4日の皆既月食は曇られてしまったのでインターネットの中継を見て終わってしまいました。皆既月食のような大きな天文イベントが観測できないことは残念ですし、今年はあまりそういったイベントがない年と言われていたのですが、明け方に登ってくるいて座に注目です。
3月15日にさかのぼりますが、いて座で新星が発見されました。この新星は結構明るく、4等台まで明るくなった後、一時5等台後半まで暗くなったかと思えばまた4等台に戻るといった光度変化が観測されています。位置も南斗六星のそばなので双眼鏡があれば見つけやすいでしょう。こうした明るい新星は2013年のいるか座新星以来で明るさの変化、新星の色の変化、スペクトル観測などいろいろ楽しめそうな感じです。
新年度がはじまって忙しいとは思いますが、暗くならないうちに1回はいて座新星を見つけてみてください。(kon)
画像上:4月2日に撮影した画像
画像下:3月31日に撮影したいて座新星のスペクトル(水素のHα線、Hβ線の輝線スペクトルが確認できます)