最寄りの駅から家まではそう遠くない
それでもあたしの足は
地についていないようなそんな感覚
よほど慌てていたのだと思う
勢いよくドアを開けた
部屋の中は真っ暗だった
花?いるんでしょ?ねぇ!はなったらぁ!
大声で呼んでみたけど返事がない
うそでしょう?違うよね?
足元がぐらついて立っていられなくなった
どうしたらいい?
何をすればいい?
自分にあれこれ問いかけながら座り込んだあたしは
どれくらいの時間そうしていたのか
わからなかった
知らない間に眠ってしまったあたしは
窓の外が明るくなっていることにようやく気付いた
瞼の端が痛い
化粧も落とさず知らぬ間に出ていた涙で
顔はひどいありさまだ
花の利用していた電鉄会社のホームページを開く
とにかく乗っていた電話番号を押してみるが
何度やっても繋がらない
とりあえずシャワーを浴びて
何か手掛かりを探すために出かけることにした