明け方シッコに起きた母はベッドに戻っても、「あ”~ ナマンダブ ナマンダブ」と大声で念仏を唱える。
まだ真っ暗な中で、「あ”~、目が開かない」と目をつぶったまま大声を上げる。
まだ暗くて眠たいのに。
母の台詞がどんどん変わる。
「あ”~ どこへ行けばいいのですか」
「あ”~ どこへでも行きます」
「あ”~ ナマンダブ ナマンダブ」と大声が続いた。
今日はデイサービスの日で、危うく寝過ごすところだった。
母もまだ覚醒していなくて二人掛かりで身支度させ、ご飯の後の薬を飲み込むスポ飲の吸い込みに力がない。
午前、お寺さんの父の月参りだ。