五藤光学研究所 嶋 邦博さんがおひつじ座の銀河IC1890で2個目の超新星を発見しました。発見は、12月5日未明に、五藤光学研究所 八ヶ岳観測所の45cmカセグレン式望遠鏡に0.33倍レデューサーを装着、冷却CCDを使って4億4000万光年かなたの星の大爆発をとらえることに成功しました。
嶋さんのこの発見は、国内アマチュアによる確認観測及び東広島天文台口径1.5mのかなた望遠鏡による分光観測を経て、IAU(国際天文学連合)からSN2013gvの正式番号がつきました。超新星のタイプは分光観測によって白色矮星の爆発によるⅠa型と確認されています。
嶋さんの超新星発見は、昨年10月、ふたご座の銀河NGC2370に発見したことに続き2回目となりますが、前回の発見は認定されたものの、分光観測の連絡体制の事情から番号がつかずに終わってしまっていましたので、正式番号がついた初めての超新星になりました。
実は、今回の超新星発見に用いられたのは筆者の冷却CCDカメラでした。サッカーで言えば嶋さんのゴールを筆者がアシストした?ような気持ちでとても嬉しいです。しかし、このようなことに遭遇すると今度は自分も超新星捜索に挑戦したくなりますね。
嶋さん、発見おめでとうございます。(kon)
画像上:発見した時の観測画像
画像中:2日後の観測画像(超新星が少し明るくなっています)
※嶋 邦博氏撮影
画像下:筆者が12月10日に撮像・処理した画像(16cmアストロカメラと冷却CCD)