2021年も早いもので、あと1月を残すのみとなりました。師走のあわただしい中、天文界の話題はレナード彗星(C/2021 A1)が見えていることでしょうか。弊社でも5日の明け方にMX-HD赤道儀を事務所前にセットして狙ってみました。
彗星の導入ですが、アストロアーツのステラナビゲーター11とステラショット2は接続時の赤道儀選択でMX-HDが出てくるのですぐに接続がきます。(MX-HDはBluetooth対応です)今回はステラナビゲーター11で導入しました。彗星の軌道要素は随時更新されるので重宝しています。望遠鏡は他社製9㎝(レデューサー使用で f=360㎜ F4)にデジタル一眼レフを取り付け、30秒露出で連続撮影後に画像処理をおこなっています。
光害のため3等星が見えるくらいのコンディションですが、画像処理によって伸びる尾もとらえることができました。
レナード彗星の観測好機はしばらく続きますが、明け方はとても寒くなっていますのでみなさまも体に気をつけて観測してください。
MX-HD赤道儀
http://gototelesco.co.jp/mxhd.html
今日は皆既に限りなく近い部分月食が起こるということで、事務所脇の通路にMX-HD赤道儀を設置して狙うことにしました。
極軸は2日前に電子極軸望遠鏡で合わせた後、脚部を置いていた床面にテープを貼ってマークし、当日はそこに置くだけで済むようにしました。
MX-HD赤道儀はハンドボックスで太陽系天体を導入すると、固有の動きに合わせて追尾するようになっています。月も赤経・赤緯両軸が駆動するので今回のような月食観測ではとても便利です。
今回の月食は雲に覆われる状況が多かったのですが、それでも最大食前に雲がほぼ切れたことで赤銅色の月をとらえることができました。前回5月の皆既月食が悪天候に阻まれたこともあるため今回は見ることができただけでも良しとしたいと思います。
MX-HD赤道儀
http://gototelesco.co.jp/mxhd.html
MX-HD赤道儀を使い、はやぶさ2を追尾・撮影した画像の処理をしていたところ、淡いながらも回収されたカプセルが写っていることを確認できました。
上の画像はカプセルを基準に合成したもので、データは下記を参照ください。
撮影日時 : 2020年 12月6日 0時25分18秒~0時37分07秒まで
露出時間 : 各4秒 ×200枚
赤 道 儀 : MX-HD赤道儀 (ソフトウェアTrackCraftによる追尾)
鏡 筒 : SHARPSTAR 2032PNT 口径20cm焦点距離640mm アストロカメラ
カ メ ラ : ZWO ASI6200MM モノクロCMOSカメラ
撮影場所 : 五藤光学研究所(東京都府中市)
備 考 : 25枚ごとにhayabusa2基準でコンポジットし、カプセルの移動を確認後、
カプセル基準でコンポジット
簡易ながらカプセルの等級を測定したところ17.4等星
下の画像は10分間分の撮影画像をアニメーションgifにしたものです。
はやぶさ2のカプセルは大型望遠鏡がある公開天文台などでとらえた事例がありますが、MX-HD用追尾ソフトウェア「TrackCraft」を活用することで口径20cmの望遠鏡でもとらえることができました。
さて、2020年はコロナ禍につきると思いますが、そのような中でもネオワイズ彗星・部分日食・火星接近・はやぶさ2・木星と土星の接近といったように天文の話題は多かったように感じました。2021年も天文イベントはいろいろありますので引き続き楽しめるように願ってやみません。
それでは良い年をお迎えください。
サポートソフトウェア「TrackCraft」
http://gototelesco.co.jp/mxhd_soft_trackcraft.html
はやぶさ2 おかえり!2020 共同観測キャンペーン
http://planetary.jp/Haya2-Special/projects/hayabusa2-serv.html
MX-HD赤道儀
http://gototelesco.co.jp/mxhd.html
五藤光学研究所 はやぶさ2観測 トピックス
https://www.goto.co.jp/news/20201207/
日暮れ直後の西空では木星と土星が接近していますが、今日21日は一番接近し、200倍の倍率でも望遠鏡の視野内に両方見えるくらいまで近づきました。なんでも今回は約400年ぶりとかと言われています。そんな珍しい現象をMX-HD赤道儀に9cm屈折望遠鏡と同架してとらえることができました。今回は昼間のセッティングなので、水準器を使い水平出しを行った後、原点復帰から南の空の月を導入し、月が写野中心になるように高度・方位を合わせて簡易的に極軸を合わせ、その後木星を導入します。鏡筒は子午線で反転しましたが、それでもファインダーの中央エリアに導入されたのでうまくいったようです。
撮影は露出を変えながら、両星の形状が分かるものと、衛星が分かるものにしてみました。しかし、低空のため気流が悪く形が歪んでしまうのはやむを得ないところです。一通り撮影した後はアイピースを取りつけ200倍で観望すると確かに視野内に2惑星が収まっています。このような高倍率で木星と土星が一度に見えるのはなかなかありません。あとは100倍に下げてコンパクトデジタルカメラでも撮影しこのランデブーを見届けました。
2020年はコロナ禍のため、天文活動はいろいろやりにくかったことかと思いますが、今回の木星と土星接近は本年最後で誰もが楽しめる現象だったかと思います。
MX-HD赤道儀もはやぶさ2に続きこの貴重な現象も立ち会うこととなりました。
MX-HD赤道儀ユーザーの伊藤 弘 様より、TrackCraftを使ってはやぶさ2の撮影動画を提供いただきました。
星空の中を移動していくはやぶさ2の様子がわかります。
貴重な観測動画を提供いただいた伊藤 弘 様 にはこの場を借りてお礼申し上げます。
伊藤様 撮影のはやぶさ2動画についてのページ
http://gototelesco.co.jp/soft_trackcraft_hyabusa2_movie.html
はやぶさ2 おかえり!2020 共同観測キャンペーン
http://planetary.jp/Haya2-Special/projects/hayabusa2-serv.html
MX-HD赤道儀
http://gototelesco.co.jp/mxhd.html