ひとりごと

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乾繭所( かんけんじょ) 母の記憶

2013-06-07 | 日記
近所の方が 「お母さん懐かしいんじゃない?」 と 「桑」 を持ってきてくれました。
ちょっとくたびれていますが。


ここ宗像にかつて 「乾繭所」 が存在したことをご存じでしょうか?
場所は、田熊の 今は 「消防本部」 があるところです。
消防署の前には 「牛市場」 があり その前が 「乾繭所」 でした。
母の幼少時で、昭和10年代くらいのことでしょう。

「乾繭所」 とは その名の通り 繭を乾燥させるところ。
当時は盛んだった、宗像の養蚕農家の方が持ち込む繭を乾燥させ、
製糸工場へ持っていく。

母の父親は、そこの長をしていて
自宅でも蚕を飼っていたのだそう。
婦人会から20人ほどの人を雇い、
一生懸命自分を包み込む繭をつくりあげる蚕の世話。

濡れた桑の葉を食べさせると、蚕は死んでしまうので
葉っぱを取るのが大変だった・・・なんてきのうのことのように話します。

母親に 「おやつ~」 と訴えると 「桑の実でも食べなさい」 と言われ、
でも 「これがおいしくなくてねぇ・・・」 なつかしそうです。

私が越してきてから50年になりますが、
その当時、廃屋状態の 「乾繭所」 が存在しました。
いくつもの建物があり、広くて大きくて そして暗いときています、
子供にはとても不気味で、
兄に付いて 探検して遊んでいたことを思い出しました。
 

そして何年か後、今度は 「モォ~~」 と牛が鳴き。


車椅子で、とろとろと眠りかけていましたが、
別人のように目覚めました。


幼少時の記憶 健在でした。