今回は知人からの依頼でKATOのモハ112-1500の動力ユニットを調整します。
パンタグラフの幅が広い頃の製品ですので割りと古い車両です。
調整前の試運転でKATOの背の低いユニットの割には走行音が大きいと感じました。
具体的には「ギギギギ」と「ゴリゴリゴリ」が混ざった感じです(分かり辛いですね)
ちなみに動力台車(DT21)はご覧の仕様の物です。
台車を裏から見るとギアが2つ見えるタイプです。
その後の改良型?でしょうか、こちらは別の車両の台車です。
裏返すとギアが3つ見えるタイプで、細かい部分の変化が見て取れるかと思います。
この台車をモハ112に履かせて試運転した結果、モーターや動力ユニットのフレームには問題が無い事が確認できました。
と言う事で動力台車の不調を疑い色々探った結果、ウォームギアとスパーギア(平歯車)が噛み合い過ぎている事が判明。
赤い矢印で示している部分ですね。
ここに若干の隙間を与えてやれば不具合が解消される筈です。
今回は簡単に、軸受兼集電板を地面方向に0.5mm程下げてみました。
赤い矢印の示しているt0.5のプラ板片を集電板上部と台車枠の間に、1台車につき4ヶ所入れてあります。
0.5mm下げてもまだ若干の可動範囲が残っているので、線路の凹凸にも対応出来るかと思います。
ウォームギア後部にプラ板から作ったレール方向の噛み合い位置調整用スペーサーが見えますが、これの効果はいまいち不明です。
無くても良いかも?
以上の加工を終え試運転をした結果、いつものカトー動力の静かさになりました。
付随車を前後に3両ずつ連結した編成運転での試運転も良好でした。
これでまたしばらく楽しく遊べるでしょう。
あとは納品するだけ!
以上。
※この加工は全ての動力ユニットにおいて有効であるとは限りません。
レールをテーブルに置き、台車を真横から見ながら前後進させて車体の上下動を見たり、車両を逆さまにして電気を流して車輪の動きを見たりして不調の原因を探しています。
対策がどの車両でも有効では無い上に、僅かなギアの噛み合わせの差で調子が左右されるのに苦労すると同時にそこが面白いところでもありますよね。
旧動力車の調整頑張って下さい!