「ツチヤ教授の哲学講義」(土屋賢二著 岩波書店 2005年刊)
人気のある哲学者が書いた、売れている哲学書ということで、読んでみました。11日間の講義録、話し言葉で書いてあるのですごく読みやすかった。しかし、全く面白くない、というより自分の感性に響かなかった。
この国の学者は明治以降近代化の中で、西欧からの知識の輸入代理店をやっているだけなのだろうか。この著書の結論は、ツチヤ教授が、ウィトゲンシュタインの思想を紹介しているだけ。
哲学は何を解明するものなのか。と問い、考え方には二つあって、哲学は感覚を超えたところにある形而上学的真理を解明するもの、もうひとつは、哲学的問題に関して理解を深めることで、そのためには、言葉の働きを理解する必要があるというもの。
著者は、後者の立場をとり、「いかに生きるべきか」といった哲学的問題が無意味ということを明らかにするのが哲学の仕事という。
何というニヒリズム、哲学的な問題の解消の方法としては最悪ではないか。こんな害毒を持った著作を、天下の岩波書店がよく出版したものだ。今後、ツチヤ教授の著作を読むことはないだろう。
人気のある哲学者が書いた、売れている哲学書ということで、読んでみました。11日間の講義録、話し言葉で書いてあるのですごく読みやすかった。しかし、全く面白くない、というより自分の感性に響かなかった。
この国の学者は明治以降近代化の中で、西欧からの知識の輸入代理店をやっているだけなのだろうか。この著書の結論は、ツチヤ教授が、ウィトゲンシュタインの思想を紹介しているだけ。
哲学は何を解明するものなのか。と問い、考え方には二つあって、哲学は感覚を超えたところにある形而上学的真理を解明するもの、もうひとつは、哲学的問題に関して理解を深めることで、そのためには、言葉の働きを理解する必要があるというもの。
著者は、後者の立場をとり、「いかに生きるべきか」といった哲学的問題が無意味ということを明らかにするのが哲学の仕事という。
何というニヒリズム、哲学的な問題の解消の方法としては最悪ではないか。こんな害毒を持った著作を、天下の岩波書店がよく出版したものだ。今後、ツチヤ教授の著作を読むことはないだろう。