なおじい(HOBBY:カメラ・ビデオ撮影・DVDオーサリング/資格:ラジオ体操指導員・防災士・応急手当普及員)

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「くしゃみで舌打ち」「効果は?」 不足のマスクに思う

2020年03月29日 17時50分49秒 | 健康・病気

「くしゃみで舌打ち」「効果は?」 不足のマスクに思う

2020年3月29日 16時06分 


 新型コロナウイルスの感染拡大とともに、マスクが品薄状態になって2カ月余り。店頭ではめったに手に入らず、備蓄が尽きそうな医療機関も出ています。マスクの増産・供給は進んでいるの? そもそも着用は絶対必要なの? 「#ニュース4U」のLINEに寄せられた市民の様子を紹介しながら、一人ひとりの行動のヒントを探りました。
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朝日新聞デジタルのフォーラムアンケート
くしゃみで舌打ち 過敏では
 「#ニュース4U」に集まった声の一部を紹介します。
●くしゃみしただけなのに
 マスクを入手できず、困っています。花粉症でくしゃみをしただけなのに、電車で隣に座っていた方が「チッ」という舌打ちとともに立ち上がって、別の車両へ移動していきました。なんだかとても悪いことをしたような気持ちになりました。(神奈川県・30代男性)
●マスクに対して過敏では?
 マスクを備蓄していたので困ってはいませんし、電車に乗るときなど人が密集しているところでしか装着しないので、残量の減りも少ないです。マスクにどれほどの効果があるのかも専門家で意見がわかれているようですし、マスクに対して過敏な気がしています。(東京都・40代男性)
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ドラッグストアの前にはマスクを求めて開店前から長い列ができた=2020年3月6日午前9時9分、さいたま市大宮区、川村直子撮影
●ガーゼもゴムも品薄
 使い捨てマスクを毎日洗って使っています。マスクを手作りしようと材料を調達に行ったら、ガーゼ布地は品薄でゴムは品切れ。薬局にもなく、サラシで代用しようかと思っています。使い捨てマスクは電車通勤の夫に使ってもらおうと思っているのに困ってしまいます。(神奈川県・50代女性)
●肌触り最高の手作りマスク
 花粉症用にだいぶ備蓄がありましたが、いつまで入手できないかわからないので、妻が自宅でマスクを作っています。耳あてのゴムの入手もかなり困難でしたが、なんとかなったようです。成人した子どもたちが赤ちゃんの頃に使っていたガーゼのハンカチを使い、肌触りは最高です。(千葉県・50代男性)
●接客のバイト先も備蓄わずか
 大学生です。アルバイト先では接客業のためマスクは必須だと言われ、1日に1枚支給されていました。しかし、そこも十分な備蓄があるわけではないようで、先日から「自宅にあるなら自分の分はそこから持ってきて使ってほしい」と言われました。ちなみに父はバンダナ、母はガーゼハンカチを代用しています。(滋賀県・20代女性)
●外出控え使用回数減らす
 マスクを蓄えていても数が限られているので、使用回数を減らそうと外出をできる限り控えています。ガーゼをマスクの代わりにしようと思ってもドラッグストアで品切れになっていて、なけなしのアイデアも役に立たない始末。今後どうなることかと、ただ指をくわえて待つことしかできないのが現状です。(兵庫県・40代女性)
2倍に増産、でも注文は3倍
 メーカー各社は1月以降、マスクを24時間体制で増産しています。しかし買い占めによる品薄がさらなる品薄を呼び、品不足が続いています。業界団体は「増産しているが、消費者の買う勢いの方が強い」と頭を抱えていて、いつ品薄が解消されるか見通しは立っていません。
 製造大手のユニ・チャームは1月中旬以降、平時の2倍となる月1億枚を生産。しかし注文は平時の3倍といい、「作っても作っても足りない状況」(広報)といいます。
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シャープが三重工場に導入した使い捨てマスクの生産設備=同社提供
 同社も含め、国内の2月の生産量は月4億枚でしたが、増産や国による生産設備への補助金もあり、3月は月6億枚を超える見込みです。しかし、小売店などからの注文は、週で5億~6億枚にも達しています。
 政府の呼びかけを受け、繊維や薬品を手がける興和(名古屋市)は、洗って繰り返し使えるガーゼマスクの増産を開始。3月中に1500万枚、4月に5千万枚の供給をめざします。早川卓宏・取締役常務執行役員は「使い捨てマスクの材料の不織布が手に入らない状況。入手可能なガーゼで代用したい」と話しています。
 異業種からの参入も。電機大手のシャープは政府からの補助金を受け、液晶パネルを生産する三重工場(三重県多気(たき)町)のクリーンルームにマスクの製造設備を導入。まず3月中は1日15万枚、いずれは1日50万枚の生産をめざすとしています。
 マスク不足の要因の一つには、製造ラインの中国依存があります。日本衛生材料工業連合会によると、2018年度に国内へ出荷されたマスクは、一般用や医療・産業用も含めて55億枚。うち44億枚が海外産で、その85%は中国産でした。担当者は「中国での新型コロナウイルスの感染拡大で、日本へ輸出される分が減った」と説明します。
 最近は、小売店やメーカーのみならず、同会にも消費者から問い合わせがあるそうです。担当者は「国内各社は増産しているが、需要に応え切れていない。危機感をもつ消費者の購買力の方が強い状態です」。病院でもマスク不足が伝えられています。「医療用マスクは専門の卸業者が担っていて、家庭用マスクとは全く別ルート。ただ、病院でも需要が増えているため足りなくなっている」と話しています。
 また、買い占めや転売は政府が禁止していますが、「趣味的に購入し転売している人や事業として転売するプロもいるようだが、実態はわからない」(担当者)といいます。(江口英佑)
他人への感染は防ぐが
 新型コロナウイルスは、感染者のせきやくしゃみなどで飛ぶつばや鼻水のしぶきで広がる「飛沫(ひまつ)感染」をします。マスクはしぶきが飛ぶのを抑え、他人に感染させるのを防ぐのに役立つものの、ウイルスは隙間を通り抜け、自分を感染から守ることは難しいと考えられています。これはインフルエンザでも同様です。
 世界保健機関(WHO)はマスク着用について「健康であれば、新型コロナウイルス感染が疑われる人をケアするとき」「せきやくしゃみの症状があるとき」と呼びかけます。マスクが有効なのは「アルコール消毒液やせっけん水などでしばしば手洗いをする場合に限る」という見解です。
 日本の厚生労働省も一般向けのQ&Aで「マスクは、せきやくしゃみによる飛沫及びそれらに含まれるウイルスなど病原体の飛散を防ぐ上で高い効果を持つ」とし、せきやくしゃみなどの症状のある人は積極的に着用するよう呼びかけています。
 しかし、予防のためのマスク着用については「混み合った場所、特に屋内や乗り物など換気が不十分な場所では一つの感染予防策と考えられる」としつつ、「屋外などでは、相当混み合っていない限り、マスクを着用することによる予防効果はあまり認められていない」とややあいまいな言い回しです。
病院で在庫尽きかけ
 実際には、街はマスクをする人たちであふれています。マスク着用を要請される場合もあります。
 たとえば大学入試。名古屋大は2月下旬の試験(前期日程)の前に受験生向けのサイトで、新型コロナウイルス感染症などの感染予防や体調不良者への対応として、受験生に試験会場にマスクを持参、着用するよう依頼しました。多くの受験生がマスクを着用しました。
 同大学入試課は「着用を義務付けたわけではないが、多くの受験生が集まる試験室での感染リスクを考えました。また、仮に(新型コロナウイルス感染者でなくても)体調不良により、せき込んだりする受験生がいた場合でも、本人や他の受験生がマスクを着用していれば、動揺が少しでも減り、試験に集中できるのでは、とも考えました」と話します。
 マスクをすると病人扱いされることが多い欧米と違って、アジアではマスクをする「文化」もあるのでしょう。ただこうした「マスク依存」が、世界的なマスク不足を招いているとの指摘もあります。
 深刻なのは医療機関です。神奈川県の病院団体の役員をしている窪倉孝道医師は「病院のマスク在庫が尽きかけています」と話します。窪倉さんの話では、県内の医療機関にアンケートをしたところ、3月上旬の時点で「医療用サージカルマスクや高機能マスク(N95)が1~2週間で切れる」と答えた病院が5割を超えていたそうです。
 「その後も事態は切迫しています。一般の方が電車や人混みに入る時の『マスクをつけたい』という気持ちも理解できますが、患者さんに接している私たちは、何としても院内感染を避けなければなりません。マスクのニーズは大変高いのです。行政機関や業者にも掛け合っていますが、せめてマスクの買い占めなどはやめてほしいです」と話します。
 全国マスク工業会、厚生労働省、経済産業省、消費者庁も連名で「現在、予防用にマスクを買われている方が多いですが、感染症の拡大の効果的な予防には、風邪や感染症の疑いがある人たちに使ってもらうことが何より重要」と呼びかけています。
「本当に必要とする人へ」
 WHOは2月27日に出した見解で、医療関係者に十分なマスクや手袋が行き渡らない状況について「感染者の増加だけではなく買い占めや買いだめも一因」と指摘しました。無症状の人がマスクを着用することは「価格高騰や流通網への負担となる」「誤った安心感につながり(手洗いなど)本当に大切な予防策がなおざりにされる」と強く戒めています。
 米国の医務総監も2月29日、「マスクを買うのをやめて! 一般の人の新型コロナウイルス感染予防には効果的ではありません。医療従事者が患者さんのケアをするとき入手できないと、彼らや社会のリスクが増します」とツイートしました。
 とはいえ、今はワクチンもなく、無症状の人からの感染が広がる実態があります。ロイター通信によると、もともと「マスク文化」のないフランスでも警察官の労働組合が「マスクと手袋の支給がなければストを起こす」と政府に訴えています。
 新潟青陵大の碓井真史教授(臨床心理学)は「マスクの感染予防効果が、低いとしてもゼロではないとすると、安心のためや周りから変な目で見られないようにマスクを着用したくなる気持ちは理解できます。しかし、今は平時ではありません。過剰な安心を求めてマスクを買うのはやめ、本当に必要としている医療機関や医療従事者にマスクが行き渡るようにしたほうがいい。そうすることで社会としての安全性が高まります」と話します。
 また「ただ、そう言っても不安を感じる人にはこの理屈は通じないでしょう。そのためにも、誰かとつながることで、ストレスを減らしたり不安を分かち合えたりする仕組みが社会の中に必要です」と付け加えています。(


北京、厳しさを増す厳戒態勢 習氏が恐れる崩壊の足音

2020年03月29日 17時46分00秒 | 健康・病気

北京、厳しさを増す厳戒態勢 習氏が恐れる崩壊の足音

2020年3月29日 8時00分 

北京市内の住宅区を視察する習近平国家主席=2020年2月10日、新華社
 中国の首都・北京は、新型コロナウイルスの感染封じ込めに一定程度成功しているにもかかわらず、人の往来などの移動制限が厳しさを増している。旗を振るのは習近平(シーチンピン)国家主席。厳戒態勢の裏には、「政治の中枢都市」という理由だけではない、複雑な事情があるようだ。
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 3月11日、住民の出入りを厳格に管理しているという北京市郊外の黒庄戸郷郎各庄村に足を運んだ。広さ1・5平方キロメートルの村全体がぐるりと壁に囲まれた構造で、中へ入る唯一の門の脇には、大きなプレハブの「登記所」が設置されていた。
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北京市郊外の郎各庄村に設置された登記所=2020年3月11日、冨名腰隆撮影
 一度外出した住民が村内へ戻るには、煩雑な手続きが必要になる。
 まず、体温測定と消毒をその場で済ませる。次に、過去14日間に汚染が深刻な地域に入っていないことを証明する。これは、中国の携帯電話会社が無料で提供を始めたGPS履歴サービスを利用する。それもクリアすると、健康状況などの問診を受け、顔認識機能付きのカメラでデータを記録した後に、ようやく門が開く仕組みだ。
 副郷長の田赫氏は「約4500人の住民すべてをこのシステムで厳しく管理している。この地区から感染者は出ていない」と胸を張った。
 中国の都市部は、そもそも日本の町内会にあたる「社区」ごとに共産党や公安が住民を管理するシステムで、北京でも警備員が人の出入りを見張る団地やマンションが多く存在する。ただし、平時ではここまでの厳しさはない。
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北京市郊外にある郎各庄村の入り口。「封鎖式管理を実行中」との案内があった=2020年3月11日、冨名腰隆撮影
 3月中旬の午後、懇意にしている中国国営メディア記者をお茶に誘うと「しばらく外出できない」とやんわり断られた。
ここから続き
 聞けば、ローテーション制となった職場での勤務と会見などの取材以外は自宅待機を厳命されているという。「移動記録も会社にチェックされるから、ごまかせない。不自由この上ないよ」と電話の向こうで嘆いた
入国管理は北京以外で
 北京市衛生健康委員会によると、24日正午時点での同市内の新型肺炎感染者は計416人。8人が亡くなったが、94%にあたる392人がすでに快復した。2月27日以降の新規感染者は1桁で推移しており、最近は「ゼロ」の日も多い。
 感染者の減少ペースは他の都市と遜色ないが、飲食店や理髪店などの再開は明らかに遅れている。日本料理店を経営する中国人女性(52)によると、店舗の広さや通気性などを当局が厳しくチェックし、再開を認めない事例が目立つという。
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北京市郊外の郎各庄村の前に設置された宅配荷物置き場=2020年3月11日、冨名腰隆撮影
 市民の移動もままならないが、外から北京に入ることはさらに難しい。
 中国政府は3月23日から、北京に向かう国際旅客便をいったん上海や天津、内モンゴル自治区フフホトなど別の12都市に着陸させ、そこで検疫をクリアした乗客だけを北京に移動させる措置を始めた。直行便であれば成田から北京は4時間程度だが、半日以上遅れるケースも発生している。北京に到着した後も、国籍に関係なく、政府が用意した施設で14日間の隔離生活を強いられる。
 欧州や米国で感染が広がる中、中国政府は感染者の「逆流入」を防ぐ対策に力を入れている。24日発表の集計によると、国外から中国に入り感染が確認された人は計427人に上るが、うち3分の1が北京で確認された。北京市の陳蓓副秘書長は同日の会見で、一連の対策について、「首都の安全のために必要な措置だ」と強調した。
 とはいえ、本来北京が担うべき感染者の管理を任される他の都市にすれば負担であり、リスクに違いない。なぜここまで北京の対策に力を入れるのか。

北京の「特殊な地位」
 背景には、習氏の強い指示がある。
 「北京は特殊な地位にある。感染予防対策を改善し、大衆の移動と密接な接触を減らすよう管理を強化する必要がある」
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2020年3月10日、湖北省武漢市の新型肺炎患者の専門治療施設「火神山病院」を視察した習近平国家主席=新華社
 最高指導部の党政治局常務委員を集めた2月3日の会議で、習氏はこう訴えた。この発言は当日の発表にはなく、同15日に発売された党理論誌「求是」の中で初めて明らかにされた。習氏は同23日の政治局常務委員会議でも、湖北省や武漢市と並んで北京を挙げ、「外部からの感染流入と内部の拡散を許すな。感染源を可能な限り遮断せよ」と命じた。
 北京を重視する理由としては、当然、習氏ら党指導部が集う政治の中枢だからということがある。党関係者は、習氏の意図を「党中央からあらゆる指示が下される以上、北京の機能をまひさせるわけにはいかない」と説明する。
 天安門広場の西側に建つ人民大会堂で開かれる全国人民代表大会(全人代、国会に相当)も延期されたままで、開幕の日程も定まっていない。北京の感染状況は全人代をはじめとするさまざまな政治日程にも大きく影響する。

SARSの苦い経験
 一方、国営メディア記者は、習氏が北京の感染阻止に熱心なのは、別の理由もあると指摘する。
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海外からの入境者の隔離先として使われる北京の国際展覧センターで手続きをする職員=2020年3月14日、新華社
 「SARS(重症急性呼吸器症候群)の時は北京の対応を誤り、政権の安定を揺るがした。習氏は同じ失敗を繰り返さないことを強く意識している」
 広東省で後にSARSと分かる「原因不明の肺炎」が最初に報告されたのは2002年11月16日。胡錦濤氏が江沢民氏の後継者として党総書記に就いたのは、その前日だった。
 SARSの初動対応で、中国は大きくつまずいた。しばらく事実が伏せられたまま、年が明けた03年2月の時点でも「クラミジアが原因とみられ、治療は容易だ」などといった報道が続いた。
 対策が後手に回る間に、感染者を拡大させてしまったのが北京だった。3月には北京で最初の患者を確認していたが、その事実も1カ月以上伏せられた。結果的に北京の感染者は、中国全土で最多の2521人に達した。
 当時、リーダーシップを発揮できず窮地に陥る胡氏に対し、軍トップの中央軍事委員会主席にとどまり実権を残していた江氏やその周辺は、しばらく静観を決め込んだという。胡氏は楽観的な発表を続けた衛生相と北京市長を解任し、過小に報告されていた感染者数も修正。3月に首相に就いた温家宝氏や、海南省党委書記から北京市長代理に登用され、最前線で対応にあたった王岐山氏(現国家副主席)の助力もあり、何とか試練を乗り越えた。
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海外からの帰国者の検査・治療に使われている北京の「小湯山病院」。重症急性呼吸器症候群(SARS)の際に建設された=2020年3月16日、新華社
 習政権は8年目に入り、一見、当時の胡政権のような脆弱(ぜいじゃく)さは見られない。だが、内情は決して盤石とは言えず、とりわけ初動対応のまずさや現場の医師の証言が封じられる現状に対しては、国民の不満がマグマのように蓄積している。
 改革派の学者である清華大学教授の許章潤氏は2月中旬、「憤怒する人民はもはや恐れていない」と題した文章で「公権力を持つ者たちが感染を隠蔽(いんぺい)するのは、核心(習氏)がぜいたくを楽しみ、平和であるかのように振る舞うためであり、人々の命に関わることなどまったく心にないのだ」と政権を痛烈に批判した。
 政府の発表や多くの都市で経済活動が再開しつつある現状を見ると、中国の状況が良い方向に向かっていることは確かなようだ。だが、厳しい管理がなお続く北京の様子からは「共産党による統治の優位性が示された」と習氏が豪語するような余裕は伝わってこない。国営メディア記者はこう話す。
 「感染症対応は、一つのミスが政権の崩壊にもつながる。SARSを経験した王氏が、習氏によく説明しているはずだ。だからこそ、北京対策に懸命になっている」(特派員リポート)


中国・雲南省で急死の労働者から「ハンタウイルス」…ネズミが媒介する病原体

2020年03月29日 17時40分15秒 | 健康・病気

中国・雲南省で急死の労働者から「ハンタウイルス」…ネズミが媒介する病原体
2020/03/29 13:32

 【北京=比嘉清太】中国雲南省臨滄市の保健当局は、今月23日に急死した労働者から、ネズミが媒介する病原体として知られるハンタウイルスが検出されたと発表した。
 共産党機関紙・人民日報系の健康時報(電子版)などによると、感染者はバスで長距離を移動中に体調が悪くなり、急死した。バスにはほかに29人が乗っていたが、感染の広がりは確認されていないという。
 国立感染症研究所によると、ハンタウイルスは2週間の潜伏期を経て発熱や呼吸困難を引き起こす。中国の有力ネットメディア「澎湃新聞」は専門家の見解として、かつては致死率が高かったが現在はワクチンがあり、早期に発見すれば治療が可能だと伝えた。