花うさぎの白あん大好き♪

日々の雑記(旧・花うさぎの弓道お稽古帳)

裁判員、心のケア

2013年05月07日 | 裁判員制度
裁判員制度関連で気になるニュースがありました。


強盗殺人罪などに問われた被告に死刑を言い渡した
今年3月の福島地裁郡山支部の裁判員裁判で、
裁判員を務めた福島県の60代女性が、
証拠調べで見た遺体のカラー画像などが原因で不眠症や食欲不振に陥り、
「急性ストレス障害(ASD)」と診断されたことが分かった。

女性の弁護士によると、裁判員経験者が精神障害と診断されたのは初めてという。
女性側は国に制度の見直しを求めるため、
慰謝料など計160万円を求める国家賠償訴訟を仙台地裁に起こす構え。

  ~中略~

女性は、最高裁が開設している「裁判員メンタルヘルスサポート窓口」に連絡。
しかし、交通費を自分で負担して東京に行かないと
対面カウンセリングが受けられないと告げられ断念した。

女性や家族は「裁判員の心のケア制度はあるのかもしれないが、
実際には役に立っていない。
国賠訴訟を機に裁判員経験者全員に改めて聞き取りするなどして
制度の見直しを図ってほしい」と訴えている。


◇「福島・死刑判決:元裁判員がストレス障害 遺体画像で
 毎日新聞 2013年04月18日 02時30分(最終更新 04月18日 02時41分)



痛ましい事件報道に接すると心が痛みます。
が、平凡な日常生活を送っている者にとっては、
犯罪はテレビのニュースで見聞きするだけが殆どでしょう。

仮に私が裁判員に選ばれたとして、
残虐な事件(生々しい証拠も含めて)に接したとしたら、
その後も辛い記憶に苦しめられるであろうことは、
容易に想像ができます。

もちろん、自分が直接関わって下した判決の是非についても、
神ならぬ身なのですから、一生悩み続けるかもしれません。

今回の提訴により、裁判員のメンタルケアについて見直されることを望みます。
実は私もカウンセリングの交通費が自費だということを初めて知りました。
(「裁判員メンタルヘルスサポート窓口」は全国に3カ所しかありません)

裁判に普通の市民の感覚を持ち込んだ裁判員制度については、
基本的には私は賛成です。
が、生々しい事件の詳細に触れることは、
一般の人にとっては多大な苦痛を伴います。

今回はたまたま一人の女性が疑問を投げ掛けましたが、
裁判員を務めた後遺症(←あえてそう呼びます)で苦しんでいる方々が
もっといらっしゃるのではないでしょうか?
裁判員は守秘義務があるので、
表に出ていないだけではないでしょうか?

裁判員制度が始まって今年で4年。
制度の在り方について、
改めて検証をするべきと思います。

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過去最多の女性議員さん達にお願いしたい事

2009年09月25日 | 裁判員制度
今回の総選挙で当選した女性議員は過去最多の54人でした。
それでも、国会議員に占める女性の割合ランキングでは世界120位です。


世界ランキングはさておき、女性議員さんの人数が増えたところでぜひ期待したい事があります。
それは「超党派で性犯罪に対する法律を厳罰化して欲しい」という事です。

先日の性犯罪への裁判員裁判で、裁判員の割合が男性5人女性1人で、
もしや判決は男性視点で軽くなるのではないか、と危惧されました。
が、実際には被害者女性の心情が男性にも理解され、
検察の求刑通りの判決となりました。

つまり、性犯罪とは無縁の良識ある男性にとっても、
性犯罪は忌むべきものだという事です。
とはいえ、どんな残虐な犯罪内容でも、
法定刑以上の刑を科すことはできません。

女性の心と身体に生涯消えることのない傷を負わせる性犯罪は、
殺人罪に匹敵する重大な犯罪なのではないでしょうか。
他の犯罪と違って、性犯罪の被害者は声を大にして
その被害状況を訴えることはできません。

女性議員さんたちには、是非同じ女性の心情を汲んで、
性犯罪の厳罰化に向けて法整備を進めていただきたいです。

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裁判員裁判初判決

2009年08月07日 | 裁判員制度
東京地裁において3日から始まった全国第一号の裁判員裁判は、
6日の最終日に裁判員6人と裁判官3人による判決が言い渡されました。
日本中の耳目を集めた裁判で、
各局の報道・インタビュー等興味深く見ていました。

感想としては、裁判員の方の真摯な姿勢が印象的で、
大変上手く機能したのではないかと思いました。
もしかすると裁判員制度は一般に「真面目」と言われる
日本人の気質に合うのかもしれません。

今回は裁判所側も万全の準備をして国民注目の中で行われました。
今後解決しなければならない問題もあるかと思いますが、
これからの裁判員裁判が今回と同じようにきちんと機能していくように願っています。

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裁判員の心のケア?

2009年07月19日 | 裁判員制度
残虐な証拠写真を見たり、重い判決を下さなければならない裁判員は
精神的な負担が大きく、その心のケアが心配されます。

それに対して、最高裁は臨床心理士によるカウンセリングを
5回まで無料で受けられる、と発表しました(今月10日)。

この発表を聞いて「わ~い! これでもう安心」
と思える方がどのくらいいらっしゃるでしょうか。
私は臨床心理士のカウンセリングを受けた経験がないので的を外しているかもしれませんが、
残虐な映像のイメージなどは何年にもわたってフラッシュバックする恐れはないのでしょうか。

被害者の方の苦しみに沿えたかどうかの悩み――当然と思われる量刑が
必ずしも法律的に適当でない場合もある――や、
逆に死刑などと判断せざるを得なかった場合は、
それがどんなに止むを得なかった事件でも、人が神でない以上、
心の底に深い悩みを抱えてしまうものなのではないでしょうか。


一般人が裁判に参加する国では、
この問題にどのように対応しているのでしょうか。
国民性もあると思いますし、
制度が社会的にどのような位置づけになっているかでも異なると思いますが、興味があります。



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控訴審で破棄?

2009年07月18日 | 裁判員制度
「裁判員が参加した一審の結論が控訴審で簡単に覆されてしまったら、
裁判員制度の意味がないのでは?」と疑問に感じていました。

それについて、今月15日に公表された「判例タイムズ」で
東京高裁の12人の裁判長さん達の意見として、
以下のような記事が掲載されたそうです。

・一審の判断を出来る限り尊重すべきだ。
・控訴審が一審判決へ介入し、破棄や差し戻しを繰り返せば、
制度の存在意義が失われかねない。


もちろん一審の判断が明らかに不合理な場合はこの限りではありませんが、
裁判官さん達がこのような考えでいらっしゃると知って、とても安心しました。
何となくプロの法律家の方は素人の参加を
歓迎していないのではないか…という漠然としたイメージを持っていたものですから。

量刑等に「普通の市民感覚」が反映されると良い、と思います。

*この記事を書くにあたって、7月11日付の朝日新聞を参考にいたしました。


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裁判員制度スタート

2009年05月21日 | 裁判員制度
今日から裁判員制度がスタートしました。
今日起訴された事件から適用されますので、
実際に裁判員が参加する裁判が行われるのはもっと先になりますが。


色々不安要素はありますが、
「一般市民の感覚を裁判に持ち込む」という趣旨には基本的に賛成です。

そのためには過去の判例にとらわれ過ぎたり、
職業裁判官による強引なリードがない事を望みます。


でも、どんなに一審で「市民感覚」の判決が出ても、
二審以降に結局職業裁判官による従来通りの判例主義で一審の判決が覆ってしまったら、
あまりこの制度の意味がなくなってしまうと思います。
その点も、この裁判員制度がうまく運用できるかどうかの
カギになるのではないでしょうか。



それにしても、裁判員に選ばれた方の負担は大きいですね。

ご遺体の写真や悲惨な犯行状況、犯行に使われた凶器などを見なければならない。
ご遺族の悲しみに直面しなければならない。
人の生死に関わる決定をしなければならない。
一生続く守秘義務がある。
逆恨みによる報復があるのではないかという不安を抱えなければならない。

今思いつくままにざっと挙げてもこれだけあります。
まだまだ不安要素はあるでしょう。
これからこの制度がどのように司法の現場に生かされていくか、
見守っていきたいと思います。


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カレー事件の裁判

2009年04月26日 | 裁判員制度
別の事件について書いていましたらアップするのが遅くなりました。


「カレー事件」の裁判について、裁判員制度の観点から考えてみました。
あくまでもテレビ等のニュース報道程度しか見ていない一般人の意見です。


確たる物証がなく状況証拠のみ、容疑者は一貫して否認、
動機も不明――もし私がこの事件の裁判員でしたら大変困惑する事例だと思います。

2009年4月21日、最高裁判所が上告を棄却したため死刑が確定することとなりました。

もし自分が裁判員としてこの事件に関わっていたとしたら……多分、
一生重いものを抱えて生きていかなければならないような気が致します。


状況証拠について。
実際に裁判員席に座り、「合理的な疑いを差し挟む余地のない程度に証明」されれば、
判断可能になるでしょうか。
現実にその場面になってみないと、やはり分からないです。



さて、以下はこの事件に直接は関係しない裁判員制度についての私の意見です。

このブログで私は裁判員制度について色々不安に思う事ばかりを書いていますが、
基本的には「裁判に一般市民の感覚を持ち込む」という趣旨には大賛成です。

ただ、最近は逆に「過去の判例では同様の事件ではこの程度の刑だった」とのプロの感覚に
近づけようとする判断の操作がされそうな予感がします。

それでしたら、素人の裁判員など全く必要ない事になってしまいます。

もちろん定められた刑以上の処罰を下すことはできませんが
「普通の市民感覚」で個々のケースを裁判員が判断できたら良いな、と思います。

平たく言えば「これはあまりにもひどい…」とか
「これは被告人にも同情できる事情がある」という判断ですね。

「疑わしきは罰せず」「疑わしきは被告人の利益に」の原則を
忘れないようにしたいと思います。


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判決

2009年02月18日 | 裁判員制度
若い女性を拉致監禁し、思いのままにしようとした挙句
殺害しバラバラにして遺棄する、という大変悲しく痛ましい事件の判決が
東京地裁で出ました。
無期懲役でした。

どの殺人事件でも思うけど、
善良な一人の人の命の何と軽い事でしょう。

もし、裁判員制度が導入されていたら、結果は変わっていたでしょうか。



今回の事件報道を見聞きしておりますと、
自分が裁判員に選出された場合の不安がまた増します。
このような残虐な事件を詳細に説明された時、
自分は平静な態度で審理に臨めるだろうか。
(法廷で泣き叫んでしまいそうです。)

そして、将来にわたってフラッシュバックなどに悩まされるのではないか、
自分自身の神経がおかしくなるのではないか。
一般の人にとって、裁判員制度はやはり負担が重過ぎる制度なのではないでしょうか。

「気が弱いので無理です」という言い訳は、辞退理由にはならないですよね…

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ちょこっと裁判員制度

2008年12月02日 | 裁判員制度
裁判員候補者に選ばれた方宛に先週通知が発送されましたが、
選ばれた事をご自分のブログ等に書き込んでしまう方がいらして、
問題になっているそうです。

裁判員法では候補者保護の観点から個人情報を公にすることが禁じられていますので、
個人が特定できるようなブログでの書き込みは(罰則はないものの)
同法違反とみなされる事も。



それにしても、これはお上の周知徹底不足ではないでしょうか。
ブログやっている人でしたら、
うっかり(もしくは喜んで?)書いてしまいますよね。

私も先週の夜、某局のニュースで
「(裁判員に選ばれた事を)家族や上司に話すのはOK。
ホームページやブログに書くのはNG」って初めて知ってびっくりしましたから。

正直、まったく新しく始まった制度で、
自分だけでなく人の人生まで左右してしまう裁判員制度に
多くの方々が不安を感じていると思います。
ブログ等で発信していただけると、
(もちろん審理に関わる事はダメですが)大変参考になるのですが。

匿名のブログでしたら良いような気もしますが、
どんなルートで個人が特定されてしまうかも分かりませんので、色々難しい点もあるでしょう。
これからは新聞やテレビ等で、国民に分かりやすく解説してくれることを期待したいです。



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裁判員制度

2008年11月23日 | 裁判員制度
いよいよ今月28日頃から「裁判員候補者名簿」に登録された方への
「お知らせ」が発送されるそうです。
「裁判員制度」が現実味を帯びてきました。
ごくごく一般人の私は、もし裁判員に選出されたら…と思うと、
正直とっても不安です。

もし本当に選出されたら…その時に備え、
自分なりに裁判員制度に対する考えを書きたいと思います。
今回は私が不安に思っている事柄についてです。


1.まず一つ目。
被害者さんやそのご家族の方はもちろんの事、
加害者とその家族の方の人生を大きく左右してしまう重大な決定事項に
自分が関与してしまう事への不安があります。
この不安は大なり小なり、どなたも感じていらっしゃるのではないでしょうか。

「疑わしきは罰せず」という刑事裁判の原則からも、
自分としては「無実の人を有罪」と誤ってしまうよりは、
「有罪の人を無罪」としてしまう間違いを犯した方が良い――とは考えているのですが、
実際にはそんな簡単な話では済まないでしょう。

2.二つ目。
証拠品として、凶器やご遺体の写真を見なければならないケースが当然予想されます。
トラウマになるのではないか……という心配。

3.三つ目。これが最大の不安です。
裁判員になった事で、逆恨みされて
自分や家族に危害を加えられる事があるのではないか?

これに関しては裁判員制度の公式ホームページに詳しく書かれています。

同じような不安を感じられている方もいらっしゃると思いますので、全文引用致します。
(読みやすいよう、改行は私が適当に入れました)
他にもたくさんのQ&Aが掲載されていますので、
ご興味のある方は公式ホームページをご覧下さいませ。





*裁判員になったことで,事件関係者から危害を加えられることはありませんか。

これまで裁判官や裁判所職員が
事件関係者から危害を加えられたというような事件はほとんどおきていません。
また,事件関係者から危害を加えられるおそれのある例外的な事件については,
裁判官のみで審理することになっています。ですから,どうぞご安心ください。

もちろん,裁判所は,安心して審理に参加していただくためにも,
裁判員の安全確保に万全の配慮をします。
例えば,裁判員の名前や住所は公にされないことになっていますが,
万一にも事件関係者に知られることがないように,
裁判員の個人情報については厳重に管理します。

また,裁判員が法廷や評議室へ移動する際に,
事件関係者等と接触することがないよう,部屋の配置等を工夫しています。
それでも万一不安や危険を感じるような事態が生じた場合には,
直ちに裁判所に相談してください。
裁判所は関係機関と連携するなどして必要な措置をとります。


*被告人に顔や身元を知られたりしても,危険はないのですか。

裁判員や裁判員であった人やその家族を脅した場合はもちろん,
困らせる行為をした者は厳しく処罰されることになっています。
また,裁判員や裁判員だった人は,評議の秘密を守る義務を負いますが,
これも,裁判員のだれがどのような意見を述べたかが分からないようにすることにより,
裁判員への不当な接触のきっかけを作らないようにする意味もあるのです。





如何でしょうか? これをお読みになられて安心された方はいらっしゃいますか?
申し訳ないですが、私はますます不安になりました。

>「裁判員の個人情報については厳重に管理します」
今時、それこそ政府関係機関からも個人情報が漏れてしまうトラブルがあった事は
周知の事実かと思います。

>「危険を感じるような事態が生じた場合には,
>(中略)裁判所は関係機関と連携するなどして必要な措置をとります」
ストーカー被害者が警察に相談しても殺害されてしまう事件もありましたのに、
これを信じても良いのでしょうか。
殺害予告でもあれば24時間警護をしていただけるのでしょうか。
でも、予告もなくいきなり…でしたらどうしようもないですよね?

>「裁判員や裁判員であった人やその家族を脅した場合は(中略)
>厳しく処罰されることになっています」
人を殺したら厳しい処罰が科せられる事は子供でも知っていますが、
殺人事件はなくなりません。
この法律にどれほどの拘束力があるのでしょうか。

日本では、加害者の人権は比較的守られているように思われますが、
被害者の人権やその救済について十分な配慮がされているとは思えません。
そんな状況で、裁判員とその家族・周囲の人たちが
どの程度本当に保護されるのかまだまだ不安はぬぐえません。


ここまで、比較的否定的な事柄ばかり書いてきましたが、
裁判に「普通の市民感覚」を持ち込む事は非常に有意義だと思いますので、
私も裁判員制度に期待する部分もあります。

また、私が三番目に書いたような実際に
裁判員やその家族に危害が加えられるような事件が起きたら、
この制度そのものが崩壊してしまいますので、
絶対にそんなことは起きないよう万全の態勢が敷かれているはず、と信じたいです。
と言うより、信じないとやっていられないですよね。

今はとりあえず、
>「事件関係者から危害を加えられるおそれのある例外的な事件については,
>裁判官のみで審理することになっています」
を信じるしかなさそうです。
「裁判員制度」には非常に関心がありますので、
また感じた事などを書いていきたいと思います。


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