先日の記事でどれくらいの人が実感できているだろう。
ヘリやミサイルデータの時と同じように、何故かあまり報道されない。
が、ことの重要度で言ったら機密漏洩は国家の安全を大きく揺るがしかねない大事件なのだ。
こと、海上自衛隊に関しては重要な機密を抱えている。
「海図」
これは一般に売られている「海図」を示すものではない。
海底の地形図を正確にマッピングした日本領域内の「潜水艦用の海図」だ。
潜水艦というものに「窓」は存在しない。
ガラスが水圧に耐えられないからだ。
では、どうやって航行するのか。
ザックリと言ってしまえば「スイカ割り」。
目隠ししたまま誘導するアレだ。
潜水艦というのは、海底図と音波を頼りに航行している。
「衛星を使ってGPSで」と思う人もいるだろう。
これは実際に使われ始めている。
ただ、まだまだ不確実要素が多い。
なぜなら、GPSだって最初に地図がなければ指示のしようがないから。
この広大な海の全ての海図を正確に捉えることは難しい。
しかも他国の領海内ならなおさらだ。
逆にいえば、他国からは喉から手が出るほど欲しい情報だ。
正確な海図があれば、日本の領海内は潜水艦でどこへでも行ける。
これは制空権と制海権を同時に掌握するに等しい。
潜水艦は潜水艦で追うしかない。
で、あれば、正確な海底図を持っているほうが絶対的に有利だ。
理解していただけただろうか?
この潜水艦の特殊な戦闘を漫画にしたのが「沈黙の艦隊」だ。
当時、国会でも取り沙汰されるほど話題になった本だから読んだ人も多いだろう。
もしも読んだ事が無い人は、この機会に手にとってみることをお勧めする。