心のままに・・・

実体験をもとに小説仕立てでお話を書いています。
時々ひとりごとも…

あの日見た夢・・・9

2016-09-23 16:05:36 | あの日見た夢


最寄りの駅から家まではそう遠くない


それでもあたしの足は

地についていないようなそんな感覚


よほど慌てていたのだと思う


勢いよくドアを開けた


部屋の中は真っ暗だった


花?いるんでしょ?ねぇ!はなったらぁ!


大声で呼んでみたけど返事がない





うそでしょう?違うよね?


足元がぐらついて立っていられなくなった


どうしたらいい?


何をすればいい?


自分にあれこれ問いかけながら座り込んだあたしは


どれくらいの時間そうしていたのか


わからなかった


知らない間に眠ってしまったあたしは


窓の外が明るくなっていることにようやく気付いた


瞼の端が痛い


化粧も落とさず知らぬ間に出ていた涙で


顔はひどいありさまだ


花の利用していた電鉄会社のホームページを開く


とにかく乗っていた電話番号を押してみるが


何度やっても繋がらない


とりあえずシャワーを浴びて


何か手掛かりを探すために出かけることにした





あの日見た夢・・・8

2016-09-22 18:21:07 | あの日見た夢
慌てて飛び出した

花は大丈夫なのだろうか?

関係なければいいけど

リビングで見たテレビでは、

今日の昼間の列車事故の事を伝えていた

帰る理由が出来て嬉しい反面複雑な思いで

帰り道を急いだ


踏切に入って立ち往生していたトラックに

列車が追突して

1両目と2両目が脱線したらしいが

損傷が激しく犠牲者が多数出ているらしいと

テレビでは何度も伝えていた



先程から何度も鳴らしている花の携帯は、

ずっと通話が出来ない状態にあると

アナウンスしている

花はいつも電車に乗る時は、1両目に乗るのだと

嬉しそうに話していた

子供みたいだと何度も馬鹿にしたが

にこにこ笑いながら

いいのいいのと、取り合わなかった

あたしは携帯を手に周りの事には注意も払わず

ただひたすらに駅までの道を走っていた