先日私の手元に渡ってきたKAWAIのEH10型電気機関車のレストア作業の第2回目です。
前回の記事はこちら。
「16番・カワイ EH10のレストア(リペイント) その1」
台車が1つ足りないので増やしましょう。
台車枠を板に固定し、周囲をブロックで囲いシリコンゴムを流しました。
ゴム型が出来上がりました。
いつもならばここでレジンキャストを流し込む所ですが、今回はエポキシ樹脂で複製します。
用意したのはエポック社のエポキシ樹脂E-01-001です。
硬化時間が48時間と長い物で気泡の抜けが良く、硬化後の変形が少ない事を期待して使用しました。
ただし主剤と硬化剤の比率が2:1で、少しでも比率が狂うと硬化不良を起こすので注意が必要でした。
小数点以下が計れないデジタル秤を使って計量したのですが、その際に例えば10グラムを計る場合には、
10グラムになってから注ぐのを止めるのではなく、9グラムを過ぎたら注ぐのを遅くして10グラムになった瞬間に止める、と言った具合です。
9グラムに近い10グラムなのか11グラムに近い10グラムなのか、と言った事で硬化不良が起きてしまうんですね。
また、攪拌も均一に念入りにしないと硬化不良を起こすようです。
レジンの場合はかなり大雑把でも硬化したのですが、エポキシは結構シビアなようです。
エポキシ樹脂が硬化している間に台車の基礎となる部分を作りましょう。
真鍮帯板を切って曲げて作りました。
車輪ですが、15.5mmのスポーク車輪が入手出来なかったので14.0mmボックス動輪を使いました。
邪道かもしれませんが、台車枠に隠れて見えないだろうと言う事で・・・。
足りなかった1台車分のパーツが揃いました。
動力台車ですが、不足のパーツがある事に気付きました。
軸間の枠にあるネジ穴が何の為にあるのか分からなかったのですが、軸押さえの裏蓋用だったんですね。
入手した時から無かったので、真鍮丸線と帯板を加工して製作しました。
ついでに両極集電の加工をして台車単体でも走るようにしておきました。
台車が4つになって何とかEHとして見られるようになりました。
複製した台車枠と代用した14.0mmの車輪も塗装してしまえば違和感が無くなるでしょう。恐らく。
以上、次回へ続きます。
続きはこちらへ。
「16番・カワイ EH10のレストア(リペイント) その3」