11月8日・9日は長野県小海町で「八ヶ岳 星と自然のフェスタ」が開催されました。
現地は気温が低く防寒が必要になってしまいましたが、天候は両日とも快晴で、来場されたみなさまは多くの機材で星を楽しむことができました。こうしたイベントではなかなか晴れないことが多いですがここまで晴れたのは久しぶりかも知れません。
弊社はホテル ガドーキングダム小海下にあるエーデルワイスのブースエリアに大型赤道儀MX-HD+赤道儀(参考出品)・MX-HD赤道儀・太陽スペクトル観測装置・単眼鏡GT-M518を展示しました。MX-HD+赤道儀は一昨年の同イベントでは実質外観展示という状況でしたが、今回20kgの他社30㎝反射鏡筒を同架した状態で恒星時の1000倍速で導入する動作を見せることができました。高速にもかかわらず、駆動音もほとんどなく導入する姿をご覧いただいた方には好評価をいただきました。本機は同架重量50㎏を想定しているクラスで価格は相応になりますが、ハーモニックドライブ(R)搭載大型国産赤道儀として引き続き開発を進め完成度を上げていきますでご期待ください。
MX-HD赤道儀の方は12.5㎝ F2の反射系アストロカメラに冷却CMOSカメラを改造して取り付けたものを外に出し、ブースからリモートコントロールで導入・撮影のデモをおこないました。冷却CMOSカメラの遮蔽が大きく光量が低下しているものの、短時間露出でアンドロメダ銀河がしっかりと写し出された姿はなかなかのものでした。(掲載のアンドロメダ銀河は主焦点撮影のため裏像)
また入口に近かったことからブースをご覧になる方は結構いただけでなく、MX-HDをはじめ五藤製の機材をお持ちのみなさまからも声を掛けていただき賑わいました。お立ち寄りいただいたみなさまには改めてお礼申し上げます。
来年も開催されれば出展は続けたいと思いますのでその時はまたブースに遊びに来ていただければ幸いです。
八ヶ岳星と自然のフェスタ公式サイト
https://www.hoshifeskoumi.com/
10月22日 星の手帖社 会長 阿部 昭 様が逝去されました。
阿部様については数々の天文書籍をはじめ、組立天体望遠鏡シリーズといった安価で良質な製品を送り出したこと、事業を通じて天文業界を見守り、多くの人を育ててきた事は周知のことかと思います。
五藤テレスコープ創業時、前社長のSUZUと同社を訪問した際、同社に来た早々に缶ビールを出され、飲みながらいろいろな話に花が咲いたことを覚えています。そのようなことをはじめ阿部様にはいろいろとお世話になりました。また10㎝屈折 GTM100/1000APOの抽選をお願いしたいと相談したところ快諾いただき「この業界でいろいろな仕事や依頼を受けてきたけど抽選をするなんて初めてだよ」と楽しんでおられたことが印象に残っています。GTM100/1000APOユーザーのみなさまにはそんなエピソードがあったことも時折思い出しながら天体をながめていただければ幸いです。
あらためて阿部様のご冥福をお祈り申し上げます。
ブログ記事 2015年1月 10cm屈折望遠鏡 GTM100/1000APOについて(抽選をおこないました)
https://blog.goo.ne.jp/gototelesco/e/c4a81c614f1a3feadede41e048b7ae29
ブログ記事 2014年10月 星の手帖と阿部昭さんを囲む会
https://blog.goo.ne.jp/gototelesco/e/ecfad4703519d576cc7e11d64110f30e
11月8日(金)・9日(土) 長野県南佐久郡小海町ガトーキングダム小海(旧リエックスホテル)で「八ヶ岳星と自然のフェスタ」が開催されます。
弊社はレストハウス「エーデルワイス」内のブースに出展いたします。
今回はMX-HD赤道儀・開発を進めている大型モデル「MX-HD+」・太陽スペクトル観測装置などの展示を予定しています。「MX-HD+」は2022年に参考展示したときは実質外観のみの状態でしたが、今回は実際の動作もご覧いただこうと思います。(画像は2022年の同イベントで展示した「MX-HD+」の画像です)
当日は上弦の月がありますが、標高が高いこともあり好条件で星空を楽しむことができるでしょう。現地では去り行く紫金山・アトラス彗星もまだ観測できるかも知れません。当日は防寒をしっかり用意してお越しいただければと思います。
八ヶ岳星と自然のフェスタ公式サイト
https://www.hoshifeskoumi.com/
10月19日(土)は国立天文台「三鷹・星と宇宙の日2024」の観望会に参加を予定しています。
同イベントはコロナ禍の影響を受けてましたが、今年は通常とおりの開催となり、夕方から広場での観望会も実施することになりました。
弊社はMX-HD赤道儀と太陽スペクトル観測装置を持ち込む予定でいます。(天候などによって変更する場合があります)
当日雨天の場合は参加をやめる場合がありますが、会場の国立天文台ではいろいろな催しがあり十分楽しめますのでこの機会に来場いただければと思います。
国立天文台「三鷹・星と宇宙の日2024」のサイト
https://www.nao.ac.jp/open-day/2024/#a-intro
西空で見えるようになった紫金山・アトラス彗星ですが、13日土曜日の夕方にようやくとらえることができました。
昼間にMX-HD赤道儀を原点復帰から南中付近の太陽・金星を導入しておおよそ極軸を合わせ、追尾を確認しなが修正しました。
太陽が沈み、暗くなるにつれて彗星がはっきり見えるようになりました。月明りと光害がある中でも7倍50㎜双眼鏡で4度近い尾を確認しました。撮影画像も尾は1コマ画像でもしっかり写っており、複数枚コンポジット処理でさらに明瞭になっています。
彗星はこれから徐々に暗くはなりますが、高度は上がってくるのと尾は伸びているのでしばらくは観測を楽しめそうです。
画像データ
2024年10月13日 18時07分から 露出4秒×20コマ ISO640
6㎝屈折(f=264㎜)ニコンD810A MX-HD赤道儀 で撮影・処理
場所 五藤光学研究所(東京都府中市)