防犯カメラの画像を証拠で提出しましたが裁判で無罪判決が出た事件です。
長野県 塩尻市のコインランドリーで女性下着を盗んだとして捕まった男性は、
検察が提出した防犯カメラ映像が証拠として採用されずに無罪となりました。
以下、信濃毎日新聞の信濃webの全文です。(固有名詞は削除)
塩尻の窃盗で無罪判決 防犯カメラ画像証拠となり得ず 2013年3月20日(水)
昨年2月に塩尻市内のコインランドリーで女性の下着などを盗んだとして
盗みの罪に問われ、無罪を主張していた同市の男性被告(39)の判決公判が
19日、地裁松本支部で開かれ、裁判官は無罪(求刑懲役2年6月)を言い渡
した。
検察側が証拠としたコインランドリー内の防犯カメラの静止画像に写った
男と、男性の顔の比較箇所が限られ、「犯人性の根拠となり得ない」と指摘した。
判決は、男性を犯人とする証拠は防犯カメラの画像だけだとし、県警科学
捜査研究所の鑑定で画像の男と男性の顔を比較できたのは一部分にとどまると
指摘した。
証拠提出された画像は、防犯カメラの動画を捜査員がデジタルカメラで撮影
した計5枚。検察側は、黒いコート、黒いニット帽に白のマフラーを巻いた男が、
乾燥機から被害女性の衣類などを取り出し、下着を持ち去る様子だと説明していた。
塩尻署は昨年11月、下着など3点(2050円相当)を盗んだ疑いで男性を
逮捕、送検。地検松本支部が同月起訴した。
この日の判決後に釈放された男性は取材に対し、逮捕前の任意の取り調べ段階から
公判まで一貫して犯行を否認したと説明。「(無罪判決の)喜びより警察や検察への
怒りが強い。逮捕をきっかけに職も失い人生を台無しにされた」と話した。
担当弁護人は「客観的事実を重視するという基本原則に基づいた判断を捜査
段階でしていれば、こうはならなかった」と検察側を批判した。
長野地検は「判決内容を詳細に検討した上で適切に対応したい」とコメントした。
警察は事件後に、現場で録画映像をモニターで再生しながら、それをデジカメで撮ったと
思います。それを証拠として提出したのでしょう。
当時、録画していた映像を動画のままで、なぜダビングしなかったのか不明です。
現場のモニターの解像力が悪ければ鮮明に表示されませんし、再生中の映像を
デジカメで撮ったら、さらに不鮮明になります。
事件後、1週間位経って録画映像は上書きされてなくなったのでしょう。
筆者のお客様のマンションでは、殺人事件の捜査に来た警察は、ビデオレコーダー
ごと預かっていきました。代わりに代替機を置いていきましたけど。
また、別の事件では代替機を用意できなかったのか、再生しながらテープ式の
ビデオレコーダーに移し替えていきました。
警察署によって取り組み方が違うようです。
最近のハードディスクに録画している方式のレコーダーなら、USBやDVDに
移し変えることができることを知らないのかな?
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