の導入は両刃の剣だ
(全文はここからお入り下さい)

果たして機能する制度になるのか、疑問を抱かざるを得ない。
 政府が国会に提出している国家公務員制度改革関連法案のことである。
 府省の幹部と警察、海上保安庁の職員などを除いた一般の国家公務員に「協約締結権」を与える。民間と同様、給与や勤務時間などを労使交渉によって決定する。こうした内容が柱だ。
 戦後、連合国軍総司令部(GHQ)のマッカーサー元帥は、労働運動の激化を恐れ、国家公務員の労働基本権を制約した。その代償として、民間に準拠して給与などを決める「人事院勧告制度」を定めて以来の大改革となる。
 焦点の争議権(ストライキ権)付与を見送ったのは妥当だ。新制度の定着後、再考すればよい。



毎日新聞(社説

復興基本法成立 大胆で綿密な「特区」を(全文はここからお入り下さい)

 東日本大震災の復興行政にあたる推進体制を定める復興基本法がようやく成立し、復興庁の早期設置に加えて復興特区制度の創設が固まった。菅直人首相の諮問機関、復興構想会議が近くまとめる1次提言も特区の活用を打ち出す。
 被災地の申請に基づき規制緩和や税制などの優遇を認める特区構想は産業振興を進めるうえで、有力な手段だ。だが、企業と地元のニーズがかみ合わないと看板倒れに終わる懸念がある。政府と関係自治体が綿密に協議できる枠組みなど、早急な体制整備を求めたい。

改正介護保険法 市民後見人の養成急げ
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認知症のお年寄りは現在200万人を超えたが、25年には323万人に達する。その多くは家族が自宅で介護している。独居や高齢夫婦の世帯も多く、今後どのように支えていくのかが大きな課題だ。今国会で成立した改正介護保険法は、定期巡回など24時間対応の訪問サービスの新設とともに、市町村が市民後見人の養成と活用を推進することを盛り込んだ。地域ぐるみで支え合いの態勢作りを目指すものだ。



産経新聞(社説)
原発再稼働 首相は誠意をもって語れ(全文はここからお入り下さい)

東京電力福島第1原子力発電所事故の影響で、定期検査の完了後も運転できない原発が増えている。海江田万里経済産業相は、原子力発電所が立地する自治体に対し、健全な原発の再稼働への理解と協力を求めた
 国が全国の電力会社に指示していた安全対策の実施状況を確認した上での要請だ。だが、自治体の反応は硬い。強い反発の声さえ上がっている。国への不信感が強いためだろうが、先進国の姿には程遠い秩序の喪失ぶりといえる。

菅首相
菅首相 お遍路の約束果たす時だ(全文はここからお入り下さい)

東日本大震災の復興の実施体制などを定める復興基本法がようやく成立した。
 阪神大震災では発生から1カ月余りで基本法が制定されている。今回は3カ月以上経過し、スピード感が決定的に欠如している。問題はここに凝縮されている。
 すでに退陣を予告して「死に体」に陥っている菅直人首相には、この基本法の成立を節目として、直ちに退陣を表明することを求めたい。
 首相が思い出すべきことは、今月2日、退陣に言及した民主党代議士会で「私にはまだ、松山の53番札所から88番札所まで、お遍路を続けるという約束も残っている」と述べたことだ。



日経新聞(社説)

復興庁」を被災地の早期復興に生かせ(全文はここからお入り下さい)

東日本大震災の復興基本法が20日の参院本会議で可決、成立した。震災発生から3カ月あまりが経過し、被災地では政府の対応の遅れが際立っている。新設する「復興庁」などの仕組みを一日も早く機能させ、本格復興に向けた取り組みを加速していく必要がある。
 菅直人首相は基本法に明記された「復興担当相」を週内にも任命する。閣僚枠を17から最大3つ増やす内閣法改正案の成立は難しいため、閣僚の兼務を増やして対応する。
 そういう形になるのなら、震災直後に担当相を任命して緊急対応に当たらせるべきだったのではないか。

東京五輪を実現するためには(全文はここからお入り下さい)

東京都の石原慎太郎知事が、2020年の夏季オリンピック大会の招致に意欲を示している。16年大会の招致でブラジルのリオデジャネイロに敗れた東京が再び挑む。
 日本への夏季五輪招致では、1988年大会の名古屋、08年大会の大阪、16年大会の東京と3回続けて敗れている。20年の開催が実現すれば、64年の東京大会以来となる。
 東京は16年大会の招致で、競技施設を都心部に集約する「世界一コンパクトな五輪」を打ち出し、環境に配慮した開催計画をまとめた。1次選考ではその時点で立候補していた7都市の中で最高の評価を受けたが、09年の最終選考で敗れた。




東京新聞(社説
国の原発再稼働要請 未来図を国民に示せ(全文はここからお入り下さい)

現在停止中の原発について、菅直人首相が「安全対策が適切に整ったので、再稼働すべし」という方針を明らかにした。脱原発は、本気でしょうか。
 「ありえない」。福島から、原発周辺の住民から、そして多くの自治体の長からも、驚きの声が相次いだ。
 福島第一原発の建屋は無残に吹き飛び、骨組みもあらわな惨状をさらしている。
 被災直後に炉心溶融を起こした原子炉は高熱と放射性物質を出し続け、冷却のための放水は果てしなく続いている。大量に出る高濃度汚染水の捨て場はない。

◆福島は遠くかすんで
◆“政争の具”にするな
◆電力不足はどれほど




月曜日 06/20・各社社説

2011年06月20日 08時24分16秒 | 朝日新聞切抜とテレビの切とりと庶民の疑問
11年6月20日 月曜日 06/20・各社社説

今日は五回目の抗ガン剤の点滴を受けるため只今から病院へ行くので早朝からブログづくり。
点滴は四時間ほどかかりますので帰宅は三時過ぎになると思います。その他、抗ガン剤の錠剤を二週間飲んで一周間の休み三週間が1クールになっています。

では行って参ります。



朝日新聞(社説)
その1
2プラス2―辺野古案を固める愚(全文はここからお入り下さい)

立ち止まる知恵もあるはずだ。沖縄県の米軍普天間飛行場の移設問題は、性急に進めるべきではない。
 だが、日米両政府はあす、ワシントンで開く外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)で、名護市辺野古に計画する代替滑走路の具体案に決着をつけようとしている。
 自公政権時代に決めた滑走路2本の「V字案」のままでいくのか、環境に配慮して埋め立て面積を減らそうと日本側が新たに提案した滑走路1本の「I字案」とするか――。
 結論を先送りしてきたが、沖縄の理解を得ぬままの見切り発車で、米国側が推すV字案を成案とする見通しだ。

その2
福島とともに―脱原発ビジョンに学ぶ

 地震と津波の被害に加え、収束が見通せない原発事故。放射線不安の広がり。人口200万のうち10万人が避難を続け、3万人以上が県外に出た。

 未曽有の複合災害に、福島県の人々が、長く、厳しい闘いを強いられている。
 県の復興ビジョンを議論する有識者の委員会が、「脱原発」を明記した基本方針案をまとめた。「原子力に依存しない、安全・安心で持続的に発展可能な社会」を築くと宣言する。
原発との決別を発信することで、風評被害や人口流出危機を乗り越えようと、委員たちは考えた。「脱原発を掲げないと、廃炉にあたる福島原発の作業員が誇りを持てない」との指摘もあった。佐藤雄平知事は提言を尊重すると表明した。



読売新聞(社説)
海洋安全保障 中国けん制へ国際連携図れ(全文はここからお入り下さい)

中国の著しい海洋進出で、急速に変わりつつあるアジアの安全保障環境に、日本は適切に対処していく必要がある。
 菅首相とインドネシアのユドヨノ大統領が17日、東京で会談し、マラッカ海峡や南シナ海などにおける海賊対策や安全保障の問題での協力を一層強めていくことで一致した。
 こうした海域は、中東と北東アジアを結ぶ海上交通路(シーレーン)であり、貿易立国の日本にとっては極めて重要である。
 両国は、津波などに備える防災協力や、地球温暖化問題への対応、外相、防衛相、経済産業相ら閣僚による各協議の定例化についても合意した

震災と転校生 心の安定に教員が目配りを(全文はここからお入り下さい)

 東日本大震災では、多くの子供が住み慣れた土地を離れ、新たな学校に通うことを余儀なくされた。
 転校先の環境になじむためには、教員らの細かな目配りが欠かせない。
 文部科学省のまとめによると、震災後、他校に転出した小中高校生らは2万人を超えた。その9割以上が、岩手、宮城、福島の東北3県の子供たちだ。
 最も多いのが、東京電力福島第一原子力発電所の事故で避難を強いられた福島県の子供である。県内の学校には約5400人、県外へは約1万人が転校した。
 故郷を離れた子供は心細い思いをしている。子供に寄り添う教員を手厚く配置する必要がある。



毎日新聞(社説)
震災100日 被災地との絆をもっと(全文はここからお入り下さい)

19日で東日本大震災発生から100日がたった。未曽有の津波被害と原発事故に見舞われたが、被災地のために何かしたいと多くの人が考え、行動した100日でもあった。
 その一つが、直接、現地に足を運ぶボランティアだ。
 特に大きな被害を受けた岩手、宮城、福島の3県で活動したボランティアは、発生から3カ月の延べ人数で40万人程度に上ったという。だが、阪神大震災(95年)の3カ月時に比べると3分の1にとどまる。

イエメン情勢 破綻国家への道避けよ{/arrow_r/}(全文はここからお入り下さい)

 アラビア半島南端のイエメンはシバの女王が都を置いたとされる国だ。女王と古代イスラエルの王ソロモンの間に生まれた息子は紀元前10世紀ごろ、エチオピアの初代国王になったという。貴重な香料などを産出し「幸福のアラビア」と呼ばれたイエメンは、地政学的に中東とアフリカの懸け橋のような国である。
そのイエメンで、アフリカから渡ったらしい過激派が勢力を拡大しているのは由々しきことだ。イエメンは今や「最貧国」となり、サレハ大統領の辞任を求める勢力と政府軍が争っている。その対立の間隙(かんげき)を縫うように、国際テロ組織アルカイダ系とみられる武装集団が南部アビヤン州の州都などを制圧した。



産経新聞(社説)
震災孤児 皆で見守り夢を支えよう(全文はここからお入り下さい)

東日本大震災で両親を失った18歳未満の震災孤児は岩手、宮城、福島の3県で200人を超えている。阪神・淡路大震災の約3倍にもあたる深刻な数だ。
 両親のどちらかを亡くした子供も含めると孤児、遺児は1300人以上ともいわれる。将来の進学などを含め、長期の支援策を講じねばならない。
 震災の発生が昼だったことから、多くの子供たちは学校にいて親と離れていた。孤児の発生は当初から心配されており、厚生労働省も避難所に児童福祉司ら専門家を派遣するなど調査や支援を始めた。しかし、全体の状況はまだ把握し切れていない。

中国の調査船 沖ノ鳥島の監視に本腰を(全文はここからお入り下さい)

中国が海洋権益を拡大し、制海権の確立を目指す戦略が加速する一方だ。最新の見過ごせない動きの一つが、中国国家海洋局による西太平洋への調査船派遣である。
 日本最南端の沖ノ鳥島を含む海域だ。中国国営新華社通信は調査船の目的を「福島第1原発事故による放射性物質の海洋環境への影響調査」とするが、名目通りには受け取れない。松本剛明外相は「国際ルールに反することがあれば、(抗議の)申し入れを行う」と言明した。監視を強め、日本の主権的権利を守る措置を毅然(きぜん)と示してほしい。



日経新聞(社説)
インドネシアと戦略的な関係を深めよ(全文はここからお入り下さい)

菅直人首相は来日したユドヨノ・インドネシア大統領との間で、外交、防衛、経済の3つの分野の閣僚級協議を定期的に開いていくことで合意した。同盟国の米国を除くと、日本がこれほど緊密な対話の枠組みを設けるのは珍しい。
 インドネシアは東南アジア諸国連合(ASEAN)の要。民主主義という価値観を日本と共有してもいる。中国の台頭を踏まえ、戦略的な関係を深めるのは当然だ。

「長すぎ就活」を改めるには(全文はここからお入り下さい)

 今年は大学生の就職活動が例年にもまして長引きかねない。東日本大震災で採用選考の時期を遅らせる企業が相次いだ影響が大きい。学業への悪影響は一段と深刻になろう。
 経団連は2013年4月入社の新卒採用から企業の採用活動を見直すが、学生が勉学に十分な時間を割きにくい現状を変える効果は期待薄だ。長すぎる「就活」の問題点を企業は直視し、改善策を考えてほしい。



東京新聞(社説)
在来線 復旧 「街づくり」と一体で(全文はここからお入り下さい)

東日本大震災で東北地方の在来線は各所で寸断された。鉄道各社は復旧を急いでいるが路線設定や財源など難題に直面している。国の支援とともに自治体の街づくりと一体となって復旧を進めたい。
 一カ月半余りで運転を再開した東北新幹線に比べ、在来線は遅れが目立つ。被害は甚大だった。JR東日本によると青森、岩手、宮城、福島四県で現在も七路線約二百七十キロが不通。二十三の駅が流失し橋脚など千七百カ所以上が破壊された。

ボランティア 被災地と共に歩もう(全文はここからお入り下さい)

 東日本大震災の被災地は広大だ。復興までの道のりにはボランティアの伴走が欠かせない。私心を捨てて寄り添い、手を差し伸べる存在は力強い。善意の活動がたゆみなく続くよう知恵を絞りたい。
 まだまだゴールは見えない。やるべきことは山ほどある。大勢のボランティアの助けが要る。
 震災から三カ月余り。宮城県石巻市で支援活動を続けているNGOピースボート(東京)の共同代表山本隆さんの率直な思いだ。




日曜日 06/19・各社社説

2011年06月19日 14時39分49秒 | 朝日新聞切抜とテレビの切とりと庶民の疑問
11年6月19日 日曜日 06/19・各社社説

先日から社説の話題に成っているが今日も東京五輪招致が二社あった。私の様な老人は2020年まで生きているか死んでいるか分からない。しかし東京五輪は実現してほしいものだ。

朝日の社説に「電力買い取り―今国会で成立させよう」とあった。考えると脱原発には経済界が反対しても絶対に必要な法案だ。
脱原発を推賞する私は其れによって電気料金が高くなっても致し方ないと思っている。


朝日新聞(社説)
その1
電力買い取り―今国会で成立させよう(全文はここからお入り下さい)
太陽光に風力、水力、地熱、バイオマス(生物資源)……。
 これらの自然エネルギーを使って発電された電気を、国が定める価格で買い取るよう電力会社に義務づける。
 自然エネルギー普及の切り札とされる「全量固定価格買い取り制度」だ。
 これを導入する法案が、国会でたなざらしにされている。東日本大震災の日の朝に閣議決定され、すでに100日が過ぎたのに審議に入れない。
 理由のひとつは、買い取る費用が電気料金に上乗せされるため、経済界を中心に慎重論が根強いことだ。

その2
TPP―まずは交渉に加わろう

米国や豪州、シンガポールなど9カ国が交渉中の環太平洋経済連携協定(TPP)に参加するかどうか。政府の検討作業が止まったままだ。
 もともとは6月中に参加の是非を判断するはずだったが、東日本大震災で先送りした。判断時期の多少のずれ込みはやむをえないだろう。



読売新聞(社説)
原発再開要請 地元への丁寧な説明が必要だ(全文はここからお入り下さい)

定期検査などで停止している各地の原子力発電所の運転再開に向け、政府は18日、現時点での安全対策は適切、との判断を示した。
 これを受けて海江田経済産業相は、今週末にも原発立地の自治体を訪問し、検査などで止まっている原子炉の運転再開を要請する考えを明らかにした。
 東京電力福島第一原発の事故で、原発の安全性に懸念を強める自治体の説得は、これからが正念場となる。政府には十分かつ丁寧な説明が求められよう。
 今回の安全対策は水素爆発などの過酷事故を想定したものだ。

東京五輪招致 復興の証しに聖火を灯したい
(全文はここからお入り下さい)

東京都の石原慎太郎知事が、2020年の夏季五輪を招致したいとの意向を表明した。

 9年後、東日本大震災の惨禍から立ち直った日本の姿を、世界に見てもらう復興五輪にするという。知事は都議会で「世界中から寄せられた友情や励ましへの何よりの返礼となるに違いない」と意義を強調した。
 東京開催が決まれば、復興に向けて、日本に活力を与える起爆剤ともなり得るだろう。



毎日新聞(社説)
原発再稼働要請 説明不足で時期尚早だ(全文はここからお入り下さい)

定期検査などで停止している原発について、海江田万里経済産業相が「再稼働は可能」との見解を公表した。近く原発の立地自治体を訪問し、再稼働を要請するという。
 当面のシビアアクシデント(過酷事故)対策が適切に実施されているとの判断だが、福島第1原発の事故原因さえ、まだ検証されていない。原発の安全基準や防災体制も根本的に見直されようとしている。現場の汚染水処理も足踏みを続けている。
この段階で政府が既存の原発に「安全宣言」を出すのは時期尚早ではないか。再稼働を促す理由も説明不足だ。立地自治体の県知事らも、まだ不安を抱えている。

脱原発というイタリアの選択 分かれた受けとめ方(全文はここからお入り下さい)

外国の重要な政治的選択をどう受けとめればいいのか。難しい問題がいくつも横たわっている。その国の内情を知ることが必要だし、選択に至る過程や背景が見逃せない。日本との共通点と相違点も冷静に考えたい。
 欧州で脱原発の流れが生まれている。ドイツが原子力発電所を全廃することを閣議決定したのに続き、イタリアが国民投票で原発の再開をしないと決めた。圧倒的多数の票は、福島の事故の衝撃がいかに大きかったかをうかがわせた。



産経新聞(社説)
二重ローン対策 救済はスピード感が命だ(全文はここからお入り下さい)

東日本大震災によって引き起こされている「二重ローン」問題は、復興への重い足かせだ。
 与野党が救済策でようやく大筋合意にこぎつけたが、対応は遅い。被災者の救済はスピード感こそが命である。与野党は一刻も早く実現のため力を合わせるべきだ。
 今回の震災では、被災企業向け融資や住宅ローンの残高が約2兆8千億円にも上っている。再出発には、これらの負担を減らすことが欠かせない。

東京五輪招致 今度こそ国一丸で実現を(全文はここからお入り下さい)

東京都の石原慎太郎知事が、2020年の夏季オリンピック招致に強い意欲を示した。
 五輪は9年後の日本が、東日本大震災から見事に復興した姿を世界に披露する場としてふさわしい祭典になるはずだ。今度こそ、国やスポーツ界を挙げて招致を実現してほしい。
 知事の所信表明と同じ日、国会では、国のスポーツ施策の根幹となるスポーツ基本法案が可決、成立した。
 基本法はスポーツ施策の推進を「国の責務」と位置づけ、国際大会の招致について「機運の醸成」「必要な資金の確保」などの措置を講ずると明記している。政府は、法的にも五輪招致に責任の一端を担うことになった。



日経新聞(社説)
(教育を変えるとき)学歴とは別のものさしで人を見よう(全文はここからお入り下さい)

東日本大震災の後、各国から寄せられた日本人への励ましの言葉、賛辞は記憶に新しい。それは自制心や勇気、連帯の心、忍耐力など、私たちが持つ資質に改めて気づかせてくれたといってもいい。
 また、被災地で働くボランティアの姿に「若者もやるじゃないか」という思いを新たにした人も多いのではないか。教育が、こうした日本人をつくり上げる大きな役割を果たしてきたことは間違いないだろう。

ブランドが人の価値か
手間ひまかけた選抜を




東京新聞(社説)
週のはじめに考える アラブの春は遠くとも(全文はここからお入り下さい)

 「アラブの春」はまだつぼみかもしれません。それでもその歴史の潮流はだれにも止められないでしょう。その先には中東和平という大目標があります。
 チュニジア、エジプトと続いたアラブの春は、リビアやシリアなどでは頓挫しています。それどころか流血の惨事です。
 でも世界史を思い出してください。この地域では、一帯を支配していたオスマン帝国の弱体と崩壊に伴って、「アラブの覚醒」とも呼ばれる独立運動が始まり、次いで先の大戦後には、エジプトの軍人ナセルの率いる自由将校団がファルーク国王を倒すような革命が広がりました。

◆歴史問題の政治利用
◆アラファトの白い手
◆中東和平の達成こそ



土曜日 06/18・各社社説

2011年06月18日 08時05分36秒 | 朝日新聞切抜とテレビの切とりと庶民の疑問
11年6月18日 土曜日 06/18・各社社説

昨日、ある読者からコメントをいただいた。

どうしてこれほど次元の低い、中身のない権力争いになってしまったのか。
たとえば、菅さんに代わって新しい方が総理大臣になったら、どういうことを国民にアッピールするのか。日本の政府は何をするのか。
大連立は手段であって、その目的はまた別であります。その話なしでは、国民は政治にはあまり興味はありません。


考えると昨今の社説には菅首相何時辞めるか,居直って少しでも延命するのか次元の低い社説があまりにも多すぎると感じる事が多いのは事実ではないだろうか。

今日の社説では産経の
「税と社会保障 スリム化なしで増税とは 自助自立の原則に立ち戻れ」
は当たり前だとお思う。考えると過去の政府でも増税のときは増税ありきで、己たちの無駄遣いやスリム化を実践したことがない感じがしているが間違っているのだろうか。


朝日新聞(社説)
その1
社会保障改革―国と地方は力合わせて
(全文はここからお入り下さい)

 社会保障と税の一体改革に関する政府の修正案がきのう、政府と与党の幹部で構成する「成案決定会合」に示された。20日の閣議決定を目指す。
 修正が必要になった大きな理由は、6月2日に政府がまとめた原案をめぐって、地方との関係がぎくしゃくしたことだ。
 原案では、消費税を社会保障の目的税と位置づけ、税率を2015年度までに段階的に10%に引き上げるとした。そのうえで、国が関与する年金、医療、介護の給付と、少子化対策にあてる方針を盛り込んだ。

その2
東京五輪―都民は望んでいるか

また、東京にオリンピックを招致したい。石原慎太郎都知事がきのう、そう表明した。
 落選した2016年大会につづく挑戦で、20年の開催をめざす。「大震災からの復興」をキーワードに、9年後に立ち直った日本を世界に見せようと訴えていくという。
 日本オリンピック委員会(JOC)は、すでに会場計画がある東京の再挑戦を歓迎し、一部の競技を被災した東北地方で実施するプランも温めている。
 「平和」を旗印に意欲をみせていた広島市は市長交代で撤退しており、この夏までの国内選考は、東京が正式に名乗りを上げればすんなり決まりそうだ。



読売新聞(社説)

首相退陣時期 会期延長を延命手段にするな(全文はここからお入り下さい)

 政府・与党が国会を90日程度延長する方向で野党と調整に入った。
 東日本大震災対策で課題は山積している。国会の会期を延長して、本格的な復興を急ぐことは必要だ。
 だが、国会会期延長と菅首相の退陣時期は、切り離して考えるべきである。首相に退陣引き延ばしの口実とさせてはならない。
 早期退陣は野党だけでなく、岡田幹事長、仙谷由人官房副長官ら“身内”でさえ、求めている。

局地放射能汚染 不安軽減へきめ細かな対応を
(全文はここからお入り下さい)

 福島第一原子力発電所の事故では、避難対象地域の外側でも、局地的に放射線量の高い場所が確認され、住民たちに不安が広がっている。
 政府は、現在の汚染測定体制を拡充し、実態の把握と対策を急がねばならない。
 こうした局地汚染は、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故でも起きた。現場から数千キロ離れた地点で見つかった例もある。



毎日新聞(社説)

原発工程表 課題は山積したままだ(全文はここからお入り下さい)

福島第1原発は事故収束に向け、いったい何合目付近にいるのか。東京電力の工程表が示されてから2カ月。当初の見通しの甘さが次々と明らかになり、先の見えない状況が続いている。
 原発の現状把握と収束の見通しの不透明さは、周辺の人々の暮らしも揺さぶり続けている。日本の総力、世界の知恵が現場に結集されているのか、不安に思う人も多いだろう。
 政府や東電は工程表の改定と進捗(しんちょく)状況を公表したが、個別の対策だけでなく、現状と見通しの全体像を示してほしい。現在の原発のリスクがどの程度なのかも、改めて示すべきではないか。

NPOと寄付税制 これは政治も変える(全文はここからお入り下さい)

 自分が支援したいNPO(特定非営利活動法人)に寄付をすれば税金が減額される--。そんな仕組みをより定着させるための改正NPO法が今週、全会一致で成立した。これとセットになる寄付優遇税制の拡大を盛り込んだ税制改正法案も近く成立する見通しだ。
 与野党の対立と駆け引きばかりが目立つ「漂流国会」の中、かねてこの問題に取り組んできた与野党議員が党派を超えて後押しし、ここまでこぎつけた。「やればできるではないか」と、まず評価したい。



産経新聞(社説)

税と社会保障 スリム化なしで増税とは 自助自立の原則に立ち戻れ(全文はここからお入り下さい)

政府・与党が提示した「社会保障と税の一体改革」に関する最終案は、消費税を「平成27年度までに段階的に10%まで引き上げる」と明記したことなどが特徴だ。
 引き上げの時期については「経済状況の好転を前提とする」としたものの、増税の前提条件は無駄の徹底排除である。
 社会保障改革の焦点だった「膨張し続ける年金や医療、介護の費用抑制」の道筋も明確に示されていない。不十分そのものだ。子ども手当や農家の戸別所得補償制度など「バラマキ4K」を放置したままでは、消費税引き上げに国民の理解は得られない。

≪「5%増ありき」では≫
≪安定的な財源は必要≫




日経新聞(社説)
居座る菅首相の下の国政停滞を憂える(全文はここからお入り下さい)

 菅直人首相の退陣時期が一向に定まらず、国政が停滞する懸念が強まっている。
 首相は14日に今年度第1次補正予算に続く小型の追加補正の編成を指示した。東京電力福島第1原子力発電所事故の被害者救済の費用や「二重ローン」問題への対応を盛り込む見通しだ。
 東日本大震災の復旧・復興に向け、切れ目なく対策を打ち出す必要性は言うまでもない。しかし桜井充財務副大臣は「中途半端なことをやって、本来、大事なものまで先送りされるとなると本末転倒だ」と、首相の方針を批判した。

日本もロシアと資源協力を(全文はここからお入り下さい)

中国とロシアがエネルギー協力を柱に、2020年までに年間貿易額を2千億ドルにする目標を掲げた。現在の約3倍に増やすという。訪ロ中の胡錦濤国家主席とメドベージェフ大統領が首脳会談で合意した。
 中国は世界各地でエネルギー資源の囲い込みを進めている。対ロ接近もその流れに沿ったものだろう。
 中ロ間では昨年、東シベリアの油田から中国に原油を供給するパイプラインが完成し、今年1月から原油供給が始まった。ロシアは年間約1500万トンの原油を20年間にわたって中国に輸出する。さらにロシアの天然ガスを大量に中国に長期安定供給する話し合いも続けている。



東京新聞(社説)
避難勧奨地点 遅れ取り戻す支援策を(全文はここからお入り下さい)

 局地的に年間の積算放射線量が二〇ミリシーベルトに達する恐れのある場所がある。国が「特定避難勧奨地点」と呼んで避難を支援する。放射線の影響や支援の内容について、もっと具体的な説明が必要だ。
 「放射線量は、もともと高かったのだから、もっと早く対応を決めてほしかった」。住民からこんな不満の声が出るのは当然だろう。福島第一原発事故から三カ月以上もたって、「特定避難勧奨地点」を指定するという政府の対応は、あまりに遅すぎる。

高速無料化凍結 また場当たりなのか(全文はここからお入り下さい)

東日本大震災の復興財源を捻出するため、民主党の看板政策だった高速道路無料化の社会実験が凍結される。国民に不評だっただけに、白紙撤回してマニフェスト転換第一号にすべきではないか。
 高速無料化実験は昨年度、全高速道路の約二割に当たる総延長千六百五十二キロを対象に一千億円を投じて始まった。本年度は二百億円を積み増し、五区間でトラックの夜間無料化などを追加した。
 これらを一時凍結するとともに、自公政権が始めた休日千円と本年度からの平日上限二千円も廃止、計三千五百億円を第一次補正の財源に回した。またぞろ、場当たり的な対応だ。





金曜日 06/17・各社社説

2011年06月17日 14時00分19秒 | 朝日新聞切抜とテレビの切とりと庶民の疑問
11年6月17日 金曜日 06/17・各社社説

朝日と日経が原発再稼働に関わる社説を書いていた。考えると福島第一原発の事故は自然災害の事故でありそれを根拠に現在稼働している原発を止める。原発に代わる代替電力の技術が確立していない間は当分は原発に頼る☆か仕方がないのではないだろうか。
でないと、日経の社説に載っている円高に加え電力不足が深刻になれば企業の海外生産移転が加速しかねない事態になるやも知れないと感じた。



朝日新聞(社説)
その1
原発再稼働―自治体の不安に応えよ(全文はここからお入り下さい)
定期検査を終えた原子力発電所の再稼働に、立地自治体が同意しない状況が続いている。定期検査は13カ月に1度義務づけられており、このままでは来年春にはすべての原発が止まる。
 電力の原発依存はできるだけ早く脱却すべきだが、代替電力の準備が整わない状態だと、日々の生活や経済活動に大きな影響が生じると予想される。
 政府は、福島第一原発の事故を受けて各電力会社に求めた緊急安全対策への対応が済んでいることを根拠に、運転再開を求める構えだ。

その2
スポーツ基本法―メダルより大切なもの

スポーツ基本法案が今国会で成立しそうだ。半世紀ぶりに、スポーツ政策の骨格が生まれ変わろうとしている。
 今あるスポーツ振興法が成立したのは、東京五輪を3年後に控えた1961年だった。国と自治体の役割を定めた条文がおもで、プロスポーツの隆盛など、その後の時代の変化に追いついていない。
こうした実態を踏まえ、超党派の議員連盟が法案をまとめた。障害者スポーツやドーピング防止活動の推進、紛争解決機関への支援などを網羅する。五輪など国際競技大会の招致に向けた国の支援も盛りこんだ。



読売新聞(社説
二重ローン 再建へ希望持てる救済策急げ(全文はここからお入り下さい)

従来の借金返済に加えて、自宅や事業の再建で新たな負債を背負う「二重ローン」問題が、東日本大震災の被災者に重くのしかかっている。
 大津波で自宅や店舗を流され、残ったのは多額の借金だけ――。こうした苦境に立たされた人々が、先行きへの希望を失えば、地域の復興も軌道には乗るまい。
 民主、自民、公明の3党は、二重ローン問題に関する協議を開始した。近く編成する第2次補正予算に間に合うよう、早急に対応策をまとめてもらいたい。

東北高速無料化 復興支援の優先順位を誤るな
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 高速道路の「休日上限1000円」と各地の無料化実験が19日で打ち切られ、20日からは、被災者などを対象に東北地方の無料化が始まる。
 民主党の政権公約(マニフェスト)の目玉政策だった高速道路の無料化は、ばらまき政策の典型である。その尻尾をまだ引きずっているかのようだ。
 深刻な財政難の中、新たに導入する「東北無料化」は問題の多い政策と言わざるを得ない。
 被災者は、対象区間のインターチェンジで乗るか、降りるかした場合、被災証明を提示すれば、通行が無料になる。
 トラックやマイクロバスなどの通行も同時に無料化される。



毎日新聞(社説)
子ども手当修正協議 減収では本末転倒だ(全文はここからお入り下さい)

子ども手当が修正されることになった。国会のどうしようもない手詰まり状態を打開するために与野党が妥協するのは当然だ。東日本大震災の復興財源を捻出するため政策の見直しも必要だ。しかし当初のマニフェストから現行制度は大幅に後退している。修正内容によってはさらに子育て世代に犠牲を強いることになりかねない点も指摘したい。
 15歳以下の子どもに月額1万3000円を支給するのが現行の子ども手当だ。これに対して公明党は(1)3~15歳は月額1万円(2)3歳未満と第3子以降に限って月額1万5000円に増額(3)所得制限を旧児童手当の水準より引き上げて設ける--という試案を示した。

ギリシャ危機 早期収拾に全力挙げよ
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政権の統治能力が揺らぎ、重要法案が成立しない。首相が辞任を口にしたり、大連立構想が浮上したり……。なじみの光景が浮かぶが、これはギリシャの話だ。重要法案とは、欧州連合(EU)などから追加の資金支援を受ける代わりにギリシャが実行する新たな財政改革や民営化を盛り込んだ緊縮財政法案である。
 日本との目立った違いは、法案に反対する市民ら2万人以上がデモを行い、警官隊との衝突で負傷者まで出る混乱が起きていることだろう。



産経新聞(社説)
自民党 政策論争で存在感見せよ{/arrow_r/}(全文はここからお入り下さい)

菅直人首相が退陣時期を明言せず、民主党が大幅な国会会期の延長を目指す中、自民党が守勢に立たされている。
 自民党が提起すべきは、菅首相が一日でも長く延命することが日本を「不幸」にしかねないと明示することだ。そのためには、エネルギー政策や成長戦略などで国益と国民の利益を守る選択肢をきちんと示し、政策論争を展開することが求められる。
 当面する大きな課題のうち、自民党が明確にすべきは、「脱原発」の風潮に乗じて唐突にエネルギー政策を転換しようとしている首相に、いかに歯止めをかけるかだ。原発の稼働停止が各地に広がれば、東北復興や日本全体の経済成長に必要な電力の確保は困難になるのは明らかだ。

大震災100日 被災者を追い詰めないで(全文はここからお入り下さい)

あす18日で、東日本大震災から100日目を迎える。この間、国や自治体は、被災者に十分な支援を行ってきたか。苦しみを少しでも和らげる手伝いをしてきたか。残念ながら、逆に追い詰めてきたとしか思えない。
 発生から3カ月を超え、被災者を苦しめているものに、震災など災害による行方不明者を死亡とみなす「死亡推定」の問題がある。
 1年後でなければ認められなかった死亡推定は、5月に施行された特別財政援助・助成法で3カ月後ならできるように短縮された。死亡推定による労災保険支給の受け付けは13日、全国で始まった。受理されれば、遺族年金や災害弔慰金なども支給される。



日経新聞(社説)
製造業追い込む電力不足を放置するな(全文はここからお入り下さい)

定期検査中の原子力発電所が再稼働する見通しが立たず、電力需給の逼迫が全国に拡大しつつある。円高に加え電力不足が深刻になれば企業の海外生産移転が加速しかねない。
 中長期のエネルギー政策のなかで原発への依存度をどう考えるかは国民的な議論が要る。だが当面、経済への影響を抑えるには、検査を終えた原発で安全を確保できる場合は運転を再開する必要がある。政府や電力会社は原発の安全性判断の基準について早急に、地元自治体や住民に説明を尽くす必要がある

原発事故で問われる賠償制度(全文はここからお入り下さい)

東京電力の原子力発電所事故に関連し、賠償支援の組織新設などを盛った「原発賠償支援法案」が14日に閣議決定され、国会に提出された。まずは正式な賠償の支払いを待つ被災者の視点に立ち、法案の審議を急いでほしい。
 それだけでなく、東電の原発事故をきっかけに、事故の損害賠償手続きを定めた「原子力損害の賠償に関する法律」(原賠法)に関する議論も深めたい。賠償支援の法案審議とあわせて、原賠法の見直しを検討することも考えられる。



東京新聞(社説)
新・知事会 地方が国を引っ張るぞ{/arrow_r/}(全文はここからお入り下さい)

 全国知事会の第十一代会長に山田啓二京都府知事が就いた。「危機に立ち向かう知事会」と表明したように、当面は東日本大震災の復興が課題だ。原発問題でも国任せにせず、政策提言してほしい。
 投票による会長選挙は二〇〇五年、福岡県の麻生渡知事対岩手県の増田寛也知事(いずれも当時)以来、六年ぶり二回目。山田氏二十五票、上田清司埼玉県知事二十二票と、わずか三票差だった。

災害医療支援 反省を共有し備えに(全文はここからお入り下さい)

多くの医療チームが東日本の災害支援に駆けつけた。阪神大震災など過去の教訓を生かして。だが、現地での活動には多くの課題も見られた。国など関係機関は反省点の共有を徹底させてほしい。

 震災発生の二日後には仙台市に入り、検視にあたった名古屋市医師会の医師が疑問を投げかける。
 「今は落ち着いてきたが、初めのころは要所要所で医療支援チームを取り仕切る拠点や人が見当たらず、現場の統制が取れないところが多かった。反省点だ」