日日是好日

退職後の日々を写真で記録

送行(そうあん)

2017-03-20 09:53:14 | 座禅
上山してから3年が経過した。
3年前、3人の雲水たちと旦過寮(たんがりょう)に入り修行が始まった。旦過寮では食事等以外はほぼ坐禅三昧の日々である。
数日後旦過寮を出て、少し前に旦過寮を出た3名と9人の共同生活が始まった。
私の1歳下の人が一人いたが、それ以外の人は20代から40代の方々であったので私が最年長であった。
私以外の雲水たちは一定の期間を経過すると送行していった。送行とは修行を終えて僧堂を後にすることである。
しかし、この間には何人かの新到(しんとう;新しく僧堂に修行に来た者)も来ては送行していった。
私も昨年古希を迎え、ちょうど3年を経過したことから送行することとした。
送行の朝、上山した時と同じように身支度を調えた。
袈裟行李と後付けを結び、応量器を取り付け首を通す。草鞋を履き、網代笠をかぶり、左手に坐蒲を持って僧堂を後にした。
本堂を背にして山門に向かって歩き始めると、残る雲水の人が梵鐘をゴーンと間隔をおいて打ち続けてくれた。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
送行おめでとうございます。 (哲哉)
2017-08-15 23:44:35
山形から安居していた者です。覚えていらっしゃいますか?御挨拶もなく先に送行し申し訳ございませんでした。また、安居中は何かと大変お世話になりました。心より感謝申し上げます。たまたまこのブログを見つけ送行なさったことを知りました。送行おめでとうございます。御体を大事に御活躍下さい。
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Unknown (杉ちゃん)
2017-08-16 18:53:52
哲哉さん
こちらこそお世話になりました。ありがとうございました。
哲哉さんは仕事と安居で休みなしで大変でしたでしょう。
私は送行して目標がなくなり、少し戸惑っていますが、安居の経験を生活に生かせればと思ってます。
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コメントありがとうございます。 (哲哉)
2017-08-16 22:46:11
早速のコメントありがとうございます。
私は安居を通して日常生活の何気ない一つ一つの出来事や経験がとてもかけがえのないものであり、愛おしく感じるようになりました。
私はまだまだ僧侶として仏の教えを理解するには程遠い未熟者ですが、普段の何気ない生活や出来事に自分なりにきちんと向き合い一つ一つ大切に生きることが仏の道のような気がしているところです。
おかしな言い方ですが、与えられた生きる機会に向き合いながら生き、死期が来ればきちんと死んで行きたいと思っています。
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