晴走雨読

晴耕雨読ではないが、晴れたらランニング、雨が降れば読書、きままな毎日

もう少しやってほしい鳩山首相

2010-05-18 21:01:40 | Weblog
へそ曲がりな私は、全く評価していなかった鳩山首相が、マスコミにこぞって批判されている様を見ていて、もう少しやってほしいと今思っています。
      


 普天間問題を継続的に追いかけては来ていないのですが、昨年末に5月末までには決着させると言ったのは、確か鳩山自身だったと記憶しています。
 その5月末が近づいてきて、マスコミ、野党、また与党の一部まで、期限を守れないのなら辞任すべきとの声が出ています。
 さて、ここに至って、「決着」の定義を鳩山自身が示し始めています。政府の考え方の方向性を閣議で示すことが、決着なのだそうです。社民党に配慮して閣議決定はしませんと。沖縄の住民、この国の国民、米国の意向を含めた合意だろうなどと思っていたのは、とんだ肩透かしです。
 
 私は、この鳩山現象は大変面白いと思います。自らを追いつめるような目標設定をしているようですが、その目標の定義も自らするので、どのような情況になっても目標は達成できるのです。これを、詭弁とか、一貫性が無いとか、思いつき発言とか、だまし討ちとか言っても始まらないと思います。

 これぞ、鳩山式の理科系的思考法の表れなのではないかと思います。彼は、多変量解析によって、その時点における最適な解を求めているからです。多くの変数は、時々刻々変化するので、自ずと解も変化するのです。

 従来の政治家は、発言がぶれてはいけないとか、信念を曲げてはいけないとか、変わってはいけないという価値観の上で発言していました。また、我々もこの常識に慣れてしまっていました。しかし、変わらないということは、本当に適切な判断をもたらすのでしょうか。鳩山首相は、そこを超えている政治家なのではないかと感じています。私は、鳩山式思考法による政治をもう少し長く見てみたいと思っています。

 
 普天間問題については、戦後65年間にわたる米国とこの国の関係をめぐるドラマの最終章だと思います。我々は、この1年間だけを見ていてもこのドラマのストーリーを追うことができない。もちろん、性急に結論も出ないでしょうし、出してはいけないと考えます。

 太平洋戦争における沖縄戦、米国の占領、講和条約と日米安保条約、冷戦、日本国憲法・・そして、3月に明らかになった日米の密約(これは、数少ない鳩山政権の評価ポイントです。)などを、丁寧に追って考えるべき問題です。

 米軍基地や海兵隊訓練の全国への分散が進められようとしています。これによって私たちが沖縄だけに痛みを押し付けてきたことが明らかになります。反面、地元への移転に対して、それぞれの地域から反対の声が上がることでしょう。その中で、日米安保の見直し論議に火が点くことを期待します。



 
コメント
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