1967年<音楽談義>と題して対談されたものを収録したCD2枚組みは
熱い語りと彼が選んだ名演が収められている
小林秀雄節といわせてもらいたい独特の語り口がとてもいい
CD1は<弦楽器を中心に>
1917年から26年に録音された
エルマン
ハイフェッツ
クライスラー
フーベルマン
ヴァイオリン界の巨匠中の巨匠の演奏♪
特に、クライスラーのベートーヴェンの協奏曲2楽章がいい
ロストロポーヴィッチのハイドンのコンチェルト、
明るいこの曲と対照的に
カザルスのベートーヴェンソナタ3番は深い
甲乙つける必要もなし、共に素晴らしい演奏
小林氏のカザルス談話=短いが力強い口調で説得力がある
「聞いたか、SP時代の、カザルス。あれは、君、すごいんだよ。
SP時代のね、ベートーベンのカザルスのチェロ・ソナタというのは、
これは、名品ですよ。」
女流ヴァイオリニスト2人のことも絶賛している
イタリアのジョコンダ・デ・ヴィート(1907-1994)のシャコンヌ
アメリカのエリカ・モリーニ(1904-1995)の悪魔のトリル
恥ずかしながらこの2人については
演奏どころか、名前すら聞いたことがなかった。
エリカ・モリーニの悪魔のトリル、小林氏が言うように<絶品>
「エリカ・モリーニが、タルティーニとか、あの辺を弾いているのが、
これはもう絶品ですね。これだけ弾ける人はないですね。
僕は、そう思います。」
『音楽というものは耳で聴くのじゃない、その人の精神が聴くのです』
貸し出しを延長して
1ヶ月間何度も何度も聞く
小林秀雄先生の熱い語りと貴重な巨匠の名演♪