誰でも解っているのに誰も知らない

国際石油資本（メジャー）上位４社の２００５年決算が７日出そろった。
当期利益は合わせて９７８億８１００万ドル。（約１１兆５５００億円！！）

ちなみに内訳は、
米エクソンモービルは前年比４２．６％増の３６１億ドル
英・オランダが拠点のロイヤル・ダッチ・シェルは前年比３６．５％増の２５３億ドル
英ＢＰは前年比３０．８％増の２２３億ドル
米シェブロンは前年比５．８％増の１４０億ドル
国際指標であるニューヨーク市場の原油価格は２００５年、１バレル＝４０ドル強から一時は７０ドル台に上昇。
２００６年に入っても６０ドル台の高値水準が続いている。

「もうけすぎ」と言われても仕方の無い数字だ。
そしてなんとなくみんな解っている。

「これって、あの戦争のせいでしょ？」

そう、原油価格が高騰した理由は解っている。
でも戦争の理由を「９．１１テロの報復」としか知らない。

ジョージ・Ｗ・ブッシュ第４３代大統領が、原油・天然ガスの発掘会社を起こしていたり、石油産業との繋がりが深いことはどうだろう？
ブッシュ政権は新保守主義（ネオコン）と言われるイスラエル寄りの閣僚が多く、中東の石油をめぐる利権追求、アメリカの覇権の追求などを外交に押し出している。
本人も過激なことで有名なキリスト教右派に属し、支持していると目されている。
米ライフル協会との関係は？
そういうことはどれくらい知られているだろうか？

アメリカという国は、莫大な利益を上げる一部企業や団体のために、政権の方針や外交すら左右するのだ。
まあ、今の日本もその傾向が顕著なのだがレベルが違う。




原油高騰の理由は解っている。
だが、誰かが莫大な利益を得ていることや、あの戦争の本当の理由やその先は、誰も知らない。
みんなが漠然と解っているのに、誰もそのことを知らない。