ばーばの独り言

愛する娘へ。孫と過ごす喜びと身辺の出来事

☆ 散歩と畑と夕焼けと

2009-11-14 22:57:22 | よもやま話
晴れ上がったある日、久し振りに私にしては遠出の散歩に出かけた。
5年位前に歩いていたのは、明らかにスポーツに近いウォーキングで、
歩幅もひろく、他人に抜かされたくなかったので速歩に近かった。
それどころか前を歩く人を次々に追い越して多少の優越感さえ感じていた。

それが今では、身体に無理をかけてはいけない、ゆっくり目の散歩に
切り替えざるを得ない体調になった。
元々の私の性格は負けず嫌いで、結果を出すのを焦る欠点がある。
無理をして心臓の頻拍が出しては逆効果なので、慎重になる。

最寄り駅から遠ざかるように歩いて、私なりの基点を右に曲がり、
こもれびの森に入るまで30分。
森の中、といっても下草を刈って、重なった葉もかなり間引いてある。
陽がアチコチにある隙間を通って射してくる林である。
写真を撮りながら息が切れないように歩くが、ちょっと物足りない。

途中、蜘蛛に出会った。黄色と黒は女郎蜘蛛だろうか?



電車だと乗り換え一回で3駅先の古淵のジャスコだが、この日はのんびり散歩で
写真を撮りながらだけど1時間30分。
何時もの早足だと1時間で着くところ、30分以上よけいに掛かった。
歩くのに慣れたら少しづつ、ペースを上げれていこう。
あくまで心臓さまのご機嫌を伺いながら。


そして今日、雨が上がって午後から陽が射してきたので散歩に出かけた。
14時48分。前の日とは別のコースを選んだ。

構内のポットに可愛い花。 チェリーセージだろうか?
小さな葉を千切って匂いを嗅いだ。清々しい匂いがする。



林間公園の中を行く。
外灯が点いている。 もう午後4時ごろだろうか? 



グルッと回って散歩して、畑に着いた。

蕪の種を撒こうと思ったら、思いっきりバラマイテしまったので
混みあっている所は間引きして、糠付けやサラダにして食べている。



こちらは春菊



畑で雑草引きなどしていたら数人の話し声が聞こえた。
声の方をみたらみんな空の方を見上げている。
視線を追ったら、視線の先の背の高い草木に花が咲いていた。
近くによると3~4メートルはある。

今まで地面ばかり見ていたのでまったく気がつかなかったけれど
畑わきの道路との境目に、10本近く植えてあり、みんな花をつけていた。
花の名を聞くと「皇帝ダリア」というそうだ。
夕方なので暗めだけれど。



草取りをして、間引いた蕪とパセリとこねぎを袋に入れて、雑草も袋に入れて
持ち帰りのしたく。
家への道を歩き出すと、滅多にお目に掛かれない真っ赤な夕焼けが目に入った。
大きくするとピンボケだからこの辺のサイズで。



実際の色は上の写真の色だが、こちらはフラッシュなしで撮ってみた。
あまりピンボケしていないが、本物より空が明るめに写っている。



夕焼けを撮るのにこの近くで一番適当な場所は駅の連絡通路脇ではないかと
歩き出した。 携帯で時間を見たら午後4時48分。

エレベーターで通路に上がると、4人くらいの人が豪華な夕焼けに
カメラを向けていた。
みんな静かだ。 ひたすらカメラを向けて集中している。
でも、もう夕焼けは先ほどより薄れていた。
熟年と思しき女性と話しをする。
「家に居たら凄い夕焼けを見たので、ここに素っ飛んで来たのですよ。
 山で見るよりすごい夕焼けです!」と息を弾ませていた。
静かにカメラを覗いていた30代くらいの男性はキャノンの一眼レフで
少し長いレンズを着けている様だった。
夕焼けに感激しているもの同士なので話しやすい。
彼の写真を見せてもらった。 お話にならない出来の良さだった。
空のドラマを連続で撮っていた。

黄金色と真っ赤な色とで出来た豪華な夕焼けに、覆被さるように出て来た
伝説の竜に似た青黒い雲。
そしてその青黒い竜の雲が両手を広げた後、空に向かって立ち上がって行く姿。
そんな壮大なストーリーを思い起こす連続写真を見せてくれた。
素晴らしい写真の数々。
カメラも違うし、腕も違う・・・
「わあ、凄い! ドラマティックな写真ばかり!」と感激する私に、
30代と思しき内気な感じの男性はちょっと嬉しそうだった。

もう、夕暮れはおさまりはじめ、私は一枚も撮る気になれなかった。
「その写真、欲しいなあ。」と喉元まで出掛かったが
ぐっと飲み込んでお礼だけを言った。
趣味が同じだと年齢を超えて感激を分かち合えるのだと胸が温かい。


駅の南口と北口とを結ぶ連絡通路。



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