弊社で販売している天体スペクトル観測キットをお使いの小澤様から観測作例をいただきました。ご本人から許諾もいただいたので掲載いたします。使っている望遠鏡は25㎝ F4.8のニュートン反射で、ZWO社のカラーCMOSカメラで撮影したとのことです。
最初はカシオペア座γ星です。「M」の配列で真ん中にある星です。この星をスペクトルを観察すると1か所明るいところがあります。これは太陽のプロミネンスや散光星雲でおなじみの水素Hα線(波長6562.8Å)が輝線スペクトルとして見えています。下のスペクトル画像でも明瞭に確認できます。(各画像はサムネイルなのでクリックして拡大してください。)
これを解析ソフトRSpec(日本語版)で解析すると下のようなグラフになります。グラフにするとHα線の部分がはっきりわかります。
更に、話題のウィルタネン彗星のスペクトルにも挑戦したとのこと。彗星は淡いため25枚コンポジット処理をしています。
これもRSpec(日本語版)で解析すると下のようなグラフになります。
太陽光を反射しているため連続スペクトルとして表れています。彗星の状態によってはC2分子等の輝線スペクトルが観測できる場合がありますが、今回の作例は確認できていません。
今回観測データを提供いただいた小澤様にはお礼申し上げます。
天体スペクトル観測キットのユーザー様でスペクトルだけでも結構ですのでこんなのが撮影できたとかございましたらぜひ拝見させてください。またお許しいただければブログで作例を引き続き公開させていただければと思います。(kon)